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「悪口を言わない人は信用できない」というのは排他的村人思考の持ち主

「こんにちは!黒坂岳央(くろさか たけを)です。
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「悪口を言わない人は信用できない」との意見をネットで見かけることがあります。現在、私は陰口を一切言うことがない(というか、言い合う相手もいませんが 笑)のですが、このような発言をする人の思考が分からないでもありません。

悪口をいう人、いわない人のどちらが正しいのか?困惑するまま、いつもどおりTwitterでもつぶやいてしまいました。

結論を先に言えば、私は「悪口を言わない人は信用できない」と主張する人たちは、以下に挙げるいくつかの理由に基づき、歪曲思考の持ち主であると言えるのではないでしょうか。

 

人を人たらしめているのは、多様性である

馬は生まれてから、死ぬまで馬です。ライオンも、タコもうなぎなど、ほとんどの動物は生まれてから死ぬまで同じあまり変わりがありません。しかし、人間は社会から隔離された野生で育てられると、義務教育を受ける一般的な人とはかなり違った大人に成長します。これはつまり、人という生き物がほとんどゼロで生まれてきて、能力や価値観、世界観のほとんどを後天的に獲得する特異な生物であることを示唆しています。人はその国や地域、人の文化的、社会的影響を受けて育っていきます。同じ日本人でも東京育ちと沖縄育ちでは、かなり異なる気質を持つ傾向が見られるでしょう。

人を人たらしめているのは、ひとえに多様性にあります。これは生物学的に後天的に多くを獲得するという性質所以です。

 

多様性を認めない思考は非文化的

世の中を見てみると、先進国、とりわけ豊かであると言われる国ほど、思考や言論の自由があり、多様な文化を享楽しています。逆に特定の一派がその国を牛耳っているようなケースにおいてはどうでしょうか?そうした国においては、往々にして同じ思想、同じ価値観で一色に染め抜く事に粉骨砕身しており、従わない者を厳重に処罰する場合すらあります。よしんば、法律でそうなっていなくても、実質的に社会が異を唱えることを許さないような国もあるのです。そうした国を「非文化的」と見る人はいるでしょう。

「悪口を言わない人は信用できない」と強く主張する人にも、こうした国を見る時と同様な感覚で彼ら、彼女らに視線を向けてしまいます。このような主張をする人たちは、

・人は元来、悪口を言うものである。
・いない人の悪口を言うのはコミュニケーションを円滑にするエンタメである。
・悪口を言うのは自身の身を危うくするリスクを伴う行為であり、リスクを取って悪口を共有するのは自己開示の一種で信用を獲得する。

という前提に基づく思考を持っているでしょう。しかし、この思考はすべて非文化的で、多様性とは対極にある考えです。繰り返しですが人は多様です。世の中には、禁煙者に吹きかけられるタバコの煙のように悪口を嫌悪する人も大勢います。その場にいない人の悪口を言う事をエンタメと感じられず、ゴシップで消費する時間をムダと感じる人もいるのです。もしも多様性を持つ事ができれば、そうした人の存在を意識し、「悪口を言わない=自分たちに異を唱える反乱分子だ」という非文化的な思考にならないものと考えます。

多様性を認めず、自分たちと異なる主張をする人に嫌悪する姿勢は、言論や思考の自由を奪って国民を弾圧する国家の思想とよく似ているように感じてしまうのです。

 

超グローバル時代における、超排他的村人思考

現代は超グローバル時代です。あらゆる国は経済的、政治的に繋がっており、どこかの国で何かが起これば、池に投じた小石が波を立てるように影響として波紋が広がるようになっています。ビジネスも世界で分業化が推進している時代です。

そんな時代を生きていく上では、多様性を理解することが極めて重要です。日本にも年間3,000万人もの外国人観光客が押し寄せ、我が国もますますインターナショナルになっていくでしょう。そんな超グローバル時代において、「自分と違う思考の持ち主は悪だ」と村八分的に扱う思考を持っていては、人生の生存戦略上の観点で見ると非常に不利になります。異への理解を受け入れられないのは排他的な村八分思考です。このような思考が効力を発揮するのは、極めて狭いコミュニティに限定されるでしょう。

悪口を言い合って自己肯定感を得ている人たちは、ひとたび今いるコミュニティから抜け出した後に非文化的な思考で文化的な世界を生きるのは不利になります。世界でボーダーレス化が進む昨今、視野狭窄に陥る思考から脱却することが必要なのではないでしょうか。

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黒坂 岳央

高級フルーツギフトショップ経営、雑誌・テレビのビジネスジャーナリスト、作家、講演家、投資家と幅広く活動。 元・高卒ニート&フリーターだが、米国大学留学を経て外資系勤務後に起業。 メルマガも書いてます→https://takeokurosaka.com/mailmagazine/

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