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お金の限界~お金で得られる幸福度には限界がある

こんにちは!肥後庵の黒坂です。
とても興味深い記事を見つけました。ダイヤモンド社の記事で金融評論家の橘玲氏の著書「幸福の資本論」について取り上げられています。

「幸せな人生」と一口に言っても人によって考え方は実に様々。

「労働から開放されてのんびりと生きることが究極の喜びだ」
「愛する人や友人といつまでも一緒にいること」
「仕事や趣味で大きな成功を収めることでしょ」

いろんな答えが返ってきそうです。でもどんな願望を実現するにも、まずはお金がないことには先立つものがありません。ということで多くの人は「お金があれば幸せになれる」と考えています。今回はダイヤモンド社の記事を取り上げながら思うことをお話したいと思います。

 

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お金で幸せになれるラインは年収800万円

世の中のすべてのものが逃れられない法則、それは「限界効用の逓減」という経済学の概念です。

「うわっ、なんだか難しそう…」

そう思ったかもしれませんね。でも大丈夫、ものすごく簡単な話です。例えば炎天下で汗を流した後に飲むビール、最初の一杯目は格別に感じることでしょう(アルコールを飲まない人はコーラでもOKです)。

「ぷはー!うめえ!!生きててよかった!!」

なんて大げさに、でも心からの感嘆の声が漏れてしまうことでしょう。しかし、2杯目、3杯目となるとどうでしょうか?2杯目はもう1杯目ほどの幸福感はありませんよね?4杯目、5杯目となるともはや惰性、酔うために飲むみたいな状態になってしまいます。これは肉厚のステーキでも、高級フルーツでも何でも同じことです。限界効用逓減とは簡単にいえば「慣れ」のことです。

もちろん食べ物に限った話ではありません。そう、お金も同じです。良いことか悪いことか、お金も増えていくと慣れていくのです。例えば月収10万円の人が1万円を余分に得るとその幸福度はかなりのものです。

「うおー!1万円ゲット!!やったぜ!!これでなにか買ってしまおうかな?いやいや、貯金をしておこうかな?うーん、思い切って投資をして増やしてみるか!?」

なんといっても収入の10%にあたる大金を得るわけですから、そんな風に喜びもひとしおです。しかし、月収100万円以上の高額所得を得ている人が1万円を余分に得たら、果たしてここまで喜びを感じるでしょうか?そうではありません。もちろん感謝はするでしょうし、確実に嬉しさはあります。でも月収10万円の人が味わう感覚とは程遠いものです。ちなみに同記事によると、アメリカでは年収7万5000ドル、日本では年収800万円が限界効用逓減が働くラインだそうで、ここを超えると収入が増えても喜びを感じる度合いは小さいといいます。下記のグラフは年収と幸福感の関係性を示しています。最初の方は少し年収があがると、幸福感もグイッと上昇しますが、ある程度増えると年収がかなり上がっても幸福度はそれほど変わらないことが分かります。


画像引用元:「年収800万円を超えると幸福度は上昇しなくなる」より

誤解のないようにいっておくとお金はいらない、というわけではありません。一定額に達するまではほとんどの人にとって、お金はもっとも確実に幸福になるツールということです。喉が乾いた人にとってキンキンに冷えたビールやミネラルウォーターは確実に幸福を得られる対象であるのと同じことです。

年収800万円といえば、月額67万円ですからかなりの高額所得になります。いい家に住み、スーパーの食材も国産や良質なものを選べるし、子供を作って教育をつけてやり、家族旅行にも出かける。そんな良質な生活をすることが出来る金額です。社会的に見てかなりの成功者と言えますよね?問題はその先、800万円を毎年得られる立場に立った時、お金で得られる幸福は頭打ちになるという事実です。

 

一定額を超えるとお金はバーチャルになる

お金は一定額を超えるとバーチャルな感覚に陥ります。

私は高卒でコールセンター派遣で働いている時、月収は20万を超えることがありませんでした。ゲームを買ったり、遊ぶお金がとにかく欲しくて、シフトを増やし、夜間勤務手当やお正月出勤をして月収が2万、3万円増えるとものすごく充実感がありました。「いつもより多いこの3万円で何をしようかな!?」と、給与明細を見てあれこれ妄想をする、もうそれだけですごい幸福感があったものです。限界効用逓減が効かず、1万円月収が増えるとものすごく幸福度が上がっていたわけです。いつもより3万円多くお金をもらう、自分にとっては

「新型ゲーム機を買う」
「旅行に出かける」
「貯金をする」
「思い切って豪華な外食に出かける」

こうした選択肢を会社からプレゼントされたような感覚になったものです。

ところが一定額を超えるとお金はバーチャルな感覚になります。今は当時に比べると経済的にかなり豊かになりました。最初の内はお金が入ってくるとかなり興奮したものです。

「うおお!こんなにお金が!!」

と。しかし、ある一定ラインを超えると興奮はまったくなくなったのです。もちろん嬉しさは感じますし、感謝をしています。1万円増える、2万円増えるというのはあくまでバーチャル、お金が増えたことは欲しいものを買えたり、贅沢が出来るという感覚ではなく、残高が増えるという粋を超えません。これは私に限らず、知人のアフィリエイターも同じことをいっていましたね。

彼は月収300万を下回ることがないトップアフィリエイター、自動化するような仕組みを作って独身男なので基本的にビジネスはほったらかしにしているそうです。周囲が聞いたらとてもうらやましい話なのですが、本人は入ってくるお金に対してはあくまで冷静です。家は月10万円もいかない小さなマンション住まい、食事は近所の立ち食いそばやコンビニで済ませていることが多いのでほとんどお金は使いません。物欲のない彼は「入ってきた金は投資にまわしている」といいます。投資になるとお金はますますバーチャルな感覚になることでしょう。例えば株式投資では100万円で買った株が120万になったり、80万になったり上下しますが、ゲーム感覚で遊んでいるといっていましたね。もちろん生活や将来に必要な金額は手元に残しているそうですが、後は投資でマネーゲームに興じる、完全にお金をバーチャルに捉えているわけです。でも月収が20万円の人が投資をすると、そんな感覚では取り組めません。なんせ汗水垂らした大事なお金です。何十時間分もの大変な思いをして稼いだお金をまわしているわけですから、価格が下落すると身を切られるような感覚になることでしょう。

 

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お金は増えると逆に不安になる

上述した通り、お金はある一定額を超えるとバーチャルな感覚で捉えるようになります。いや、むしろ不安要素にすらなることがあります。

起業すると分かるのですが、ビジネスは初期段階はものすごい成長を見せます。2年目は初年度の10倍、20倍売れるのは珍しいことではありません。どんどん集まる人が増え、入ってくるお金が増えていくと気分もノリノリ。あたかもこの状態が永遠に続くかのような錯覚に陥ります。しかし、必ず頭打ちになる瞬間が訪れるのです。そのラインは市場規模の限界やライバルの存在が決めます。市場規模が大きく、ライバルも少なければ限界値は大きくなり、その逆もしかりです。で、頭打ちになると今度は落ちるのが怖くなる瞬間が訪れるのです。ライバルが頑張れば自分の取り分は減ります。産業構造の変化で、市場規模が縮小しても同じことが起きます。一年前と同じビジネスをして、成長期はどんどん増えていったのに、ビジネスが成熟期を迎えると同じことをしていては逆に減少に転じていきます。

この苦しさはなかなか耐え難いものです。幸い、私はまだ味わったことはありませんが、人間心理を理解すればだいたい想像のつく話です。なんせ人間は損失は得より3倍も強く感じるように出来ています。「コイントスで表が出れば100円あげる、裏なら100円もらう」と提案されて乗る人はほとんどいません。なぜなら、失う損失は得られる得を遥かに上回る感覚だからです。成長期にグングンお金が増えていく幸福度に比べると、減少に転じるダメージは計り知れません。サラリーマンでも同じです。現在ある程度高収入を得ているエリートサラリーマンも、成績不振で降格したり、転職を余儀なくされて収入が下がるとその痛みはかなり大きいのです。

お金は増えていくと自身が成長しなければ必ず頭打ちしてしまいます。そして、減少へと転じることも珍しくはありません。そうなると逆に不安を生み出す要素とすら言えるのです。

 

お金で得られる幸福の限界を知る

長々とお話をしましたが、結論的にはお金”だけ”で幸福になろうとすることははじめから限界が見えているわけですから、お金に対してあまり幻想を抱かない方が良いということを言いたいわけです。もちろん、年収800万円を超えるまでは稼ぐために必死に働く、収入を増やす最大限の努力をすることは幸福に直結します。古ぼけたアパートから、きれいなマンションに引っ越しをすれば大きく幸福感を得られるでしょう。しかし、問題はその先、ある程度お金を得た後にどう幸福になるか?ということです。

お金で得られる幸福には限界があります。仕事をバリバリやって稼いでいる人は、「自分はお金や贅沢をする以外で、どんな時に幸せになれるのだろうか?」を自問を余儀なくされる時が必ず来るのです。そんな時、お金の限界効用逓減を理解しておけば、冷静に向き合えるのではないかと思います。

 

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黒坂 岳央

高級フルーツギフトショップ経営、雑誌・テレビのビジネスジャーナリスト、作家、講演家、投資家と幅広く活動。 元・高卒ニート&フリーターだが、米国大学留学を経て外資系勤務後に起業。 メルマガも書いてます→https://takeokurosaka.com/mailmagazine/

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