オレだ。
「英語力を活かせるUS.CPA(米国公認会計士)に興味がありますが、自分はやるべきでしょうか?」
ブログで記事を読んだ読者や、YouTube動画を見た視聴者からよく相談をされる。
ぶっちゃけ、会計分野ほど「向き・不向き」が分かれるものはないと思ってる。
向いている人はスター状態のマリオだし、
向いていない人にとっては日々の業務に対するやる気はうんこ以下だろう。
オレからこの記事で伝えたい結論を受け取ってくれ。
↓
英語力を活かせるUSCPA(米国公認会計士)は、明確に向き・不向きがわかれる。
【向いている性格、特徴】
1.会計分野に興味がある
2.企業のビジネスに興味がある
3.英語好き
4.慎重な性格
5.口が硬い
6.職人気質
7.決算繁忙時期に生活を合わせられる
8.コミュ力高い
9.繰り返し作業が苦でない— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) July 8, 2021
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
今は起業してまったく会計の仕事には携わっていないけど、会社員時代は
・財務会計
・管理会計
・海外本社レポーティング
・国際経営企画
といった部署で英語力を活かして会計の専門家として働いてきた。
多分、知識と経験はあるはず。
今回の記事は「ググってテキトーに出てきた情報」を並べているわけじゃない。
オレの体験談を含めた現実的な一次情報として、あなたに役に立つ話ができるんじゃねえかな。
最後まで話を聞いて頂ければ、「自分は会計職に向いているかどうか?」だけでなく、
「実際にどんな仕事をすることになるのか?」
「必要な英語力は?」ということまで分かる。
「US.CPA(米国公認会計士)に興味があるけど、迷ってる」、って人はぜひ最後まで聞いてくれ。
目次
米国会計分野に興味がある
最も重要なポイントがコレ。ズバリ、
「米国会計という分野に興味があるか?」
という部分だな。
会計というのは技術職なんだ。
一日、仕事をする上でずーっとこの技術を使い続けるし、
法改正や税法などの変化についていく勉強をしなくちゃいけない。
それも海外の会計ルールの理解をすることになるからな。
「好き」じゃないと勉強する気も起こらないだろうし、仕事をしても楽しくないだろう。
最新の話で言えば、日本政府は
DX(デジタルトランスフォーメーション)
推進のため、クラウド型システムを
導入する企業に減税措置をすることを決めた。
こういうニュース一つとっても、会計の実務上の処理にも影響してくるんだ。
「うわっ…なんだかメンドイな…。新しい処理とか拒否反応しかないわ…」
「お! 何なに? 面白そう! 興味あるからもっと知りたい!」
あなたがこの話を聞いて、どう感じるかで答えは出るはず。
<参考>こちらの過去動画もぜひ参考にしておいてくれ。
↓
企業のビジネスに興味がある
「会計という技術職に、興味や関心がある」
…ああ、実はこれだけでは足りないんだ。
会計の専門家として活躍するには、
「勤務先企業のビジネス理解」
も必須だと理解してくれ。
さらに外資系企業の場合は、海外本社や子会社も絡んでくる。
オレは外資系の清涼飲料メーカーに勤務していたけど、
自社がどんなビジネスをしているのか?
売上は複数あって、どの売り方や
販売先が一番儲かるのか?
どんな中長期目標を持っていて、
どう達成しようとしているのか?
こういうことは常に理解が求められたな。
というのも、自社のビジネスを理解していないと、正しい会計処理はできないからなんだ。
お金の流れや、ビジネスモデルを正確に理解することで、正確な会計処理につながる。
「別にうちの会社が何をやっているかなんて、火星の明日の天気レベルにどうでもええわ(ハナホジー)」
「とにかく年収がたくさんもらえたら、どこでもいいんだよ!」
こういう人は、入社後に厳しいと感じるだろう。
自分が興味関心のある会社に入り、ビジネスモデルやお金の流れを理解することで、
はじめて会計の仕事が務まるんだ。
たとえば会社で従業員に制服を支給する場合、会社は経費計上する。
だけどその制服の使い方によって処理が異なる。
・福利厚生費
・消耗品費
・雑費
こんな感じでわかれるんだ。ちなみに次のような感じ。
・福利厚生費
→売上に直結する窓口や販売員の制服の場合に計上。(例)マクドナルドの販売員。
・消耗品費
→売上に直結しない業務従事者(事務員など)や、一人社長などの制服の場合に計上。(例)マクドナルド本社オフィスの事務員。
・雑費
→日常的には制服を着ないが、イベントなど突発的、一時的に使用する場合に計上。(例)会社の野外フェス会場のイベント着。
「前職では”福利厚生費”で処理をしていたから今回も同じでしょ!」
みたいに、脳内真空状態で処理をすると間違えてしまうことになるんだ。
英語が好き
外資系で英文会計に携わるなら、英語力が求められる。
「必要な英語力のレベル」
「英会話まで必要か? 不要か?」
こういった細かい点については、会社ごとで違ってくる。
オレは同じ外資系企業でも部署で大きく違ったな。
米国本社レポーティング業務では、読み書きがほとんどで英会話力はあまり必要なかった。
けど、国際経営企画だと、英語の読み書きに加えて英会話力まで必須だったんだ。
いずれにせよ、英語力は必要になってくるから「英語が好き」という人は有利になるのは間違いない。
慎重な性格、心配性
仕事によっては「ハッキリとした正解」が分からないものがあるけど、
会計の仕事というのは、明確に「正解」が存在する。
財務会計であれば、「正しい会計処理」だし、
管理会計であれば「実態を表す数字」なんだ。
監査業務なら「誤った会計処理を指摘する」ことだし、
税務なら「正しい法人税の申告」となる。
大ざっぱな性格で、
「よくわからんな…。とりま、これで処理しておくかw」
みたいに「こまけえことはいいんだよの精神」でやってしまうと、とんでもないことになる。
間違うと税金をたくさん支払ってしまうことになったり、
その逆に支払漏れを指摘されて、追徴課税でペナルティを受けることになりかねない。
また、上場している企業だと会計監査の時に不適正意見を受けることで、
上場廃止の対象になってしまうんだ。
さらに社内で使う管理会計の場合は、間違った数字を使ってしまうことで、
誤った経営判断で会社が傾いてしまうことにもなりかねない。
だから会計職をする人は慎重で心配性なくらいが務まるだろう。
「過去の処理はこうやっていたけど、どうも怪しいな…。一応調べておくか」
んな感じで正確性重視で、慎重に仕事をする人が向いているだろう。
口が硬いこと
会計職として働く上では、色んな部署の情報をたくさん知ることになる。
「秘密」と言っても、隣の席の田中さんの夕食メニューとかは分からない。
たとえば「従業員の給与」もその一つだな。口が固くないとダメだ。
間違っても、井戸端会議レベル99な人はヤメトケ。
コンプライアンス違反で追い出されること間違いなし。
オレはいろんな会社で働いてきたけど、
会社によっては度肝抜かれるレベルに情報が丸見えで驚いたよ。
会社がどれだけ現金を持っているかはもちろん、
社長を含めて全社員の給与が丸見えだった。
転職エージェントの紹介料も全部見えてたところもあったな。
さらに、離婚した社員の養育費を給与から天引きして、
どのくらいの金額を相手に振り込みをしていたのかも把握できちゃう。
…これって考えてみれば、プライバシー筒抜けすぎって話だよな。
間違っても飲み会の席で、
「実は離婚して奥さんに養育費がっぽり支払っていたんすねww」
とか酒の勢いで言ってしまうような人は務まらないだろう。
「うちのクソ社長は全然働かないくせに、オレたちの10倍以上給与とってるんだぜ!」
も絶対にNG。
会計職で働く人は、機密情報を社外は当然として、
社内も絶対に漏らさない口の固い人じゃないとダメなんだ。
職人気質
会計は技術職、日々どんどん技術を磨いていくことにやりがいを感じられる人が向いている仕事だ。
職人気質はどんな人かと言うと、
「自分にも他人にも厳しく、常に仕事に向上心と責任感を持っている。
自分が担当する仕事の品質を高めるためなら、余暇時間を勉強に充てることもいとわない。
性格は決して楽観的ではなく、誤りや間違ったことに敏感」
こんな感じ。仕事をゆるくやりたい人にとっては、
厳しさや面倒さ、ウザさすら感じるかもしれねえなw
「え? 他人にも厳しくってどゆこと?」
と思うかもしれない。
たとえば経理職だと他部署の人に交通費の申請や、
請求書の提出をうるさくお願いしないといけない場面があるんだ。
「チッ、うっせえな。今忙しいんだよ。請求書の提出なんて月初でいいだろ! ジャマすんな!」
オレは請求書の提出をお願いしにいった時に、
営業部門の人にこれに近いことを言われた経験があるよw
特に外資系企業だと、外国人社員はマジで動いてくれないので
「嫌われる勇気」は必須のアビリティ。
経理の仕事をキッチリスピーディーにやろうと思うほど、
他部署の人に嫌われちゃうこともあるんだよな。
それでもめげずに期日までに提出させ、
提出書類の誤りを厳しくチェックして、間違いを指摘する強さが必須なんだ。
職人気質の人は経理に向いているだろう。
決算期の繁忙時期に生活を合わせられる人
会計職の仕事はほぼほぼ、ルーティンなんだ。
部署や担当によって変わるけど、閑散期と繁忙期は割とハッキリわかれていることが多い。
月次決算、四半期決算、年次決算、税務申告、会計監査対応…
大抵、このタイミングでクッソ忙しくなるけど、それ以外の時期はそうでもないって感じ。
日系企業だと、3月末決算時期が忙しく、
米国系外資だと、12月末決算時期が忙しくなる傾向だなw
オレの場合は閑散期は1ヶ月の内、3週間はほぼやることが何もないのに、
年次決算期になった途端に、頻繁にホテルに泊まり込みするレベルに
忙しかったということもあったなw
▲実際の写真。年次決算対応で真夜中にビジホ到着。風呂入って即寝る生活w
繁忙期は友達と遊ぶ約束とか、旅行とか無理ゲーになるのはほぼ確定的なんだ。
特に12月末決算時期の
外資系に転職した場合は、
1月は何も予定が入れられないと
思っておいた方がいい。
一応、元旦は休めるけど、お正月の連休は他の部署より早く出社するパターンも多い。
いきなり初出社からクッソ忙しいのがデフォ、くらいに思っておいてくれ。
コミュニケーション能力が高い人
会計職って、どことなく「コミュ障でも務まる職人的な仕事」ってイメージないか?
会計分野の知識と経験があれば、多少話ベタでもおkてきなヤツ。
けど、実際はこれ真逆でコミュ力ないと務まらないんだな。
どんな席でもドッカンドッカン爆笑させる、
お笑い芸人レベルのコミュ力おばけである必要はない。
けど、相手に分かりやすく説明し、相手の話に傾聴できるレベルのコミュ力は必須。
「ボクチンは一日中、会計仕訳入力しかしません(キリッ)」
って特殊な人は別だけど、会計職はいろんな部署や外部の関係者とコミュニケーションを取る必要がある。
・社内の色んな部署のスタッフ
・役員会議で社長や役員に決算報告
・税務申告で税理士とやり取り
・会計監査対応で公認会計士とやり取り
こんな感じ。一日中椅子に座って、ひたすら会計ソフトをいじってるだけだと思ったら大間違いなんだ。
外資系だと、さらに海外本社や支社と英語のやり取りも必要になるから、
ガチのコミュ障では厳しいだろう。
同じことの繰り返しが苦にならない
会計職は仕事の大部分が、同じことの繰り返しになる。
刺激を愛し、退屈が苦手なサイコパス的な人は会計職には向かないだろう。
商品・サービスの売上を集計し、原価を算出して、
各部署から請求書を集めて経費計上をする。
集計した数字に抜け漏れや処理の間違いがないかをチェック!
…基本的にはこの流れだな。
法改正や税法も変更の勉強もあるにはあるけど、基本的に
「過去にまったくやったことがない、新しい取り組みが日替わりメニューで起こる」
とかはないだろう。
会計職は同じことの繰り返しの中で、技術を磨き、知識を蓄えて対応できる
業務の幅を広げていくことがキャリアアップになる。だから、
「自分は常に新しいことをして、動き続けないと呼吸ができないの!」
みたいに、前世が泳がないと呼吸ができないカジキマグロだった人には向かない。
以上だ。
今回紹介したような性格や特徴に当てはまる人は
US.CPA(米国公認会計士)はオススメだ。
逆に当てはまらないって人は、試験に合格したり業務を進められる能力があっても
適正がなくて仕事が辛いと感じるかもしれねえなw
参考になれば幸い。
<参考>US.CPAについては他の記事や動画でも、色々と解説してるんでよかったら見ておいてくれ。
↓
【ブログ記事】
【YouTube動画】
コメントを残す