オレだ。
「英単語で分からないものは、イチイチ辞書で調べるのは時間がかかるので推測するべき?」
「不明点は調べるな!全体的に意味を把握しようというのは本当?」
こんなご質問をいただくことがある。
「知らない英単語を辞書引くな」とか「調べずに全体感を持て」という
謎意見が出回りすぎなんだけど、
オレからすると真に受けたらもれなく失敗するぞといいたい。
結論、あなたが成功したいなら、この逆をやるべきだというのがオレからの答えだ。
オレからこの記事で伝えたい結論を受け取ってくれ。
↓
「英語学習で、分からない部分は調べずに推測しろ」という人がいるけど、真に受けたら失敗するから気をつけて。
・分からない箇所を放置すると勉強に集中できない
・調べないと英文法は永遠に分からない
・英単語も調べるほうが効率的
・誤解すると英会話でミスコミュニケーションになる— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) May 27, 2021
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
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今回の記事は、テキトーにググって出てきたいい加減な情報じゃない。
フワッとした個人の感想ではなく、キッチリ論理的に話をしていくので
説得力があるんじゃないかな。
目次
「英単語は調べずに推測しろ」を真に受けてはいけない理由
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英語力は英単語力、つまり語彙力が直結してる。
あなたが万年初心者じゃなくて、中級者・上級者を目指したいなら、
どうあがいても語彙力を伸ばすしか道はないってことなんだ。
・英語の通訳、翻訳しています。
・英検1級合格、TOEIC900点以上ゲット。
・英語をビジネスでガンガン使ってる。
・英語プレゼンやディスカッションでネイティブと渡り合える。
・洋書を何冊も読み終えており、毎日英語ニュースを読む。
これに該当する人は、もれなく高い語彙力があるだろう。
なぜって当然、英語中級者以上になるためには、
不明な単語をちゃんと調べて語彙力を蓄積しないとダメだからなんだ。
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「分からない英単語は調べなくていい」
そう主張する人たちは、英語ユーザーとして中級者以下であることがほとんど。
自分の教材をガッツリ売り抜けたい商売人は、
英語学習初心者を振り向かせるために、
あえてハードルの低さを強調したくて言っているケースもあるけど。
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結論、あなたが不明な英単語を放置するか、ちゃんと調べるべきかは
あなたは目指す英語レベルによるとオレは思ってる。
永遠に初心者に毛が生えたレベルでよくて、
「楽しいから趣味で英語をしてまする」というなら調べなくていいと思う。
面倒くさいことは一切なしで、とにかく楽で楽しさ優先で行こうぜ。
けど、あなたがビジネスで英語を使いたいとか、
高いレベルに到達したいなら、絶対に語彙力は必須。
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オレ自身、割と長い間英語ユーザーやっているけど、
未だに分からない英単語と出くわしたら、ちゃんと調べて日々成長続けてるもん。
だから2ヶ月前より1ヶ月前の方が英語力が高いし、先月より今月のオレの方が英語力が高い。
知らない英単語を放置し続けて来た人は、
当たり前だけど語彙力が増えない。
永遠に中級者より上にはいけないんだ。
中級者以下とういうことは、TOEICスコアも700点台にはいけないし、英検も準1級は取れないことになる。
「そんな資格に合格できなくても、英語には困らないよw」
みたいに反論が返ってきそうだけど、
英語力ある人だと、別に対策無しでも
英検やTOEIC取れちゃうんだよなぁ…。
分からない箇所を放置すると勉強に集中できない
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分からない箇所を放置すると、
勉強の集中力が落ちるデメリットがあるんだ。
これを続けると、知識のあっちこっちに穴ぼこが空いた状態が続く。
想像してみてくれ。
これはたとえるなら、あなたの部屋の中に、
正体不明の黒いゴミ袋がたくさん置かれることになるのと同じ状態。
黒いゴミ袋だから中身は外から見えない。
しかも英語の勉強をすればするほど、未知との遭遇回数は増える一方で、
正体不明の黒いゴミ袋はドンドン数が増えていくんだ。
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「放置したらいずれわかるでしょw」
そう思って放置するけど、一向に理解は進まない。
あなたは最初の頃、
「何回か遭遇してる内に、自然に理解が促進されるでしょw」
と気楽に思っていたけど、
今では未知との遭遇をするたびに
「チッ、またこの正体不明の英単語かよ」
みたいに敵対視しちゃうようになるだろう。
英語の勉強をする内に、過去に何度も見たことがあるけど
正体不明の黒いゴミ袋にちょくちょく出会う。
あなたはこんな状況で、
勉強の内容に集中できるだろうか?
いや、ひたすらマインドシェアを
奪い取られ続けるだろう。
バカげてる。さっさと調べて、わかる状態にする方がスッキリ先に進めるはずだ。
調べないと英文法は永遠に分からないまま
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では、ここからは調べないことで、どれだけクソッタレな弊害を生み出すのかを解説していこう。
「調べるな」派の主張によると、
「イチイチ立ち止まると、英語の流れが寸断される!時間がかかる!調べなくても推測しろ」
と言っている事が多い。つまり、
「調べることは、調べないことよりデメリットがでかいからやめろ」
って言っていることだよな?
ぶっちゃけ、この主張はオレからすると2021年の今、
「実はSTAP細胞ってマジでありました」
って言われるレベルの妄想話にしか聞こえない。
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そもそも、英単語でも、英文法でも調べずに推測するってのは、
メチャメチャ難しい行為なんだ。
英語に限らず、全体の文脈から知らない対象の答えを正解に導き出すのは
脳にかなりのインテリジェンスを求められる。
つまり、あなたが自分の脳の性能に自信たっぷりあるならやるべきだけど、
オレ的にはそんなクイズ王みたいなチャレンジしなくても、サッサと答え見ればいいって話よ。
頑張って推測しなくても、シンプルに答え見たほうが理解度100%でその方が効率いいしなw
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たとえば、この英文を見てくれ。
ここで使われている英単語はあなたは全て知っているけど、
英文法の知識がなければ推測もクソもないことがわかるだろう。
↓
That’s what teachers are for.
あなたはこれを推測できるだろうか?
…いや、絶対に無理だ。
調べずにスルーすると、
今後人生で英語に触れている間は
永久にこの部分は分からないまま残り続ける。
じっちゃんの名にかけて。
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ちなみにこれはThat’s what~という強調構文の知識が必要なんだ。
That’s what~とは、「それが〜なもの(こと)だ」という意味になる。
That’s what I heard.(そう聞いたよ。)
こんな感じで使われるんだ。
強調構文で起こっている倒置の語順を戻すと、
Teachers are for that.
になる。
直訳するなら、「教師はそのために存在する」だろう。
意訳すると、「それが、教師が存在する目的と言える」あたりになる。
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…これを調べずに「推測しろ」ってのが、
どれだけ脳みそにマルコメ味噌詰まった理屈かが理解できたはずだ。
「全体感持てばいい」というけど、
一度でも詰まったら、それ以降の会話は壊滅的に理解不可能になるだろw
だから調べる方が良いんだ。
逆に一度理解してしまえば、
二度目、三度目からはちゃんと分かるようになるからな。
英単語も調べるほうが効率的
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英文法は理解度の深さが決め手になるから、スルーせずに調べるってのは理解してもらえたと思う。
では、英単語はどうだろうか?
これも結論、ちゃんと調べた方がいい。
オレは昔、simultaneousという英単語が少し苦手だった。
何回登場しても、「お前誰やねん」的な印象だったし、
「ぶっちゃけ、お前おらんでも意味は通じるやろ?」的な邪険な扱いをしていたんだ。
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けど、ある時「こいつの覚えにくさは異常。ちゃんと調べたろ」って思って辞書を引くと、
simultaneous terrorist attacks 同時多発テロ
という例文がでてきたおかげでその瞬間に理解できた。
なるほど、「同時」なんだなと分かった。
それ以降は、どんな文脈でsimultaneousがでてきても
「オイ帰れや」という態度から、
「よく来たな、まあ座れ」
というウェルカムな感覚になったんだ。
調べなければニュアンスの違いで、ミスコミュニケーションになる
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初心者の頃は、ニュアンスの違いは
「こまけえことはいいんだよ」
って姿勢でも問題ないだろう。
「workでもjobでもoccupationでもとりま、”仕事”でいいんだろ?w」
みたいな感じでも初心者のうちは大きな問題ないはずだ。
けど、将来的に中級者・上級者を目指す過程で
このニュアンスの違いは笑えないレベルの
ミスコミュニケーションになりかねないんだ。
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たとえば、you shouldもyou’d betterも
「あなたは~すべき」と解釈してる学習者は
ざっと3000万人くらいいると思う。
だけど、これは明確なニュアンスの違いがあって、
You should come with me.
You’d better come with me.
では英語ネイティブが受ける印象がまったく違うんだ。
なんとなく、日本人の感覚だと
「どちらかといえばshouldの方が厳しい感じ?」
と思ってしまいがちよな?
けど、実際はこれ間逆なんだ。
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You’d betterには割と上から目線でのアドバイス的ニュアンスがあって、
「言う通りしないとよくないことになるよ?」
というネガティブな意味合いを含むんだ。
だからYou’d better come with me.というフレーズは、
海外映画などのシーンでは、
親が子供にいったり、上司が部下に伝える場面で使われるのが多いんだよな。
間違っても、会社のどえらい上司のオッサンに部下が言うと、メチャクソヤベえことになる。
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以上だ。
誤解のないように言っておくと、
「1行読むたびに3個も4個も調べろ」
オレはそこまで極端なことを言うつもりはないよw
この場合は、あなたの現在の英語レベルに
まったく合わない高度過ぎる内容を勉強してるってことだから、
さすがにもう少しレベルを下げるべきだろうしなw
「調べると非効率になるから、推測しよう」
というケッタイな議論に巻き込まれることが不毛だからこそ、
オレの英語多読メソッドでは
「自然な英文を反復読解することで、最頻出の英単語を4000-5000語を最初に覚えよう」
と言っているんだ。
英語多読メソッドについては、よかったらこちらでいい感じにまとめてあるから
ついでに見ていってブックマークしておいてくれ。
↓
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