今回は速読速聴英単語シリーズ効果的な使い方/レベル別の勉強法完全解説というテーマで解説をします。Z会の英語テキストの中でも、学生から社会人学習者まで大人気なのが速読速聴英単語シリーズだ。テキストは頻繁に改定して内容も使い勝手もドンドン進化してる。そこでこの動画では、2024年7月最新版でどの英語レベルの人がどのテキストを買えばいいか?具体的にリーディング力、リスニング力がアップする効果的な使い方や勉強法をガッツリ解説する。この動画の勉強法で取り組むことで、英検やTOEIC対策、そして英会話力アップにもつなげることができるのでぜひ最後まで見てくれ。
今回の動画は次の通りとなっている。
1章 速読速聴英単語・レベル別にテキストの特徴とメリットを解説
2章 速読速聴英単語・効果的な使い方と勉強法
3章 速読速聴英単語・abceedとmikanのスマホアプリの使い方
でははじめていこう。
目次
1章 速読速聴英単語・レベル別にテキストの特徴とメリットを解説
まずはこの速読速聴英単語シリーズについて、「なにそれおいしいの?」ってレベルにまったく知識がないけど、書店でよく見かけるので興味はあるわ、という人も多いと思うので本書の特徴を解説しよう。
速読速聴英単語シリーズの特徴
速読速聴英単語シリーズはZ会から発売されたテキストで、その内容は速読英単語、速読英熟語、略して速単シリーズと同じような作りになってる。コンセプトは長文英語を通じて英文丸ごと頭に入れようという文脈主義を堂々と掲げている。この勉強法は老若男女、年齢に関係なく繰り返し読み込むことで自然に頭に英語が入り、そして取り出す訓練をすることで英作文や英会話にも対応できる力をつける、ということで脳科学的に見て「再現性」の点で誰がやっても同じ結果が期待できるのでおすすめだ。
そして速読速聴英単語シリーズは、速単シリーズよりさらに上のレベルのCoreやAdvancedも取り扱っていて、「速読、速聴、単語、熟語、時事知識が同時に身につく!一石五鳥のテキスト」が謳い文句になっている。この動画の2章で解説する勉強法で本書を活用することでリーディング、リスニング、英単語、英熟語、時事知識が手に入るということ。
「そんな大げさな! 世の中にそんなうまい話があるかいこの詐欺師が!」と思った人もいるかもしれない。いや、この一石五鳥というのは決して誇張でもなんでもなく本当なんだ。今からそれをフェルマーもおしっこチビるレベルの証明をしていこう。それでは本書のサンプルページを見せながら解説しよう。
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4
もっとわかりやすくするとこんな感じ。
↓
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4
こんな感じで、1ページに「英語長文、日本語訳(英語順・意訳)、英単語・英熟語解説・時事知識解説」がつけられている。速単シリーズもそれぞれリーディング、リスニング、英単語、英熟語を学べる点で共通しているけど、本書の場合は英文が海外のニュース記事や雑誌などの時事ネタを題材にしていること、日本語訳が2パターンつけられていること、さらに時事知識の解説まで入れてくれている点で優れている。特に中・上級者向けでおすすめ。これは数ある英単語帳の中でもかなり学習者に使いやすく行き届いた作りになっていると思う。心からおすすめしたいテキストだ。
さて、次は速読速聴シリーズの種類について解説しよう。結論、次のような種類がある。ちなみに2024年7月にも発売したばかりの新刊もある。焼きたてのパンのように香ばしい香りが部屋に充満してるほどだ。まあ嘘なんだけど。
ではここからはこれらのテキストの特徴やレベル感を紹介する。最初に結論をいうと、英検準1級、TOEIC800点を目指す人にはCore1900、英検1級、TOEIC900点以上を目指す人にはAdvanced1100がおすすめ。なぜそう思ったのかも含めて解説をしよう。
速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.4(2023年3月8日)
速読速聴・英単語 Basic 2400は、2023年3月にVer4にアップデートされた。テキストの表紙の松本先生がニコニコと微笑んでいるのは、きっと売れすぎて笑いが止まらないからだと推測できる。このVer4では掲載英文の80%が新たに書き直されて、英語音声がCDからダウンロード形式になって使いやすく変更された。気になる収録語彙数は単語と熟語合わせて2400語で、レベルは英検3級〜準2級、TOEICでいうと500点前後の人向けのテキストだ。内容は中学英語を一通り終えた人向けのレベルとなってる。少し中を覗いてみよう。
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.4
見てもらってわかると思うけど、日常会話調でのやり取りが中心で、使われる英単語も簡単なものばかり。ネイティブ書き下ろしの自然な英文なので、道案内や挨拶など英会話でのやり取りをそのまま頭にいれることで、英会話の型を身につけるにはちょうどいい。
速読速聴・英単語 Daily 1500 ver.4(2024年7月10日)
速読速聴・英単語 Daily 1500は、2024年7月にVer4にアップデートされた。こちらのテキストの表紙も松本先生がニコニコと微笑んでいるのは、もう笑うしかないほど仕事で忙しいからかもしれない、真相はよく知らん。で、このVer4で掲載英文の35%が新たに書き直された。英語音声がCDからダウンロード形式になって使いやすく変更された。速読速聴・英単語 Daily1500は単語1200語、熟語300語、合わせて1500語が掲載されており、レベルは英検2級、TOEIC500-700点前後の内容となってる。
画像引用元:PR TIMESサンプル画像 速読速聴・英単語Daily1500 ver.4
見ての通り、Basicよりも長文化していて、難易度も少しアップ。そしてDailyとタイトルにある通り英文の約50%が会話形式で日常会話レベルの英文が使われているのでとっつきやすく、本書を通じて学ぶことで英会話にも活用しやすい。
速読速聴・英単語 Core1900 ver.5(2018年3月14日)
速読速聴・英単語 Core1900は単語1400語、熟語500語、合わせて1900語が掲載されており、レベルは英検2級~準1級、TOEIC600〜800点前後の内容となってる。
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4
正直、購入を検討するのはこの先のレベルからでいいと思ってる。BasicやDailyはたしかにわかりやすくて英会話を中心に鍛えたい人、会話の型を身につけて一刻も早く会話力を高めたい人には向いていると思うけど、まずは盤石な英語力の基礎、インプットをしっかり鍛えてから英会話のアウトプットを訓練する方が着実に伸ばしやすいと思う。個人的には速読英単語と速読英熟語をマスターしてもらうことをおすすめしたい。この2冊を攻略すれば、BasicとDailyレベルはしっかり網羅できるからな。参考までに速読英熟語シリーズについては過去動画解説しているのでよかったらこちらも見ていってくれ。
【2024年最新】速読英単語シリーズ 正しい効果的な使い方と勉強法を完全解説ロードマップ/中学版/入門編/必修編/上級編/英熟語
話をcoreに戻す。先ほど見てもらったサンプルの通り、このレベルから一石五鳥のメリットの恩恵を受けられるようになる。自分も古いバージョンのcoreを書店で買って使ったことがあるからわかるけど、英検準1級を目指して頑張ってる人がすでに勉強した知識を別のテキストを使って定着させる上では役に立つと思う。
とはいっても、英検準1級の英単語対策については、文単、パス単、過去問で完成するからcoreがないと合格できないわけでもない。つまり、本書の有効活用するには、「英検準1級の文単やパス単はやったけど、さらに総仕上げとしてもう一冊念の為終わらせておきたい」と感じる人だけ検討してもらえばいい。参考までに英検準1級、TOEIC600-800点を目指したい人はこちらの過去動画を参照してくれ。
速読速聴・英単語Opinion1100 ver.2(2017年3月9日)
速読速聴・英単語 Opinion1100はキーフレーズ250、単熟語850語が掲載されており、レベルは英検2級~準1級、TOEIC600〜800点前後の内容でcoreとほぼ同じ。coreとの違いは、opinionは英語で自分の意見を述べる英語表現を学べる。
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Opinion1100 ver.2
このサンプルでは「紙の書籍より電子書籍が良いか?」となっていて、他のページでも物事に結論の白黒はっきりつけられず、個人によって意見が分かれるテーマが中心となっている。つまり、このopinionを使って勉強することで、英作文やスピーキング、英語でのプレゼン準備につながるという位置づけ。でも黒坂個人的には、英作文は英作文を、プレゼンはプレゼンの勉強を直接したほうがいいと思うのでこれも絶対買わないと困るというほどではないと思う。
速読速聴・英単語 Business 1200 ver.2(2021年4月13日)
速読速聴・英単語 Business 1200は単語1120語、熟語80語、合わせて1200語が掲載されており、レベルは英検準1級~1級、TOEIC700〜900点前後の内容となってる。
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Business 1200
サンプルを見てもらうとわかると思うけど、内容がビジネスに特化した記事となっている。coreやopinionに比べて一段上の難易度になっていて、Advancedに次いで2番目に難しい。「すでに英検準1級に合格済だけど、1級にはまだ着手してない。レベルに大きな開きがあるので、その中間くらいのテキストが欲しい」かつ「英語力をビジネスの分野で活用したい。将来的に外資系企業やグローバル企業で働きたい」という人向けのテキストだ。
速読速聴・英単語Advanced1100 ver.5(2020年3月12日)
速読速聴・英単語 Advanced 1100は単語950語、熟語150語、合わせて1100語が掲載されており、レベルは英検1級、TOEIC900点前後の内容となってる。
画像引用元:Amazonサンプル画像 速読速聴・英単語 Advanced 1100 ver.5
サンプルを見てもらうとわかるけど、これは完全に英検1級を取りに行く人向けの内容となってる。一応、TOEIC換算で900点としているけど正直な話、英単語がかなり難しいのでTOEIC900点以上ある人でも難しいと感じるはず。内容は海外のニュースや雑誌レベルのものが掲載されているので、このテキストをボロボロになるまで使い倒せば間違いなく実力アップになる。英語原文の海外ニュースや雑誌、洋書を読む上でも強力な武器になってくれるはず。参考までに黒坂の過去のスクール受講生で英検1級に合格した方もこのテキストを使って力をつけたと言われていた。詳しくは過去動画を参考にしてくれ。
TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 STANDARD 1800 ver.2(2019年3月17日)
TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 STANDARD 1800は単語950語、熟語150語、合わせて1800語が掲載されており、レベルはTOEIC500〜700点前後の内容となってる。
画像引用元:Amazonサンプル画像 TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 STANDARD 1800 ver.2
このようにTOEIC試験でスコアアップすることを前提に学べる構成になってる。英語音声もアメリカ人、カナダ人、イギリス人、オーストラリア人による収録であるのに加えて、「TOEIC Tips」という、TOEICの試験やビジネスにも役立つミニ情報が盛り込まれている。ここでも一石五鳥の精神が生きているんだ。とはいえ、他のTOEIC本のようにTOEICフルコミットで作成されているわけではなく、あくまで英語力アップをして結果的にTOEICスコアアップをしようというコンセプトに近いと感じる。そのため、もしもあなたがとりま目先のTOEICスコアをアップさせたいということなら、この書籍ではなくTOEIC公式過去問題集を買った方がいいと思う。
TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 GLOBAL 900 ver.2(2019年3月17日)
TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 GLOBAL 900は単語700語、熟語200語、合わせて900語が掲載されており、レベルはTOEIC800点前後の内容となってる。
画像引用元:Amazonサンプル画像 TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 GLOBAL 900
本質的にはStandardとあまり変わらない。迷ったらこっちを買っておいた方がコスパは高いはず。
テキスト別の解説は以上になる。先に結論をいった通り、英検準1級、TOEIC800点を目指す人には英検対策本で足りなければCore1900、そして英検1級、TOEIC900点以上を目指す人にはAdvanced1100がおすすめ。
他のテキストは必ずしも必須ではないという理由根拠を解説していく。まずBasic、Daily、Coreは速読英単語、速読英熟語で代わりが務まる。そしてOpinionとBusinessは英検準1級の過去問、文単、パス単で代わりが務まる。そしてTOEICのStandardとGlobalは英検準1級、1級取れれば使わなくても800点は超えるのでわざわざ買ってやらなくでいい。
ただ速読速聴英単語シリーズは速単シリーズでは届かないかゆいところに手が届くテキストなので、繰り返しだけど中・上級者の人はぜひ買って勉強する事を勧めたい。具体的な勉強法については次の2章で解説をしよう。
2章 速読速聴英単語・効果的な使い方と勉強法
それでは次にこの速読速聴英単語シリーズを最大限活用できる、効果的な使い方と勉強法を解説していく。結論を先にいうと、次のステップで勉強に取り組んでほしい。ちなみに先ほどおすすめしたAdvanced1100を前提に解説する。
1.【開拓】まずはテキストを読んで分からない英単語、熟語、表現があったら右側の日本語訳の空白に書き込む。これを開拓と呼ぶ。
2.【精読】最後の章まで開拓作業をしたら、次は丁寧に精読をする。不明点は面倒がらず1つずつ調べて書き込む。
3.【反復リーディング&リスニング】最後の章まで何度も精読したら、次はリスニングをしながら黙読リーディングをする。10-20周くらいやる。
4.【シャドウイング】リスニング&黙読リーディングに慣れたら最後にシャドウイングをして英文を完全に頭に叩き込む。
この4ステップで進んでいこう。具体的に解説する。
1.開拓
このテキストは重要英単語、熟語は説明してくれているけど、それでもすべてについて解説されているわけじゃない。だから毎回、リーディングするたびに辞書を使って調べるのは手間と時間がかかるのでメモしておこうという話。その際、日本語訳の空白に書き込んでおいてくれ。左の英文と読んで意味を思い出せなかったら、すぐに右側の日本語訳のメモ書きを見て思い出すという感じだ。また、初見では難しくて理解できなかった文構造も、調べてわかった場合はその内容を書いておく。そうすれば次回見直した時に前回調べておいたことがムダにならずに済むだろう。
2.精読
1の開拓作業を全ページで行ったら、いよいよここから鬼の精読フェーズが始まる。精読とは文字通り、精密に読むという意味なので適当に「ここって多分こういう意味っしょ! 間違いない! ハハッワロスワロスww」こういうノリで読んではいけない。ゆっくり読めない箇所は絶対に早く読めない。だから精読をしてまずはゆっくりなら正しく読める、という状態を作っていく。そうすれば、何度も反復リーディングをする過程で徐々に速くそして正確に読めるようになる。そしてこの段階で初見では見落とした分からない部分などがあったら、きっちり調べて理解を確実にしていこう。
3.反復リーディング&リスニング
そして2が終わったら、ここからは鬼畜レベルの反復リーディングがスタートする。よく「2周、3周やったのになかなか覚えられません」という人がいるけど、努力の基準値が低すぎワロタwwとしか言いようがない。めちゃめちゃ記憶力がいい頭のいい人でも、7周とか10週は普通。記憶力に自信がないなら15周とか20周はするべき。ちなみに黒坂は要領が悪かったので20周以上まわした。2-3周で覚えられるのは記憶の達人だけ。一般人には無理だと理解しよう。
リスニングはリーディングより難しいので、いきなりやってはいけない。まずは反復リーディングで英文と英単語、英熟語がかなり頭に入れておき、その後から徐々にリスニングを取り入れる。耳だけで聴くのは難しいので、最初の方は黙読リーディングをしながら、耳でリスニングをするというのをやってもらいたい。これによって目と耳から英文をドタマに叩き込むことができる。
参考までにリーディングとリスニングの勉強法についても、過去動画できっちりゼロから解説しているのでこちらも一緒に見ていってくれ。
4.シャドウイング
最後にシャドウイングをしよう。とはいえ、ここに来た段階で黙読リーディング&リスニングがまったく問題なくついていける水準まで仕上げてからスタートしてくれ。その前に無理に始めても、口を動かすのに必死になって肝心の内容は1ミリも入らないから時間の無駄になる。シャドウイングに限らず、英語学習は自分が今見たり聞いたり話したりしている内容がちゃんと意味を理解してる状態じゃないとカスほど伸びないということを理解しておいてくれ。
シャドウイングについてはこれ以上話すとクソ長くなるので過去動画で見ておいて。
3章 速読速聴英単語・abceedとmikanのスマホアプリの使い方
最後に速読速聴英単語シリーズのアプリについて解説をしよう。どんなアプリかというと、スマホ向けに配信されている「abceed」それから「mikan」だ。この無料アプリを使って音声ダウンロードできる。それから速読速聴・英単語 STANDARD 1800 ver.2とGLOBAL 900 ver.2については、mikanで英単語の効率的な暗記も可能。このアプリでは英単語を知っていたら右へ、知らなかったら左へカードをめくる。そうすると暗記ができていない英単語だけが繰り返し表示されるので、学習効率がいい。
…けど、オレからの結論としてはやっぱりメインはテキストを使った反復リーディングであり、英単語だけクイズみたいに切り取って出題されるものばかり解いても覚えづらいと思う。だからこのアプリは、すでに本書をボロボロになるまで使い倒した後に、それでも一部の覚えづらい単語を英単語帳クイズで力技で仕上げる、みたいな活用法になる。
今回は以上だ。参考になれば幸い。
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