ビジネス

情弱は自分から詐欺案件に騙されにいっている

かなりセンセーショナルな記事タイトルだったため、「情弱なんて人をバカにするな!」と怒り心頭でこの記事を開いた方がいるかもしれない。筆者のワーディングチョイスについて、賛否が生まれることは受け入れるし、ご気分を害された方には侘びたい。だが、それでも本稿で言いたいことの本質はタイトル通りだ。ズバリ、現代社会においては、自分自身で詐欺案件を招き入れているとしか思えない状況が存在している。

「お金持ちには儲け話が、貧乏人には詐欺話がやってくる」と言われる。これはすべてではないにしろ、当てはまるケースも少なくない。なぜならビジネスや投資でうまくいくような人ほど、詐欺話から距離を置くものだし、その逆も然りだからだ。本記事により、一人でも詐欺の被害を受ける人が減少すればと思いを込めて論拠を展開したい。

 

現代社会においての詐欺とは?

まずは現代社会において「詐欺」とはなんだろうか?

ビジネスの本質は等価交換である。つまり、顧客から1000円受け取るなら、それと同じかそれ以上の価値のものを渡すのがビジネス取引の本質だ。だが、時にはこれが成立しないケースが存在する。1000円払っているのに、相応の価値がないものを渡されるケースだ。

筆者は先日、スーパーでアボカドを買ったが、カットしたら中身が腐っていた。また、過去には購入したスマホの動作がおかしい「初期不良品」に当たったこともあった。だがこれらは詐欺ではない。販売者がそれを認識していなかったからだ。通常、商取引では代替品か返金で解決を図るのが一般的である。詐欺の成立には、販売者側が価値の毀損要素を把握していながら、販売する場合にのみ起こる。つまり、鉄クズを金メッキで塗りたくって「純金のゴールドバーだ」として売りつけるなら、それは詐欺である。この場合、相手を騙す意図が明確に存在するからだ。

以上が本稿で展開する上での「詐欺」の定義である。筆者は法律の専門家ではないため、社会的な詐欺の定義とは厳密には相違点もあるかもしれないが、概ねこれに該当するものと考えている。

 

詐欺師は情弱をサーチする

かつて、詐欺は総当り的に活動していた時代があった。「消防署の方から来ました」と言いながら、相手に市場価格と乖離した高価な消火器具をセールスするという話だ。もちろん、ほとんどの人はこう言われても騙されることはないだろうし、近所で噂になったらたちまち通用しなくなる手法である。だが、街から街へ行脚すれば、一定数は騙すことができるだろう。効率は悪いが、人海戦術的にアタックして数で稼ごうという話だ。

だが、現代社会における詐欺は、組織的に効率性を重視して取り組むものも少なくない。詐欺活動をスケールするために、まずは「情弱を集客する活動」からスタートさせる詐欺師もいるほどだ。具体例として最近話題になっているのは「自分はもう十分お金を持っているので、困っている人に現金を配ります」といういわゆる「お金配り活動」だ。お金配り活動の全員が詐欺とは言わない。だが、一部には明らかな詐欺も存在する。「フォロー&DMしてくれた人に現金プレゼント」といいつつ、DMをすると、個人情報を登録させた後に連絡が途絶える、登録料1万円を支払わせた後に音信不通になるなどだ。相手に連絡を入れた人物は「カモ」として認知されてしまい、「寝ている間に稼げます」といった情報商材を紹介されるなどの流れになっているようだ。

これは詐欺師にとって効率性が高い活動といえる。なんせ、待っているだけで向こうから「自分はお金に困っていて、儲け話に興味があります」と自己紹介しつつ、その上個人情報まで渡してくれるカモがやってくるのだから。

騙されてはいけない。世の中にうまい話はないのだ。

 

初めて騙されるのは相手が悪いが、二度目は自分が悪い

詐欺被害についての話をリサーチしていると、偶然次のような言葉を発見した。

一度騙されるのは騙す方が悪い。二度騙されるのは騙される方が悪い。

歴史ある名言などではないようだが、これは本質をついていると感じる。

性善説で生きていれば、誰しも一度は騙されてしまうことはあるだろう。筆者も昔スーパーでアルバイトをしていた頃、「必ず返すからお金を貸してください!」と拝み倒され、給料日にお金を貸したら連絡がつかなくなった経験がある。最初から踏み倒す気だったのは明白だ。以後、二度と人にお金を貸さないと誓った。大事なのは絶対に騙されないことではなく、一度騙されたらそこから学びを得ることではないだろうか。時代が変われば、詐欺の手法も変わっていく。悪いのは紛れもなく騙す側であり、詐欺は憎むべき犯罪行為だ。だが、自衛力がなければ、騙されて困るのは自分自身なのである。

だが、世の中には何度でも繰り返し騙されてしまう人がいる。具体的な関係性は伏せるが、筆者が過去に相談を受けたことがあった。明らかに怪しげな案件と感じたので、やめておくように必死に止めたことでその人物は難を逃れた(後に詐欺案件と判明した)。詐欺を回避できてホッとしたのもつかの間、その人物は似たような別案件に自らコンタクトを取ってしまい、そしてこの時はついに騙されお金を取られてしまった。

 

詐欺の自衛策は「人となりで判断しないこと」

詐欺に騙される人は、相手の人となりなどで判断してしまう傾向があると感じる。「この人は信じられる!」と極めて盲目的な思考だ。恋愛で盲目的なのはかわいい話だが、詐欺に騙されるケースでは笑い話ではなくなる。

詐欺の自衛策として、相手の人間性で判断するのではなく差し出してきた商品・サービスを多面的に分析することであろう。自分の元にオファーがあったものなら、他の人の元にも必ずと言っていいほど同様のオファーがあるはずだ。商品やサービス名でSNS検索するだけでも、他者の反応をチェックすることができる。この作業には知的体力や才能の有無は関係ない。キーワード検索ができる人なら、誰でも可能だ。コストも要らない。必要なのは自衛する意欲だけである。

現代社会は高度に情報化されており、情報弱者であることを知らずしらずの内に相手に自己紹介してしまっている時代である。詐欺案件は自分で取りに行っているという皮肉が起きているのが、今の時代の特徴なのだ。

黒坂 岳央

高級フルーツギフトショップ経営、雑誌・テレビのビジネスジャーナリスト、作家、講演家、投資家と幅広く活動。 元・高卒ニート&フリーターだが、米国大学留学を経て外資系勤務後に起業。 メルマガも書いてます→https://takeokurosaka.com/mailmagazine/

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