オレだ。
「英語をリーディングする時に、つい返り読みをして時間がかかってしまいます」
そうしたご相談をたまに頂く。
その気持ち、ガチクソ分かるなあ。
本当はやりたくないけど、返り読みしないと文章を読めないというね…。
オレからこの記事で伝えたい結論を受け取ってくれ。
↓
英語リーディングをする時に、返り読みをしてしまう人がいる。ぶっちゃけ、返り読みはデメリットしかない。読むのに時間がかかるし、リスニングや英会話上達の足を引っ張る悪癖。
そんな返り読みは英語を英語のまま理解できればいい。具体的には「簡単な英文を多読」でこのクセは消せる。
— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) July 2, 2021
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
結論として英語基礎力を付けて、英語多読をしてくれ。それで解決する。
スラッシュリーディングとか、
ディスコースマーカーとか、
フォトリーディングとか、
ファイナルかめはめ波とか、
そういう必殺技みたいな
亀仙流的、特殊技術は別に要らない。
英語多読をキッチリやれば解決する。だけど、
「何も考えずに多読だけやれば自然解消する」
って感じに、脳死状態で解決するほどは甘くないw
努力には質がある。正しい努力の方法論をこの記事で語るからついてきてくれ。
目次
英語リーディングをダメにする「返り読み」
さて、まずは「英語リーディングの返り読み」が
どれほどアホンダラなデメリットがあるのかを解説しておこう。
あなたが英語の返り読みをするシンプルな理由は、
英語を英語のまま理解出来ておらず、
「自分が読んだ英語を、流暢な日本語に和訳したもので理解したい」
という気持ちがあるからなんだ。
英語と日本語とは、そもそもがガチャピンとムックくらい似て非なる存在。
それなのに無理やり一対一に対応させようとするのは、
陰キャと陽キャをペアにしてその場を盛り上げるくらい無謀な話。
英語を見る→英語の語順で日本語に訳す→流暢で意味の通る日本語訳に入れ替えて意訳の上で理解
この処理がイチイチ走るから、返り読みが止められなくなってしまうんだ。
さて、それでは、具体的なデメリットを話す。
デメリット1.リスニングができない
まず、最大のデメリットの1つがこれ。
ズバリ、返り読みのクセが付くと
リスニングが出来なくなってしまうんだ。
英語を聞き取るリスニングは、ネイティブが一度だけ発音したことを聞き取って、
その英語の情報源だけを手がかりに内容を理解する必要があるよな?
でも、ネイティブの発した英語は、当たり前だけど音声なんで聞いたそばから消えてなくなる。
返り読みをしたくて、振り返ってもそこには何もない。
まるで最初から存在しなかったかのように幻って話。
返り読みがクセついたら、リスニングも同じ要領で理解しようと挑むから、
まったく聞き取りができなくなる。
ヤバいから今すぐやめるべきってのがわかってくれれば嬉しい。
デメリット2.長文が読めない
返り読みは常に発生するわけではなくて、起こりやすい状況というのがあるんだ。
あなたが返り読みをするのは、ほどほどに長い英文だけだ。こんな感じで超短い英文、
I have a headache.
(ドタマいてえ)
She has a PC.
(彼女はPCを持ってる)
He plays video game.
(彼はゲームをプレーする)
このように簡単な英文だと、返り読みするまでもなく理解できるはず。
けど、文法的に若干難易度が高くて、
入り組んだ英文だと返り読みを
したくなってしまいがち。
本音ではサラリと読んで理解したいところだけど、
文法的にあーでもないこーでもない、とやたらと分析的に読もうと頑張ってしまう。
挙句の果てには、
「よしキッチリ日本語訳を作ろう」
と腕まくりをして、意訳文を書き始めたら終わりの始まり。
さらに英文が「.(ピリオド)」まで4行も5行もある
クッソ長いものだと、返り読みしても理解不可能になる。
なぜって、長文だと最後まで読み終えた時には、
最初の英文なんて頭から完全に消え去ってる状態だからな。
英語が長文になると手も足も出ない。
デメリット3.英会話・英作文ができない
さらに返り読みがクセついたら、
英語をアウトプットできなくなる。
これは考えたら当たり前のことなんだけど、
英語でも日本語でも、インプットはアウトプットより簡単だよな?
「小難しい文章を書け」
とそう言われても書けないけど、読むのは理解できるよって人はたくさんいるはず。
でも、返り読みってことはインプットのレベルが低いということだから、
それ以上に難しいアウトプットなんて絶対にできっこないわけよ。
デメリット4.脳内音読のクセが付く
返り読みをすることのデメリットの一つに
脳内音読のクセが付いてしまうというものがある。
返り読みとは、英語と日本語を言ったり来たりしながら、
流暢な日本語を作り上げて理解しようぜってアプローチなんで、
英文をいろんな方面からこねくり回すことになる。
英文リーディングの集中力を作り出すために、
ぶつぶつと頭の中で英文を
何度も読み返すことになってしまうんだ。
あ、言っておくけど脳内音読ってクソッタレなほどデメリットしかないんで、
やっている人がいたら秒速で止めてくれ。
これをやるとドタマにはムダに負荷がかかる。
英語を頭から理解して読める英語上級者にとっては、
MicrosoftのWordで文章作成をする程度の作業でも、
返り読みのクセが付くと、4K高画質動画の編集作業並にCPUに負荷をかかるイメージだな。
やめろ。百害あって一利なしとはこのことだ。
脳内音読ほどアホンダラで無価値なものはないから、今すぐ捨て去ってくれ。
<参考>脳内音読がどれほどヤバいかを解説した
↓
日本語と英語の語順は明確に違う
返り読みというクセがどれほどデメリットがあるかを理解したところで、
ここからは返り読みが起こってしまう理由を話したい。
これを理解することで、返り読みを追い払う方法が理解できる。
引き続き話を聞いてくれ。
さて、日本語と英語は語順が明確に違うよな?
あなたもご存知の通り、日本語は自由度が高い。
「私は朝ご飯を食べました。」
「朝ご飯を私は食べました。」
「朝ご飯、私は食べました。」
コレ全部正しい。日本語は語順が割と自由。
で、大体の場合は重要なものは話の最後の来る。
だから、日本語は相手が話し始めたら、最後まで話を集中して聞かないといけないんだ。
それ故に、「聞く人の負担を減らすために、ビジネスの話は結論から話しましょう」と
言われるのは、日本語の文構造によるものなんだ。
でも英語は違う。
I ate breakfast this morning.
(今朝、朝食を食べました)
この語順は英文法のルールでカッチリ決まっていて、
主語や動詞などは話者のマイルールで勝手に動かせない。
ate I breakfastとかは言えないってこと。
そして、英語には「重要度の高いもの順に最初に並べる」という不滅のルールがある。
これを抑えておくだけで「.(ピリオド)」まで長文でも、
最後の方は重要度が小さいことが分かる。
I saw a man running off from the bridge.
(私はその橋から逃げ出す男を見ました)
この英文は全部一言一句を聞き取れなくても、極端なことをいえば、
I saw a man.
(私は男を見ました)
最初のこの部分だけわかれば話の大本は理解できる。
running off
(逃げる)
+
from the bridge.
(その橋から)
この部分はしょせん、最初の部分の飾りに過ぎないんだ。
英語は優先度が高いものから、
ドンドン継ぎ足していくイメージをもってくれ。
ちなみに日本語になると、これがまるっきり逆だったりする。
「私はその橋から逃げ出す男を見ました」
こうなるから、日本語はやっぱり最後まで話をしっかり聞かないと分からない。
…さて、言いたいことはもう分かるな?
英語リーディングの返り読みの諸悪の根源は、
流暢な日本語を作ろうとしてしまう英日翻訳のクセにある。
英語を英語のまま理解できれば解決
ここまで話を聞いて頂いて、解決方法が見えてきただろうか。
英語リーディングの返り読みを防止するには、
英語を英語の語順のまま、頭から読んで
ピリオドまで読んだ段階でそのまま理解できる状態を目指せばいい。
「英語をそのまま理解できる」という状態をオレは「英語脳を作る」と表現してる。
<関連情報>英語脳については、過去記事でクッソ詳しく解説してるんで良かったらどぞ。
↓
英語リーディングの返り読みは英語多読で解決できる
さて、ではいよいよここからは
「どうやって返り読みという悪癖をブッ壊せるか?」
について解説をしていこう。
シンプルにいくぞ?ズバリ、英語多読をやってくれ。
<関連情報>英語多読は意外と奥が深くて、伝えたいことがたくさんある。こちらが参考になるはず。
↓
ただし、脳死状態で何も考えずに
やって身につくほど甘くはない。
英語多読については、次のステップを踏むことで
返り読みを捨て去ることができるはずだ。
「英語基礎力をつける→日本語訳付きの英文を多読する(英語ニュースや、英検など)」
これでおk。
間違っても、得体のしれないブロガーやYouTuberのいう、
「気の赴くままに、絵本を乱読しましょう!」
「知らない英単語が出ても辞書を引かず、好奇心に引かれて読みましょう」
こうした胡散臭い、根拠ゼロの話は真に受けてはいけない。
英語多読については、アフィリエイト報酬狙いのウソが多い分野なので気をつけてくれ。
英語多読をする上でのポイントとしては、
「簡単な英文を多読することからスタートする」
これだ。間違っても、今のあなたの英語力を大きく超える英文をゴリゴリ読むのはやめておけ。
難しい英文にブチ当たると、ついつい分析的にじっくりと
あらゆる角度からこねくり回すような読み方になってしまい、返り読みを誘発する。
英語多読をする時はできる限り、
簡単な英文から始めていこう。
最初は簡単に、徐々にレベルアップしていけばいい。
英語多読をすれば、英語を英語のまま理解できる
英語多読をすることで、
英語を英語のまま理解できる回路を
育てることができる。
あなたの返り読みの悪癖は、これでブチ壊してくれ。
英語初心者の頃は、
英語を読む→日本語に訳す→イメージする
というステップを踏むことになるけど、頭から英語の語順で読むことで
英語を読む→映像をイメージしながら理解する
という流れになるから、日本語が一切介在しない状態になるんだ。
そうなれば、イチイチ返り読みをしなくてもそのまま理解できる。これを目指してくれ。
He climbed up a beautiful mountain and saw a sunset from the highest peak.
たとえば、この英文を見てくれ。オレがテキトーに考えたものだ。
この英文を英語の語順のまま日本語で考えると、
「彼は登った美しい山に。そして見た日没を頂上から」
みたいになる。けど、これだと話がおかしいから、
「彼は美しい山に登り、頂点から日没を拝んだ」
って流暢な日本語の意訳を作ろうとしてしまう。
英語を多読訓練することで、この日本語に翻訳するプロセスをなくすことができれば、
英文を読むと、頭の中に次の映像が思い浮かぶはず。
↓
He climbed up a beautiful mountain and saw a sunset from the highest peak.
英文を読み進めるたび、日本語の代わりに
イメージ映像が頭に思い浮かぶようになれば、
返り読みというケッタイなクセはなくなっていくだろう。
今回は以上だ。
返り読みが強くクセ付いてしまうと、取るのが大変だ。
鼻毛を引っこ抜くクセがつくと、つい人前でもやってしまうのと同じだな。
そして英語を英語のまま読めない限り、永遠にリスニングも英会話もできなくなる。
これはヤバい。
それを治す一番の薬は、英語を英語のまま
理解できる回路を育てる英語多読だとオレは思う。
100年くらい英会話やれば、慣れるかもしれないけどお金も時間もムダに死ぬほどかかる。
独学で多読をする、これは忙しい会社員とか主婦の人にとっては最も現実的な提案なんじゃねえかな。
はじめまして。
質問ですが、この段階では児童書やディズニー映画などの簡単な脚本で慣らしても良いということで宜しいでしょうか?
コメントありがとうございます!
個人的には、ネイティブ向け児童書は初心者には難しいものも多いので、語彙制限本などが良いかと思います!
ご参考ください。