今回は【科学的に証明】アメリカ英語?イギリス英語?ネイティブ発音?「全部いりません!」という話をします。
この動画、「ネイティブのような英語の発音や英会話がスムーズにできずに悩んでいる人」は絶対最後まで見てください。最初に結論、ネイティブ英語とかアメリカ英語のような流暢な発音は一切目指す必要はありません。もちろん、努力してネイティブ並みの英語力や発音を手に入れた人たちは素晴らしいと思いますし、その努力は素晴らしいと思います。ですがあなたが膨大な時間や労力を投資してまで、ネイティブ発音を目指す価値はないと力強く断言します。ええー?ほんまかいな…じゃあ一体、僕私は何を目指たらええですのん?という疑問についてはアメリカ英語でもイギリス英語でもなく、国際語としての英語、グローバルイン英語を目指せというのが黒坂からの答えです。
正直、ほとんどの日本人はアメリカ英語やイギリス英語には異常なほどこだわるのに、世界で圧倒的にスタンダードなグローバル英語については驚くほど理解していません。「LとRの発音ができる、できない」で命をかけてあちこちで争っています。でも彼らは肝心の話の中身は、小泉構文レベルにスッカスカですやん?そもそも英語の発音しか意識が向かない時点でコンプレックス丸出しで、英語力が足りないから会話の中身に言及できないという自己紹介になっています。
最初からネイティブ英語を目指して勉強を始める人と、国際語の取得を目指して勉強をするのとでは勉強の優先順位、メソッド、取得にかかる時間、労力、年齢や才能の要素、そもそも実現可能かどうかなど全てに影響します。この動画を見ることでムダな努力を省いて、本当に価値ある努力に集中できます。また、「今から自分なんかが英語をやってもものにならないのでは?」という不安を台風の日の傘のように吹き飛ばすことが出来ますから、ぜひ最後までご視聴ください。
目次
1章 ネイティブ英語を目指す必要がない理由
日本人が英語に触れるのは義務教育、英会話スクールですね。黒坂は毎月、子供の学校の授業参観にいって、何度も外国人講師による英語の授業を目の当たりにしてきました。そこで教わるのは「アメリカ英語こそがスタンダードで、それ以外は間違い!RもLも完璧に発音出来るようになれ」みたいな一種の洗脳です。教室中がRとLの練習でマウント合戦、発音警察の養成講座をするのはやめてクレメンスといいたい。
英検やTOEICもアメリカ英語が主役で、イギリス英語リスニングもあるにはあります。ですが、やっぱり日常的に触れる英語のほとんどがアメリカ英語です。YouTuberやブロガーたちもアクセスを稼ぐために、「たった3ヶ月でネイティブ発音ができるようになる」みたいにホストの営業トークみたいに本能を刺激する煽り動画を出すので、ますますこの信仰心が強まる一方ということですね。
一応、お断りしておくと黒坂はアメリカ英語、イギリス英語の全てが要らないとはいっていません。必須になる場面「も」あります。それはアメリカやイギリスに異文化を受け入れ永住するといったケースです。日本に住んだり旅行に来る外国人には日本人の異文化を理解するべきで、行列にきちんと並んだりゴミのポイ捨てなどはしないよう、日本人は彼らに期待しますよね?それと同じです。郷に入っては郷に従えという言葉通り、自らの意思でアメリカやイギリスに住んで彼らのコミュニティにおじゃまさせてもらうなら、当然彼らの異文化や地域言語に合わせる努力や姿勢を見せることは必要です。それが異文化をリスペクトする姿勢であり、仲間入りさせてもらうマナーと言えます。
ですが、今回の話は日本人がツールとして英語力を身につける話です。なので、アメリカ英語、イギリス英語の取得が必要な場面はあるが、ほとんどの日本人には当てはまらないという話です。
2章 世界標準はアメリカ英語ではなくグローバル英語
世界全体で見ると圧倒的にスタンダードなのはグローバル英語です。グローバル英語は “International English” “World Englishes”もしくは ”ELF”と言われており、その定義は母語が異なる人々が共通のコミュニケーション手段として英語を使う際に用いられる、共通語としての英語のことです。
言語研究団体のエスノローグ2023の最新の統計によると、母国語を英語をする人はざっくり4億人で比率は2割、グローバル英語話者は10億人以上で比率は8割と圧倒的に多いです。つまり、ユーザーの比率を考えると主役はグローバル英語です。これは黒坂が経験してきた英語を使った仕事の現場での実感とも一致します。黒坂は留学や複数の外資系企業勤務、今でも日常的に海外企業から仕事をもらってしていますが、そこでの英語はグローバル英語です。相手はアメリカ人だけでなく、フランス人やトルコ人、シンガポール人であることもあります。
アメリカ人やイギリス人もノンネイティブが入る会議では、グローバル英語に合わせて速度や表現も合わせるものです。日本人だけ頑なに「RとLの発音」で戦ってる。みんな一体、誰と戦っているんだ?そりゃトランクスも困惑しますわ。無理に日本人がアメリカ英語に合わせる必要はありません。真に合わせるべきはグローバル英語です。だって言葉なんてただのツールですから、省エネ、時短で意思を伝えるこそが大正義です。
それなのに「ネイティブ英語信仰」が日本人学習者を苦しめ、英語学習の挫折につながります。TOEIC高得点でも、ネイティブ発音を意識しすぎてスピーキングに自信が持てない人が多数存在する現状があります。いやもう、それ完全に“眉毛描き忘れたからコンビニ行けない”みたいな話ですからね。誰も見てないっちゅうねん。
そう、「あなたが感じているその苦しみは、本来は必要のない苦しみ」です。無益な苦しみより有益な成長を目指すほうが合理的ですし、あなたが英語好きといっても人生は英語だけではないですよね?英語は手段、大事なのは英語を使って人生を豊かにする、人との出会いを広げる、情報力を高めるということですから、ネイティブ英語を追いかけ続けるのは言語学者や海外に永住する予定のない人には効率が悪いだけです。今の日本人の英語感は、“包丁の持ち方”を1000時間教えて、料理一切作らせない調理師学校みたいになってますからね。学ぶ段階で永遠に止まっていて、使う段階にいけない。英語は歌の発表会ではなく、仕事道具ってこと忘れてない?
3章 ネイティブ英語はコスパ悪すぎ
アメリカ英語やイギリス英語といったネイティブ英語の取得はとてつもない労力を必要とします。たとえば「英語話者がどれくらいの語彙を持っているのか?」という調査をしたブリスバート氏の “lemmas(レマ)” によると、最頻値で4万語くらい。大学院卒、ビジネスエリートなど教養のある場合はさらに語彙力は多いといわれます。英検1級の合格には1万語以上必要と言われますが、その何倍も必要でこの時点でとんでもなく大変だとわかります。ようやく富士山を登ったら、その次に冬のK2登山へのルートが現れたみたいなもんですよ。そりゃ絶望しますわ。さらに発音やリスニングなんかも追いかけるとこれはもう、臨界期を超えた大人から始めると努力しても届かない壁もあります。厳密に言うと、第二言語音韻習得研究でネイティブレベルに達する事例はゼロではないですが、「極端に困難だが達成例はゼロではない」というのが学術的に正しい認識です。理論上可能だが、事実上不可能。他の事例でたとえると子供部屋おじさんでも起業すればお金持ちになれるくらいの現実感だと思ってください。
ですが、グローバル英語はそうではないです。必要なのは膨大な語彙力というより、仕事や学問で必要になる専門語です。それはネイティブであるアメリカ人やイギリス人にとっても同じことでハンディはありません。発音も訛りがあっても極端に聞き取りにくくなければ問題にはなりません。インド英語、中国英語は時にまるで英語に聞こえないような訛りの強い発音をする人もいますが、グローバルな場では彼らは堂々と発言し、コミュニケーションを取っています。日本人だけがアメリカ英語を極める必要なんてなく、仕事や学問、人間関係構築といった目的を達成するために必要なほかのスキル取得に力を入れる方が明らかに合理的です。
繰り返します。ネイティブ英語はいりません。あって困ることはないですが、目指す過程で困ることはたくさんあります。
4章 グローバル英語の取得方法
ここまでの話でアメリカ英語、イギリス英語はローカル語であり、永住してコミュニティの一員になるのでないほとんどの日本人にとって目指す必要はないと伝えました。それではこの章では低コスト、省エネ、時短で身につけられるグローバル英語はどうやって身につけるべきか?ということを話します。結論、フォーマルな英語、言い方を変えるとビジネス英語を考えればOKです。フォーマルな英語ですから、スラングなどはいりません。
たとえばa different ballpark(全く無関係の、論外の)というフレーズがアメリカ英語にはあります。マイケル・ジョーダンの名言に“Failure is acceptable, but not trying is a whole different ballpark.”(失敗は許されるが、挑戦しないのは全く論外だ。)という言葉でカッコよくキマってますが、正直、日本人からしたら「野球場の話してたっけ…?」ってなるやつです。これは野球発祥の国アメリカならではの文化が色濃く出たフレーズです。その他にも「Hit the road(さあ、出かけよう!)」も、アメリカ英語のスラングで、車社会アメリカを象徴するフレーズです。舐めんなよ、こちとらつくばエクスプレスユーザーや!と言いたくなります。イギリス人やオーストラリア人にとっても意味は通じますが、くだけた表現やアメリカ英語よりの印象を与えるので、ビジネスや国際的な場面では避けられる傾向があります。
ですが、ビジネスの場ではこうしたアメリカ英語ではなく、伝わる英語になります。先ほどのa different ballparkはcompletely different とか not comparable
not in the same categoryになります。また、Hit the road はdepart、leaveという単語を使います。結局、アメリカ由来のスラングを覚えて損をすることはないですが、グローバルビジネスや多国籍の学生が集まる留学先では積極的に使われません。それならシンプルでフォーマルな英語を身に着けた方が効率が良いということになります。
グローバル英語は英字新聞、英語ニュース、ビジネス洋書、英検、TOEICを通じて勉強すればよいです。つまり、これまで黒坂が繰り返しいってきた「日本人はビジネス英語の取得を目指せ」という主張に着地するわけですね。
英語スクールやYouTuber、ブロガーの言う事を真に受けないでください。彼らは英語学習が飯の種であり、しょせんはマーケティングです。「英語難しいでしょー?ワテらの教材買えば解決しますよー」って商売始めますからね。日本人のほとんどがネイティブ英語を目指すべきという間違った思い込みにとらわれていて、それが強力なニーズを作り出しているのでそれを満たす供給をしているだけで本来は要らないものです。たとえると「火星でしか使えない通貨をめっちゃ宣伝してくる地球人」みたいな話ですよ?
黒坂は中立的な立場で忖度なく、本音で発信することがこのチャンネルの趣旨ですから、大衆から受けが悪くても批判されても本音でいいます。ネイティブ英語はいりません。英語は自己投資、投資である以上はリターンに拘ってください。英語取得を通じたリターンを考えるなら、留学、仕事、出会い、情報に活用すべきでそれにはネイティブ英語の出番はありません。「口がアメリカ人っぽく動いてドヤァ」ってお前はマジで誰と戦ってるねん。無益な戦いはやめましょう。必要なのはグローバル英語です。ここまで話を聞いて「ネイティブ英語を極めたい」っていう方がいたら、まずはアメリカに永住してからまた来てください。ということで今回はここまで。最後まで聞いてくれてありがとう。
コメントを残す