今回は英単語帳DUO3.0独学勉強法と効果的な使い方完全解説というテーマでお届けする。英語学習者なら知らない人はいないほど有名なDUO3.0。発売から20年以上売れ続けて、発行部数は400万部を超える大ベストセラーで最強の英単語帳と呼ぶ人もいる。自分もこのテキストを20年近く前にAmazonから買った。
DUO3.0は非常に人気と長い歴史があって、世の中の有名ビジネスマンの中には「自分はDUO3.0を使って英語力を伸ばした」という話とか、中にはテキストを100周反復して内容を覚えたという声もあるなどいろんな逸話もあちこちにある。このチャンネルの視聴者の中には、この最強英単語と名高いDUO3.0をレビューして欲しいという声や、全シリーズあわせて9個も発売しているので一体、どれを買ってどう使えばいいかよくわからなくて迷っているという声がよく届く。そこでこの動画1つを見ていただくだけで、DUOシリーズについてすべてが分かるようになってように制作したのでぜひ最後まで見てくれ。
最初に結論を言うとDUO3.0は必ずしもすべての人に何も考えずに脳死状態で買えとおすすめできるテキストではない。だけど、力のつく独学勉強法で取り組めば、英単語帳でありながら特に英会話力アップに活用しやすいと思う。それから、DUOシリーズでは本当にたくさんのテキストが出ているけど、とりあえずDUO3.0テキストとabceedアプリの復習用音声、この2つだけ買えばいい。ぶっちゃけ、その他は買う必要はない。なぜそう思うのか?どんな勉強法をすれば良いのか?そのあたりの秘伝の出汁をこの動画で全公開する。この動画は次の内容でお届けする。
まず1章では他の英単語テキストにはないDUO3.0ならではの3つの特徴について解説する。DUO3.0について理解ができたところで、2章では数多く発売されているDUOシリーズの紹介をする。ここではスマホアプリや音声CDについても解説するので、無駄な買い物をしたくない人は必ず見てほしい。そして3章ではDUO3.0の効果的な使い方と独学勉強法について解説する。そして最後に4章で人気のテキストだけあってDUO3.0肯定派と否定派の意見が入り乱れているのでそれぞれ紹介しつつ、では黒坂の結論はどうか?という話をする。では始めよう。
1章 DUO3.0の3つの特徴
2章 DUOシリーズの紹介(アプリや音声CD解説)
3章 DUO3.0の効果的な使い方と独学勉強法
4章 DUO3.0肯定派、否定派の意見
目次
1章 DUO3.0の3つの特徴
1章では他のテキストにはない、DUO3.0ならではの3つの特徴を解説する。結論次の3つがある。
特徴1.英語例文の効率がいい
特徴2.英会話で使える口語表現が多い
特徴3.英単語、英熟語の網羅性が高い
ではそれぞれ深堀りして解説しよう。
特徴1.英語例文の効率がいい
効率がいいとってどゆこと?そのように感じた人も多いと思うので、ここからは一般的なテキストとDUOの違いを説明しよう。この例文は実際にDUOの公式サイトのサンプルから引用したものだけど、このように短い一文の中に重要表現がいくつも掲載されてる。The charity is named after a man who gave away some two billion yen.(その慈善団体は、およそ20億円を寄付した男性にちなんで名付けられました。)という短い英文の中に、charity、name A after B、give…away、some、billionと6つの重要語彙が入ってる。しかも、効率だけを考えてSNSの嘘松話みたいに無理作った不自然な英文ではない。実は米国の大学教授3名を含む15名のネイティヴと共に完成させた「暗記する価値のある英文」となっていて、英文には不自然で違和感もまったくない。ということは?そう、つまりは頭に入れた英文を書いたり話したりとアウトプットにそのまま使えるってことなんだ。試しにこの英文をChatGPTにチェックしてもらったけど、文法的な問題や表現の不自然さもないという評価だった。
そして一般的なテキストの場合、重要語彙の数だけ例文があることが多い。普通のテキストだとShe accepted the charity.(彼女はその寄付を受け入れた)。こういう例文があって、1文につき重要単語が1つあるって感じだよな?結果として頭にいれるべき例文の数も多くなる。従来の英単語だと560本の例文からは560語の重要語しか覚えられなかったけど、でもDUO3.0はここが違う。わずか560英文を覚えることで、例文の何倍もの数の重要語彙や表現を頭にいれることができる。1粒で6度おいしかったりするので、アーモンドグリコも腰を抜かすレベルにむちゃくちゃコスパが高いってこと。
特徴2.英会話で使える口語表現が多い
DUO3.0はお硬い書き言葉の英文ではなく、英会話でそのまま使える口語表現が多く収録されてる。たとえばこちら。
“Let’s call it a day,Bob. I’m starved.”(ボブ、今日はこの辺までにしましょう。お腹がぺこぺこ。)
“Yep. I’ll buy you dinner.”(ああ。晩飯は僕がおごるよ。)
こんな感じ。聞いてわかったと思うけど、むちゃくちゃ口語表現って感じ。過去動画、捨てる英語勉強法の藤岡さんのエピソードで解説した通り、DUOをひたすら反復して内容を暗記したことで、一気に英会話力を高めたという話がある。これは藤岡さんだけでなく、他の英語学習者からも「DUO3.0の英語例文はそのまま英会話に役に立つ」という意見も多く見られるので、頭に入れておく価値が高い例文が収録されていると思う。
【捨てる英語勉強法】40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい 著 藤岡頼光さん(初心者/英会話/50代)
特徴3.英単語、英熟語の網羅性が高い
DUO3.0の例文で扱っている語彙は比較的網羅性が高い。具体的に言うと、単語1,600語と熟語1,000語。それから各単語の派生語や同意語、反意語も紹介されているので、それらもすべて含めた総収録語彙数は7866語で、一般的な英単語帳の2倍もの収録数になる。これだけたくさんの語彙力をつけることができれば、英検やTOEIC、大学受験など幅広い場面で通用する英語力になる。
以上3つが他の英単語帳にはない、DUO3.0ならではの特徴だ。
2章 DUOシリーズの紹介(アプリや音声CD解説)
では次に2章 DUOシリーズの紹介をしよう。実はDUOはたくさんのシリーズがあって、テキスト、音声CDもそれぞれ複数種類があって何が違って自分はどれを買えばいいかわからないと迷っている人の声もよく見る。特に最近はスマホアプリも登場して、そのアプリも複数種類あって学校の校長先生の朝礼の話くらいどれが重要かが大変わかりづらくなってる。結論を最初にいうと、あなたが買うべきはテキストのDUO3.0、スマホアプリのabceedストアで復習用音声を買うのが最も合理的な選択肢になる。なぜそう思ったのか?他のテキストや音声はどんなものがあってそれぞれどんな特徴があるのか?この章では全シリーズを駆け足気味に無駄なく重要ポイントに絞って解説する。ではいこう。
1.DUO 3.0
DUOシリーズの元祖にして頂点、それがこのDUO3.0テキストだ。カップヌードルみたいな存在。ほとんどの人がいう「DUO」といえば、基本的にこのテキストのことだと思って大きな間違いはない。特徴は1章で話した通りで、頭に入れておく価値の高い英語例文だけが厳選して収録されているので、「語彙力増強は速読英単語シリーズや文で覚える単熟語シリーズでいいと思うが、英会話に使えるフレーズが入った英単語帳を一冊買って覚えたい」という人は、脳死状態でこのテキストを買っておくことを勧めたい。
2.THE DUO 英語 X 論理的思考力
これはパッと見で英単語帳に見えるけど、実は中身は英文法書。本書の最大の特徴は「1.英語ネイティブの合理的、論理的な見方・考え方を理解する。→2.英語ネイティブが使っている英語で学ぶ」という流れとなっている。英文法テキストといえば、文字ばかりで図や絵が少ない本も多く、数学の公式を学ぶノリで論理的に頭に詰め込んでいくイメージがあるけど、このテキストについては図解が多めでネイティブの思考回路を理解することを重点に作られてる。
その一方で、網羅性に問題ありでこの1冊だけで英文法全過程を学べるという内容のものではない。理想的な使い方としては、エバーグリーンなど初心者に優しい英文法を学んでその上で学んだ英文法を更に深く血肉化したい場合に本書を使うという活用法が良いかなと思う。でも無理して使う必要はないかなと思う。ちなみにエバーグリーンを使った勉強法はこちらの過去動画で解説しているのでよければ概要欄からチェックしてみて。
>>>THE DUO 英語 X 論理的思考力(Amazonアソシエイトリンク)
3.DUO elements [デュオ エレメンツ] 前置詞/副詞
こちらの本は前置詞と副詞を視覚的に学んで頭にイメージを叩き込む作りになってる。テキストに掲載されているイラストは、クセのないピクトグラムなので読む人の好みにわかれることがなく、直感的にわかりやすく学べる。
たとえばこちらはDUO公式サイトからサンプルを引用したものになるけど、INTOのイメージを画像で表すとこんな感じ。めり込み気味にぶつかる、とか人とばったり出くわすというコアイメージが有る。実際、intoを使う時はbump intoぶつかる、run intoばったり出くわす みたいに使う。
>>>DUO elements 前置詞/副詞(Amazonアソシエイトリンク)
4.DUO elements 前置詞/副詞 mini
これは3で紹介したDUO elementsと違いがわかりにくいと思うので解説する。3で紹介したDUO elementsが母艦で、DUO elements miniはどこでも持ち運びやすいモバイル性に優れた小型艦みたいな位置づけ。イメージ、DUO elementsがホワイトベースでminiがガンダムと覚えてもらうと良い。母艦であるDUO elementsはイメージや図解にページの多くを割いているのに対して、それぞれ具体的に使い方を示した例文を掲載しているのがmini。イメージを理解した後に、実際の例文を叩き込んで知識の血肉化をするという流れを組む設計になっているので基本的にセットで使うことを想定している。
ただ、個人的にはDUO elementsより1冊にまとまっている英熟語図鑑を使った方がいいかなと思う。
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5.DUO 3.0/CD アプリ 基礎用 復習用
次はDUO3.0の英語音声だ。英語音声は2種類に分かれていて、基礎用は全部入り、復習用はナチュラルスピードのみが収録された本当に何度も反復することを想定して作られた復習専用。シャア専用と覚えてもらうと良い。結論的には基礎用はいらないので、復習用だけでいい。その理由は基礎用に収録されてる和訳、英文のスロースピード、見出し語を聞く必要がないから。詳しくは勉強法の解説の章で説明するけど、約1時間でテキストを1周できる効率の良さを活かすためには、復習用に収録されてる英文のナチュラルスピードを聞くだけでいい。
今どき、縄文土器みたいな古代文明アイテムのコンパクトディスク、略してCDなんて買う必要はないのでスマホアプリから音声ダウンロードするのがベスト。その場合はCDより値段も安くて、2024年8月時点では復習用は900円で買える。
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6.DUO 3.0/the card
これはテキストというより暗記カード。DUO3.0の内容から重要項目だけを抜き出し、560枚のコンパクトなカードに凝縮したもの。どこでも持ち運んで勉強ができるように、目隠しシートやカードを束ねるリングが付属しているので、電車やバス通学、通勤中にこれを活用して暗記したという人から支持を得てる。でもモバイル性重視の代わりに、元のテキストに比べて収録情報量が減っているので、「そこまでモバイル命にならなくても本家DUO3.0のテキストでええやん」という人からは買う必要はなかったという意見を見る。個人的にはDUO3.0テキストは十分コンパクトなので、確かにこのカードは要らないと思う。
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7.DUO select
こちらはDUO3.0の収録内容を元に、収録ボリュームをコンパクトにしたもの。噂ではおいしさそのままカロリーカットマヨネーズをヒントに開発されたらしい。基本的にコンセプトはDUO3.0と同じだけど、収録ボリュームが減って英文の内容も短文かつ難易度優しめにリライトされてる。人によってはDUO3.0の評判に惹かれて買ったものの、難しくてついていけなかったのでDUO selectから入ってその後DUO3.0へステップアップしたという人もいる。だけど、英単語帳は網羅性が重要と考える自分からするとやっぱり本家DUO3.0のテキストで良いと思う。
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8.DUO select CD
こちらは7で紹介したDUOselectの音声CD。
>>>DUO select CD(Amazonアソシエイトリンク)
以上がDUOシリーズの全コンテンツの紹介だ。こうして全体を見てもらって改めて理解できたと思うけど、繰り返しだけど結論としては本家DUO3.0のテキストとスマホアプリで復習用英語音声を手に入れてもらえば他は無理に買う必要はない。
3章 DUO3.0の効果的な使い方と独学勉強法
さて、3章ではDUO3.0の効果的な使い方と独学勉強法に付いて解説をしよう。正直、この章がこの動画で一番重要な話のオンパレードになるので、ぜひ集中して最後まで聞いてくれ。結論、次の4ステップで勉強するのが最も効率的にDUO3.0の内容を頭にいれることができる。
準備と前提
ステップ1.精読リーディングを反復
ステップ2.リーディング&リスニング
ステップ3.シャドウイング
ステップ4.オーバーラッピング
ではいく。
準備と前提
まずは準備と前提に付いて解説する。最初にハッキリいうけどDUO3.0は結構、難易度が高い。英単語、英熟語、そして英文法の知識ゼロだと正確に読み解くことはできない。加えて英語例文が短いので速読英単語シリーズで使えた開拓と反復リーディングの勉強法で文脈を活用した暗記が難しい。なので、前座としてDUO3.0にアタックする前に基礎力がある程度必要になる。知識ゼロで英語のことは何もわかりません、という人が手にとってもかなり苦労すると思うし、理解の伴う内容を反復することで知識にするという前提が崩れてしまう。なので、本書を手に取る前に必要な準備と前提は「本テキストの英文を読みこなせるだけの基礎を作ってから」ということになる。この先で解説するステップもこの前提がありきと考えてくれ。
ステップ1.精読リーディングを反復
まずは精密に英文の構造や英文法を理解しながら正確に読む、という精読リーディングを反復して力をつけていく。これがファーストステップになる。最初はわかりにくい英文の構造とか、語彙力不足で頻繁に読みが停滞してしまう部分があっても1回1回丁寧に読んでいくことで徐々に速くかつ正確に読む力が備わっていく。
ステップ2.リーディング&リスニング
一通り精読リーディングができて、正確かつ速く読める速読力がついたら次は英語音声を使おう。耳だけで英語をリスニングするのではなく、あくまで本書テキストを開いて英文を目で追いながらなおかつ耳で英語音声をリスニングするというハイブリッド型でインプットをしよう。こうすることで、わずか1時間でテキストの内容を1周できるのでスピーディーな反復訓練になる。さらに英語を目で見るだけでなく、耳からもリスニングすることで記憶の刺激になるので英単語や英熟語の深い暗記につながるメリットがある。
慣れない内はリスニングをしながら「ん?この英単語、英熟語はどういう意味だっけ?」ととっさに自信がないものに出くわすので、その場合は英語音声を一時停止して目検で意味を確認しよう。それを繰り返していくと、次第に英文の暗記が促進されるので一時停止をする必要がなくなる。
ステップ3.シャドウイング
リーディング&リスニングに慣れたら次はシャドウイングをしよう。シャドウイングは目でテキストを読み、耳から英語音声をリスニングし、そして口から英語の発音をすることで英文を更に深く記憶の血肉化をすることができる。加えて、本書は英会話にそのまま使えるフレーズの宝庫なので、口で英語フレーズを覚えてしまったらそれを英会話に使うことで将来の英会話の予行演習にもなる。せっかくDUO3.0を使って勉強するなら、シャドウイングの完成までぜひさせてもらいたい。
ステップ4.オーバーラッピング
最後にオーバーラッピングだ。オーバーラッピングとシャドウイングの違いは、シャドウイングは英語音声を聞きながら少し遅れて英語の発音を聞こえたまま真似をするのに対して、オーバーラッピングはピッタリ英語音声と自分の発音を重ねる発音練習だ。エヴァンゲリオンのシンクロ率100%をイメージしながらやってもらうといい。シャドウイングと違って、オーバーラッピングをするメリットはネイティブの英語音声と自分の発音を重ねることで、ちょっとしたズレを素早く認識することができる。テンポがズレていたり発音が間違っていてもシャドウイングだと自分では気づきにくくて、できているつもりになりがち。でもオーバーラッピングではずれると自分でもすぐわかるので、そのズレを修正して正しい発音練習に軌道修正ができる。ちなみにステップ3と4のシャドウイングとオーバーラッピングについては、過去動画シャドウイング完全解説で非常に詳しくやり方を含めて解説しているので、ぜひこちらも合わせてみてくれ。
以上のステップがDUO3.0を使った独学でできる勉強法だ。自分が考えうる限りの最高の効率的な学習法だと思うので、ぜひ挑戦してほしい。
4章 DUO3.0肯定派、否定派の意見
最後に4章ではDUO3.0肯定派、否定派の意見について解説する。というのも、DUOはあまりにもヒットしてたくさんの英語学習者の手に触れたことで、その評価は賛否両論。DUO3.0に興味を持ったはいいけど、賛成派、反対派両方の意見を聞きすぎて頭が沸騰しそうだようってなってる人はこの3章で迷いを断ち切ってくれれば嬉しい。最初に結論からいうと、黒坂個人的には無理にDUO3.0でなくても他の速読英単語シリーズを使って勉強すればいいと思う。だけど、英会話として使えるフレーズがコスパよく学べるというメリットをどうしても活用したい人にはアリという条件付きでおすすめしたい。では詳しく賛成派と反対派の意見を解説する。
まずDUO3.0の肯定派の意見としては、とにかくこのテキストは例文の質がいいのがおすすめ。復習用音声アプリを使えば、1時間で全560英文を復習できる。丸暗記した英文を英会話にそのまま使えるので、すでに話した通りDUO3.0を完全に頭に入れたことで一気に英語ネイティブとの会話に役に立ったというエピソードを持つビジネスマンもいる。
それでは否定派の意見はどうか?まず、そもそもDUO3.0は本当に効率が最強英単語帳なのか?という疑問。というのも、確かに例文1つに収録されている情報量が多いのは間違いないけど、あくまで短文なので文脈を活用したエピソード記憶にしづらい。そのため、40代、50代の中高年学習者が力技で暗記するのは難しいという意見がある。世の中にはDUO3.0の熱狂的なマニアがいて、中には100周回して覚えましたとか、何年も使って全部頭に叩き込みましたという猛者がいる。しかし、逆に言えば100周もゴリ押しで回さないと暗記できないのは、例文の質が良くてもテキスト全体で見た場合の効率は良くないのでは?という裏返しではないか?テストステロンMAXで脳みそサラダチキンじゃない、一般的な忙しい中高年学習者には難しい。実際、DUO3.0を使って英語力を伸ばしましたと主張する人たちは、比較的若い年代で勉強していた人が多く見られる。ということは、忙しい会社員や主婦などの中高年学習者には再現性という点では難しいという証明になっているのでは?こういう意見だ。
それに加えて分作商法問題。音声アプリやCDが別売りなので、テキスト自体は値段が安いが別売りの音声を買うと2000円を超えるので割高になるし、アプリの導入が面倒。それなら速読英単語シリーズのようにテキストを一冊買えばテキスト内の案内に従って音声にアクセスできるものの方がコスパも手間も良いのではないかという意見だ。それに加えて、シリーズでコンテンツの数が多すぎるという否定的な意見もある。確かにDUO3.0とDUO selectとDUOカード。そしてDUO elementsとDUO elements mini。似たような内容でいくつも分作になっているので、格安SIMの複雑な料金プランくらいどれを選べばいいかわかりにくい。
まだある。それはDUO3.0の収録内容について。公式からは本書は収録語彙数が多く、掲載語は重要単語・熟語(見出し語)2569語に加えて、派生語・関連語が2214語、同意語・反意語が3083語、合計7866語に達するので英検準1級、TOEIC780点くらいを目指せるという。このことに疑いの目を向けるユーザーもいる。果たして辞書的に同意語・反意語が書かれているものまで反復読みだけで完全に拾いきれるかは疑問という話。そんな話がまかり通るなら、オックスフォード英英辞典を1つ買えば英検1級、TOEIC990取れる語彙力がつくと言っているのとあまり変わらない。人間はAIの機械学習と違うので、脳科学に基づく効率的な暗記メソッドでないと頭に入らない。となると、現実的には収録語彙数7866語が暗記できるわけではなく、「あくまで見出し語である2569語が暗記できる単語帳」というのが正しい認識だという意見には、一定の合理性がある。
最後に、DUO3.0が発売された時代は令和のように図解が豊富だったり、YouTube解説もなかったのでまるで平成のレンタルビデオ店みたいに当時は画期的なテキストとして受け入れられたと思う。DUOシリーズの分作商法は、ユーザーのかゆいところに手が届くものとして好意的に受け入れられた。でも令和の今は「別にこの本でなくても別の単語帳でもよくね?」という意見を生み出す結果になっているのかもしれない。
今回は以上だ。DUO3.0に合う合わないは最後はその人の好みによる。黒坂が主張する英語多読メソッドも、英語長文の文脈を活用して内容を頭に入れましょうという学習法だけど、「長文を読むのが嫌」という人は合わないし、もしかしたらそういう人にはDUOを使った学習メソッドが向いているかもしれない。とりあえず、英語多読屋さんから見たDUO3.0の解説ということで参考になったら幸い。ほなまた。
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