「この人怪しい」という感覚はほとんどが誤解である

こんにちは!黒坂岳央(くろさか たけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka
何でもかんでも怪しんでかかる人っていますよね。
「投資?怪しいな。悪い事してるんじゃないの?」
「ネットビジネス?詐欺で稼ぐんでしょ?」
「コミュニティ?宗教みたいに洗脳してものを売るんでしょ?」
ネットでは確かにウソが多く、見るからに怪しいケースも少なくはありません。しかし、怪しいと多くの人が思うものは実はまったく怪しくなく、単なる疑心暗鬼からくる誤解でしかないパターンもすごく多いのです。
夜の仕事をやっている人は悪い人?
かくいう私も昔は相手の職業でかなり誤解をしていた時期があります。
昔、コールセンタースタッフで働いているときは、昼と夜で違った顔を持つ人が結構いました。
「昼は電話を取るお兄さん、夜はバーテンダー」
「会社を出るとパーティーでお酒を注いで稼ぐお姉さん」
「空いた時間でネットワークビジネスに走り回り、めざせ不労所得!」
「オフィスを抜けると、漫画家!」
といった具合です。みんな自分の人生を変えるため、好きなことを追求するために動いていたわけです。かくいう私も、途中から英語の勉強を独学で始めたので、「昼はもしもしお兄さん、夕方から英語に燃えるお兄さん」でしたね。
で、コールセンターでは一年に一度、クリスマスパーティーなんかがあって立食パーティーを楽しむ機会がありました。そこでは普段あまり話をしない人達同士で、
「オレ(私)本当はこんな事をやっているんだぜ」
という自己紹介をしていたわけです。その頃の私はとにかく夜の仕事をしている人たちがすべてNGでした。いわゆるお水系の仕事です。お兄さんもお姉さんも含めて、
「お酒で人を騙し、お金を巻き上げる悪いことをしている人たち」
という感覚で、毛嫌いして関わりを避けていたのです。
特に夜な夜なパーティーで働いていたお姉さんには、ものすごく悪い印象を持っていました。
「この人と関わったらきっとお金を取られてしまう!」と。
年齢も自分より7歳ほど上で、逆らえない怖い人というイメージでした。が、私がPCにちょっと詳しいという事を知った彼女から
「家のPCが遅いから修理しに来て♪」
と言われて、こわごわ行くことになりました。
「脅されたらどうしよう?怖い男が裏から出てきたらどうしよう?」
ととにかく怖い気持ちで、でも怖いから逆らえずいってPCのセットアップをしたのですが…。あれこれ食事を振る舞って頂き、お礼にお土産まで持たされて驚愕しました。彼女は実はとてつもなく、細やかな気遣いと感謝の気持ちをしっかりと伝える人だったのです。
完全に職業だけで彼女を誤解してしまいました。その後は、コールセンターを卒業するまで、彼女とはすっかり仲良くなり、時々食事をご一緒して話をする仲になりました。夜のパーティーの苦労話などが大変面白く、身を乗り出して話を聞かせてもらったものです。
この経験は後々にまで活きています。人のついている職業で決めつけてはいけない、という事を学びました。
自己紹介で異なる印象を持つ相手
私は複数のビジネスをしているのですが、初対面の相手から「あなたは何をやっている人ですか?」と尋ねられた時、自己紹介にいつも苦慮しています。
「フルーツギフトビジネス」…「高級フルーツっていいね!」というポジティブなイメージを持って頂ける人がいる一方、「田舎でホソボソと営む田舎者の八百屋さん」という印象を持たれてしまう事もあります。
「英語ビジネス」…こちらはいまいち反応がよくありません。「英会話スクールで英語を教えている人」という印象ですね。本を出している事を知ると「へぇー」という感じで。
「投資家」…「株式・FX・海外不動産に投資をしています。投資メディアでビジネス記事を書いています」というと、「お!自分にも教えてください」というポジティブな反応がある一方、「仮想通貨に投資をしています」というと、いきなり「怪しい」というレッテルを貼られてしまいますね…。
「アフィリエイター」…印象はよくありません(笑)。「あっ…六本木界隈でシャンパンタワーやってる人たちの一味」という感じです。
「ジャーナリスト」…ぶっちゃけ、これが一番印象がいいです。ビジネス雑誌書いています。テレビ出てますといえば、いきなり「先生扱い」です。
今の私はリアルの交流会は一部除いてほぼ参加していませんので、「はじめまして。私はこういう事をやっています」という自己紹介はしなくなりましたが、いざ自己紹介をする段になるといつも悩みますね。
怪しいという感覚は「無知」の証拠
怪しいという感覚、これは自分がよく知らない分野に対して持つ感覚です。つまり、無知から来ているのです。
私がかつて、夜の仕事を「怪しい」と思っていたのはよく知らなかったからです。新宿の歌舞伎町へ行く前は「怪しい。すべての店が詐欺」と思っていましたが、今では
「しっかり店を選べば、おいしく、楽しく、快適にお酒を飲める店が多い」
ということも理解できました。人が持っている「怪しい」という感覚は間違っていることも多いです。特に職業は実際にやってみないと、その実態はまったく理解出来ないものです。
今の私は「怪しい」と感じると、「この分野について、自分は知識がない。だから学ばなければいけない」という認識になりました。
あなたの持っている、「怪しい」というその感覚は多くの場合は正しくありません。正しい知識を得て、正しくものを見る力を身に付けましょう。
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