お金をかけている人ほど英語学習が成功しない理由

こんにちは!肥後庵の黒坂です。
今回のこのタイトル、「どうせ煽りタイトルでPV稼ぎでしょ!?」と思ったかもしれませんが、そうではありません。実際に心の底からそう思っています。今の日本はとても恵まれています。正しいやり方を理解すればほとんどお金を書けずに実践的で、外資系企業で英語をバリバリ使って仕事をするレベルに到達することは誰にでも可能です。

しかし、成果が出るのに時間がかかる「金髪で目の青い外国人と楽しげに英会話!」というような「一見華やかで楽しそうだが、実はものすごく遠回りな上達法」があまりにも多く、間違ったやり方を掴んでしまうことで上達できない人が多いと思えます。

繰り返しですが、今回の記事は煽りタイトルではありません。最後まで読んで頂ければその意味が理解頂けると思います。

 

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まったく英語ができなかった私

私はTOEICで最高985点・英検1級を取得し、アメリカの大学で会計学を専攻し、複数の外資系企業で外国人と一緒に経理・財務・経営企画という仕事をしてきました。現在はフルーツギフトビジネスで起業し、英語サイトを立ち上げて運営をしています。

これは私が生まれつき英語の才能があったわけでも得意だったわけでもありません。英語学習にお金をかけられなかったが故に、お金をかけずに英語力を身につける方法にたどり着いただけなのです。英語にセンスは必要ありません。同時通訳になる、人よりも早く上達する、こういったことにはセンスは必要かもしれませんが、仕事で英語を使ったり、海外サイトを原文で読んだりする程度ならはっきりいって誰でも出来ます。というか、義務教育の5教科で一番才能が問われない教科が英語です。ですので、私が到達した程度は正しい英語学習をすれば誰でもできるのです。

「そうはいっても英検1級を取ったり、アメリカの大学にいって学位を取得するのはセンスがあったからでしょ?」と思われたくないので、いかに私がダメダメだったかを話させてください。私の義務教育時代はひどいもので、中学一年生で勉強に躓き中学を卒業する頃は一般動詞とBe動詞という言葉の意味も分かりませんでした。高校は入学式の後、先生にケンカを売って退学する人が出てしまうようなド底辺工業高校、かろうじて英語の授業はありましたが中学一年生レベルと変わらないレベルで卒業をしました。

でも、それでも私は流暢に英語を話す自分に強く憧れを持っていました。これは両親の影響がとても大きく、「アメリカという国は世界の先端を走っている。日本という国に留まらず、世界を股にかけるような仕事をしなさい」と。別に両親も英語が得意なわけではありませんでしたが、青春時代からアメリカに憧れ、勉強はしないものの「いつか自分も国際人になりたい!」と憧れだけは持っていたのです。

最初に門を叩いたのは英会話スクール、まあ誰でも思いつくことですよね。コールセンター派遣の仕事をしてなけなしのお金を注ぎ込みましたが、3日目に面倒くさくなっていかなくなりました。せっかく最初にまとまったチケットを買ったのに全部紙切れになりました。語学留学はお金がかかりすぎで無理です。母子家庭育ちで、兄弟が4人もいて、月収15万前後の人間にはハードルが高すぎて手が出ませんでした。

英語学習にお金がかけらず、知識0のないない尽くしの私でも「いつか世界を股にかけるようなビジネスマンになりたい!」と思っていたのです。

 

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お金をかけられなかったから英語力がついた

そんな私が出来たことは「お金をかけない英語学習法を探す」ということです。図書館で英語学習法についての本は10数冊は読んだでしょうか。Webでも数十という英語学習法のサイトを読み渡りました。

最終的にたどり着いたのは「ひたすら英語の文章を読む」というものです。え?これだけ??ですか?はい、これだけです。英語の文章を読むのは海外にいかなくてもできることです。半信半疑ながら、私は中学生用の英語の長文読解からスタートしました。最初は一つのパラグラフに意味の分からない英単語が山ほど続き、文法の意味も分からず苦しんでいましたが、調べながら読むことを続けていると次第に知らない英単語がなくなってきてスッと読めるようになっていったのです。「おお!!自分英語を読んでいるよ!!すげー!!!」と興奮したのは22歳の頃です。中学レベルの英文読解ができるレベルになった後、その次に手を出したのは大学受験用の長文問題です。最初は苦戦しましたが、同じやり方で時間をかけて英単語や文法を理解していくことでどんどん正確に、早く読めるようになっていきました。リスニングはNHKテキストを買ってラジオ英会話を録音、お金がないのでCDは買えませんが問題はありませんでした。英文読解とNHKラジオだけしかやりませんでしたが、腕試しに受験した英検2級に1発合格、この頃英語知識0の状態から初めて半年後に受かったので、力がついてきたのを感じました。

その後は週刊STという優しい英字新聞を読み始め、レベル分けされているラダーシリーズの洋書に手を付け、読めば読むほどどんどん読む力がついてくるのを感じました。参考書は中古本やオークションで買い、英字新聞は図書館で読むことが出来たので本当にほとんどお金をかけませんでした。というか、お金がなさすぎてかけられなかったというのが正しい表現です。

 

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英語力をつけてからいったアメリカの大学

23歳で外国語大学の短期大学部に入学しましたが、私は1ヶ月で大学を退学したくなりました。なぜなら「外国人と英会話ばっかりやって時間がもったいない。これなら自分でやったほうが遥かに早く英語力が身につくのに」ということに気づいてしまったからです。外国人教師との英会話がムダとはいいません。ですが、時間あたりの学習密度はあまりにも薄く、大学ではマンツーマンではなく、大きな教室に数十人の生徒を集めてみんなと一緒にやるスタイルでしたから、時間のムダとしか思えませんでした。外大生として大学生活を送ったわけですが、ぶっちゃけ英語力はほぼ独学で身につけたのと同義です。

その後、シカゴにある大学で会計学を専攻して卒業しました。「アメリカの大学で会計学を専攻」というと、いかにも英語ができる人のことか、もしくはアメリカで英語力をつけたと誤解されますが、違います。「英語力をつけてからいかないと、アメリカの大学の授業には到底ついていけないからです」。語学留学は別ですが、正規留学は留学生に容赦ありません。現地のアメリカ人と机を並べて、普通に山ほど課題を出されるのでしっかりした英語力がないと太刀打ち出来ないのです。留学に参加した私は英検準1級を持っており、TOEFLスコアも高かったので自信があったのですが、その自信はまちまち打ち砕かれました。最初、毎回授業に出て課題が出るのですが、どんな課題が出たのかも聞き取れず冷や汗たらたらだったのです。しかし、しっかりと英文読解を内在させた努力は決して裏切ることはなく、耳は次第に慣れて英会話も上達していきました。これは体の中にベースとしての英文読解力があったからこそ、実現したことで英会話を中心に学習していたら、間違いなく脱落していたでしょう(根拠は長くなるので需要があれば別記事で語ります)。それにアメリカの大学では英会話より読み書きのほうが圧倒的に重要です。課題は毎回「教科書のここからここまで200ページを読んでレポートしなさい」といったように基本は鬼のような読解と、長文レポートが中心、逆に言えば英会話力を発揮できなくても読み書きが抜群にできればそれだけで突破できます。そして、読み書きができれば、英会話は慣れて自然にできるようになっていきました。

 

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最強の英語学習は長文読解

帰国後も憧れの外資系企業で外国人比率50%以上の会社で働くことになりました。その時にも、重要なのは英文読解。Eメールのやり取りや、資料を読んで自分の意見を会議などでディスカッションをするのですが、書いてあることが理解できないと何も始まりません。働いてますます(英語は読み書きが一番重要だな)と確信しました。

今は無料で英語の動画を気軽に見ることが出来ますし、Skypeなどの格安英会話もありますが必要ないと思っています。ただただ愚直に読んでいて楽しい英文を一つずつ読む、そしてそれをやめないで習慣化してしまう。これだけでいいです。1万円札の野口英世さんは外国語を独学、8ヶ国語が操れたという話がありますが、あの時代にSkype英会話も、YouTubeもありません。でも辞書と本はあったはずです。今も昔も、最強の英語学習法は間違いなく、絶対にお金をかけない長文読解だと思っています。

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