成長に必要なインプット、アウトプット、そしてフィードバック

こんにちは!黒坂岳央(くろさか たけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka
「人生を変えたい」
そう思って日々、必死にインプットをしているビジネスマンは多いのではないでしょうか。そんなビジネスマンに必読の書が学びを結果に変えるアウトプット大全です。著者は「日本一アウトプットをしている精神科医」と自負する樺沢紫苑さんです。医師という立場で見た場合に、人の成長を促すのは「アウトプットを通じた経験」しかないといいます。しかし、実際には9割もの人が必死にインプットばかりに明け暮れており、効率が悪い時間を垂れ流してしまっているということです。
読了後は「なるほど、ためになった」と放置してしまわず、私も記事に取り上げて早速アウトプットしたいと思います。今回は特に心に残った内容をお話します。
インプットして、アウトプットしなければ決して現実は変わらない
一生懸命、時間とお金をかけてインプットをしても、アウトプットをしなければ現実は何も変わることがありません。
インプットすると、脳の中の情報や知識が増えます。しかし、インプットだけでは、現実的な変化は何ひとつ起きません。一方、アウトプットは「行動」です。アウトプットして初めて、現実世界に対して変化や影響を与えることができるのです。本を100冊読んでも、まったくアウトプットしなければ、現実の世界は何ひとつ変化することはありません。
引用元:学びを結果に変えるアウトプット大全 8ページより
これは勉強熱心なビジネスマンこそ、理解しておくべき事実です。人間は思考の動物ですから、現実世界の他に脳内世界を持っています。インプットをするだけでは脳内世界は変わるけれども、現実世界は何も変わることがないのです。
インプットをして新しい知識や情報を獲得し、そしてアウトプットをして初めて現実世界を変えることが出来ます。
樺沢さんは、「自分は本を読んで内容を覚えているぞ!と自負する人は部屋の本棚の本を適当に取り出して、その内容について5分で説明してみてください。それが出来ないなら読書しても役に立っていません」といいます。実際、大ベストセラー、「嫌われる勇気」を読んだという30人に「アドラー心理学とはなんですか?」と尋ねても答えられたのは10%のわずか3人しかいなかったようです。あれだけ大ヒット作のメインテーマを人に説明出来ない、ということであれば「読書は読んでアウトプットしなければ無意味」というのも頷ける話です。
売れっ子セミナー講師は「講演に来てくれる人で行動するのは1割以下。後の9割はリピートしたり、イベントがあれば駆けつけてくれる熱心なファンではあるけれども行動しない」といっていました。セミナー講演を受講することも読書同様インプットです。セミナーを受講して実際に行動しなければ、文字通り人生は何も変わらないということなのです。
「インプット3割、アウトプット7割」という黄金比率
インプットだけでは脳内世界に刺激を受けるだけで、現実世界には何も変化はありません。ですが、アウトプットだけをやっていても、そもそも根っこが変わらないのでそれだけでは意味がありません。
樺沢さんはインプットとアウトプットの黄金比率を「インプット3割、アウトプット7割」といっています。しかし、実際にはこれの逆が多くの人の平均的比率となっているというのです。
大学生を対象にした調査によると、インプット(教科書を読む)とアウトプット(問題を解く)に充てている時間はインプットが7割を占めていたそうです。学生も社会人もほとんどの人はインプット中心の学習をしているというのが現実だといいます。
つまり、ほとんどの人が必死にインプットばかりをしているのですから、アウトプットをしっかりこなすだけで他人と大きな差をつけることが出来るというわけです。
インプットとアウトプット、それから「フィードバック」
樺沢さんのいう通り、インプットをして、すぐにアウトプットをすることを続ければ猛烈な自己成長が出来そうなイメージがあります。ですが、樺沢さんは「それだけでは一向に成長をしないケースが見られる」といいます。それはどんなケースなのか?インプットとアウトプットの後にフィードバックがきちんとなされていない場合だといいます。
勉強をして、行動する。これで成長が出来るのはインプットもアウトプットも優れた質であることが大前提です。実際にはこれだけでは足りず、「インプットした内容は正しいのか?」「アウトプットのやり方は間違っていないか?」とフィードバックを行うことで、適宜修正、改善、調整を行い、さらに質の高いインプットとアウトプットを行うことで成長・発展を促すことが出来るといいます。
これはビジネスをやっていてよく理解できます。私はネットショップを経営しているので、時々SEO対策しませんか?という営業の電話がかかってきます。話を聞いてみると、彼らの主張するノウハウはGoogleのアルゴリズムのアップデートにより、まったく効果がでなくなった手法です。彼らの言うことに耳を傾けて、そのような手法に手を染めてしまっては逆にペナルティを食らって、検索結果上位表示どころか圏外に飛ばされてしまう恐れすらあります。そんなことを知らずに、必死に間違ったノウハウを売り込もうとする「プロのSEO業者」がいるのです。
特にネットビジネスは日々、どんどん環境が変わっていきます。一度うまくいった手法も、テクノロジーやビジネス環境の変化で通用しなくなってしまうことはよくあります。学びっぱなし、やりっぱなしでは成長につながらない、という言葉は今一度誰もが自問するべき問題だと感じます。特になかなかうまく成果が出ないと感じている人ほど、フィードバックの機会を設ける事が重要です。ちなみに私はビジネスや投資の分野ではコンサルをつけて、必ずアウトプットや行動した後のフィードバックを受ける仕組みを取り入れています。
本やセミナーの元は取れているか?
私は昔、コンサルにこのようなことを言われたことがあります。
「本やセミナーは時間もお金もかかる投資だ。1000円の本を買ったら、1000円以上稼げなければ投資として失敗をしている。映画は娯楽だから”あー面白かった”で済むのだが、本やセミナーがそうであってはならない」
と。本書を読んで上記の言葉を思い出しました。コンサルにそのことを教わったので、これまで何をするにも「投資」と位置づけてきました。誰か人と会う時も「時間と労力をかけて会ってくれる相手には、価値のある時間だったと思えるような有意義で価値ある話し合いにしよう」と考えて相手にとって有益な情報や話を準備してから会うように心がけてきました。
本書の主張の通り、読書やセミナーも学んで終わりではなく、しっかりとアウトプットをする必要があると思います。そしてただアウトプットをするだけでなく、可能な限り「投資した時間と費用の元を取る」という発想を持つと良いのではないでしょうか。
先日、私は数十万円もする投資のコンサルティングサービスを利用しました。そこで得られた情報を元に投資を行い、わずか3日間で大きな収益をあげ、そのコンサルティングフィーの何倍も元を取ることが出来ました。本を買うときも「この本を買うことでどうやって元を取ることが出来るのか?」ということをしっかり考え、吟味した上で買うようにしています。本書もこうして記事にすることで、すぐには無理でも大きく見てしっかりと元が取れると考えています。
本書を読み、感じたことは「ここに書かれていることを全部実践できれば成果が出ない人などいなくなる」という事実です。実際、そのくらいアウトプットをきちんとこなしている人はほとんどいないのが現実なのです。ですので、ぜひ今日からすぐにでもアウトプットを中心とした習慣を持つことで、人生、つまりは「現実世界」に変化をもたらす力をつけることが重要なのです。