突然ですがあなたに質問です。90%以上の人が英語の勉強を始めて3ヶ月持たずに挫折する中、英語上級者になるまで継続できる人は一体、何が違うのかを考えたことがありますか?
「そりゃ簡単だよー、元々語学の才能があったから」とか、「やっぱり年齢が若いから」とか「海外経験があるからでしょ」とか、みんな表面的で間違った解釈ばかりです。はい、今言ったことは全て間違っています。うっそ?マジで?うん、マジ。
黒坂はこれまで何年もたくさんの英語学習者を指導して直接コミュニケーションを取ってきた経験があるのですが、若い頃はずっと英語学習に失敗し続け、海外に行ったことがない50代、60代が一発奮起して英検1級、TOEIC900点超えを達成する人なんていくらでも見てきました。一人二人じゃありません。この経験からもすぐ挫折する人と、英語上級者に到達できるまで継続する人は明確に「ここがまったく違う」というポイントが分かります。
結論、「勉強の準備」です。え?準備なの? はい、準備です。 もうこれしかありません。ズバリ、英語学習の成功に必要なのは、やる気や才能や若さではなく、勝つための準備、つまり戦略がすべてといっても過言ではありません。英語で成功する人は「さあこれから英語をやるぞ」と決意した最初の1ヶ月でいきなり勉強をしません。多くの人が勉強を始めた後に想定外の展開に焦ってムダな右往左往をする間、彼らはこの1ヶ月という時間を「準備」に使います。準備が完全にできているので、勉強開始後に迷わないのです。ほとんどの人はこの逆をやっていて、準備不足なので、結果が出ません。結果が出ないので辛くて継続できない。継続できないから当然成功する前に挫折。めちゃめちゃシンプルです。
学生時代から勉強が得意な人が社会人になってから難関資格試験をバシバシ取れるのは、どんな勉強をする上でも共通する準備や戦略を知っているからです。彼らが頭が良いというより要領がいいということになる。そして要領は技術のことですから、あなたも真似をすれば再現性はバッチリです。
何も考えず、何も準備せずに就活をして、素晴らしいホワイト会社に入ることなど不可能だと誰でも分かりますよね?みんな外見に気を使い、面接の受け答えを練習し、筆記試験対策や企業研究をして入念に準備をします。当たり前ですよね?でも、英語の勉強になると準備をせず思いつきとやる気任せで準備無しでスタートするから、予定調和的に挫折する人が跡を絶ちません。
じゃあ具体的に何をするべきかを理解し、あなたがそれを真似すれば、あなたもしっかりと成功できる、とこういう話になるわけですね。ここまで話を聞いたらもうやるしかないですね。では始めましょう。
目次
1章 英語学習成功者が最初の1ヶ月でやった7つの準備
さて、では1章では英語学習成功者が最初の1ヶ月でやった7つの準備について解説をしましょう。
1.勉強の目的を明確化
最初の1ヶ月でやるべきこと1つ目は、勉強の目的を明確化です。
「はいはい、よく聞くやつね」といい加減に聞き流しているそこのあなた。しっかりこっちを向いて聞いて下さい。そうやって軽ーく聞き流すからあなたはこれまで成功できなかったんですよ。あなたの成功を願って厳しいことをいっていきますので、耳の穴をかっぽじってよく聞いて下さい。
はっきりいいます。この世は嘘つきだらけです。「好きなことなら継続できる」「成功をイメージすれば叶う」。はい?起きたまま寝言を言うのは止めてください。全部間違っています。どれだけ好きなことでも結果が出ないと徐々にその活動を嫌いになってやめてしまいます。イメージするべきは成功する姿ではなく、ゴールから逆算した具体的なプロセスです。あなたは勉強開始前にできていましたか? …うん、やっていなかったんだよね。
中高年から英語の勉強をやり直す、というのは半端な動機では成功できません。「英語を流暢に話すことに憧れる」とか「海外旅行が好きだから」という抽象的すぎる目的では絶対にゴールまでたどり着けません。また、「考えるのが面倒くさいからとりあえず始めてから考えよう」という人も多いです。
でも英語の勉強は年単位に及びます。その道中は単調な暗記や勉強にも耐えなければいけませんし、テキスト代やレッスン代もかかりますし、本来他の娯楽や仕事に使えていたはずの時間を英語に投資します。英語は投資です。投資の成功は結果を出すこと、これ以外にあるはずありません。
TOEIC800点以上を取って転職して年収アップ。
東南アジアへ家族で移住して子供をグローバル人材に育てる。
日本に住みながら海外リモートワークで副業で稼ぐ。
洋書やネットニュース、海外のSNSで英語情報を消化する。
海外の大学院留学をして現地で就職する。
このように毎日の生活、人生そのものが変わるインパクトのある目的を事前に持っているなら、目先の多少の苦痛を伴っても乗り越えられますし、英語力を高める動機も目的は明確です。「あんなこといいな、できたらいいな」はドラえもんだけにしてください。え?歌が下手くそって?いわせんな恥ずかしい。
2.目的達成の分析
最初の1ヶ月でやるべきこと2つ目は、目的達成の分析です。
先ほど英語学習の目的を明確化しろといいましたが、目的がかっちり決まったら次はその目的を達成するために必要なことを分析してください。
たとえば英語力を身に着けて転職する場合は、どんな企業へどんなスキル、どんな役職でどのくらいの待遇で転職可能性があるか?TOEICスコアだけで足りるのか?英語面接の有無は?入社後にどのくらいの英語力が求められるか?こうしたことを明確化します。
よくいう「成功した自分をイメージしろ」というクソッタレなアドバイスがありますが、そんなことをしても成功できません。理由はシンプル、どうやって達成するかを知らないままイメージしてもただの妄想、時間のムダだからです。料理の素人が恋人に手料理を振る舞うという願望を達成するには、きらびやかな料理をテーブルに並べている様子を想像するのではなく、具体的にどんな手料理をどんなレシピでどの食材で作るか?という具体的プロセスの分析が必要ですよね?プロセスがわかれば、後はスーパーにいって食材を買い、調べたレシピに従って料理をするだけです。必要なのは妄想ではなく、具体的なプロセスの理解です。
「いつか英語で仕事をしたい」「あこがれのあの国へ移住したい!」という人は多いですが、どの国にどのビザでどういう立場でいくの?と聞いてもそういう人からはまず明確な答えが返ってきません。何もリサーチをしていないからですね。なので英語学習の目的が決まったら次は実現に必要なプロセスをしっかり明確にしましょう。
3.学習メソッドのリサーチと選定
最初の1ヶ月でやるべきこと3つ目は、学習メソッドのリサーチと選定です。
さて、英語学習の目的と手段は決まりました。次はそれを実現するための学習メソッドを調べて選びましょう。
たとえば英語力をつけてキャリアアップをしたい。英語力を高めるために英検に合格し、転職を有利にするためにTOEICスコアアップをしたいと言うことが決まったとします。そうしたら次は具体的にどんな勉強法でこれらの目的を達成するか?次はその手段を考えるということです。
手段をミスると成果が出ません。たとえば英検やTOEIC対策本も、神テキストからケツ吹くちり紙レベルまで様々あります。テキスト一冊を仕上げるには何ヶ月もの時間を投資しますので、最初から効果の出ないテキストや勉強法に手を染めるととてつもない時間と労力をムダにします。なので、最初こそ面倒がらずにしっかり時間をかけてリサーチをするようにしましょう。
有名インフルエンサーがおすすめしているからといって、考えなしで飛びつくのはマジで危険なのでやめてください。バッタでもジャンプする前にさすがに少しは思考しますよ。なぜこんな話をするかと言うと、過去にある有名インフルエンサーが「これが初心者におすすめ」と紹介したテキストがありました。なんせ有名インフルエンサーがおすすめしたものなので、めちゃめちゃ売れたわけですね。
実際、その教師がおすすめするテキストを初心者が手に取ったはいいけど「やったけど難しすぎて速攻で挫折した。明らかにそのチョイスは初心者向けではない」とAmazon書籍コメントが低評価嵐になった騒ぎがあったんですね。
その他の英語YouTuber、英語ブロガーからも「確かにどう考えても初心者におすすめするべきテキストじゃない」と総ツッコミが入ったという話です。自分は特定の人を中傷する趣味はないので名前は伏せますが、影響力がある人が勧めるからと、脳みそ真空状態で乗っかたらダメということです。自分自身でもちゃんと効果や効率をしっかりと検証してから買うようにしてください。
4.スマホアプリの準備
最初の1ヶ月でやるべきこと4つ目は、スマホアプリの準備です。
今どき、英語の勉強を継続する上ではスマホアプリを上手に活用したいところですね。世の中には勉強の役に立つスマホアプリはいくつもありますが、その中でも継続する技術とStudyplusは必ず入れておいた方がいいです。
その中でも、英語学習者なら必ずインストールしておいてほしいアプリがあります。過去動画で詳細を解説していますので、ぜひ参考してみてください。ちなみに全部無料です。案件ではなく、個人的に好きでおすすめしています。概要欄にリンクを載せています。
5.勉強時間の確保
最初の1ヶ月でやるべきこと5つ目は、勉強時間の確保です。
勉強に限らず、何かと継続ができない三日坊主タイプの典型的な思考は「できたらやろう」というものです。同じく、貯金ができない人は「余ったら貯めよう」と考えます。人間は持ち時間、持ち金は全部使ってしまう生き物です。なので、あればある分だけ使ってしまうので最初に確保しなければ絶対継続は無理だと考えてください。
貯金が苦手な人は「毎月1万円を定期口座に自動入金し、余ったお金で生活する」で成功できます。勉強も同じで、英語学習の開始前の準備としてあらかじめ勉強時間を先に確保するようにしましょう。
過去動画、朝イチのひとり時間で人生を変えるでも話しましたが、朝起きて出社までの時間を英語時間として確保する、これが一番合理的です。朝は電話も鳴らず、Line通知も来ません。家族も寝て静かです。せっかく早起きしたので生産的なことをしようという気持ちになりますし、毎日同じ時間に起きて同じ時間あれば、習慣化もしやすいですね。
早寝早起きを習慣化し、すでに朝やっていた活動があるなら夜に回すなどであらかじめ時間の確保をするようにして下さい。
英語力が一番伸びるのは早朝/朝イチの「ひとり時間」が人生を変える 著 キム・ユジンさん(朝活/モーニングルーティン/習慣)
6.勉強場所の確保
最初の1ヶ月でやるべきこと6つ目は、勉強場所の確保です。
人間は環境の生き物、勉強の習慣化もやる気も何もかも環境で決まります。
進学校の学生が勉強熱心なのは周囲が勉強家ばかりで、親も教師も勉強熱心な空気だから勉強するのは当たり前になります。一方で元底辺工業高校出身者の立場で言わせてもらうと、底辺校の学生が勉強のやる気がゼロな理由は、勉強するとクラスメートから「ガリ勉ダサい」とバカにされる空気で、親も教師もパチンコや競馬、酒に忙しくて勉強も仕事もやる気ナッシングだからです。
自分の部屋で勉強を頑張れる人はいいですが、どうやっても集中できないという人もいますよね。なんせ家はくつろぐ場所であり、一生懸命勉強を頑張る空間でないことも少なくありません。どうしても本棚のコミックが気になったり、ついスマホに手を伸ばしてダラダラしてしまう悩みが生まれます。どれだけ気合が入った人でも、パチンコ屋で本気で勉強はできません。
そこでおすすめなのがお金で環境を買うことです。たとえば有料自習室の契約もその一つです。普通、どれだけ勉強熱心でもカフェで勉強とか、図書館で勉強くらいが関の山です。わざわざ月額料金を支払って、駅から少し歩く場所の自習室を契約するなんて並大抵のやる気じゃありません。黒坂は東京秋葉原の有料自習室を契約していましたが、周囲は司法試験の受験生とか難関資格の受験生ばかりで、朝早くから夜遅くまで頑張っています。まさにリアル精神と時の部屋、ここに来て勉強のやる気が出ない人間がいるなら見てみたいと思えるレベルで自然に勉強オーラ爆裂になります。勉強に疲れたらミスターポポの幻想が見えることがあります。
7.家族の理解を得る
最初の1ヶ月でやるべきこと7つ目は、家族の理解を得るです。
独身で一人暮らしの人はこの話に当てはまりませんが、現在実家ぐらしをしているとか、結婚して子供がいる人は絶対に家族の理解が必要です。
黒坂の受講生の中には本人はすごく英語のやる気があるのに、旦那さんに邪魔されたことが原因で勉強を続けられず止めてしまった人がいます。朝から勉強を頑張っていると「僕は仕事を頑張っているのに優雅にお勉強ですか」とか「まだ英文法とかやってるの?オレ高1でそこ終わったよ」みたいにバカにされるのがすごく苦痛だったみたいですね。
その一方で、「やる以上は家族全員で応援するから絶対に成功しろ」と応援されて成功した人もいました。こちらのパターンの方は、黒坂の英語多読を本気でやる前に何度も家族会議をして、事前に理解を得ていたようです。旦那さんは子供の面倒を見てくれて、その間に英語の勉強を勧めることができたという話です。また、子供たちも「お休みの朝はママは英語、私達は絵本タイム」みたいに理解してくれ、子供が見ているからと一人でやるとき以上に本気でできたといっていました。
友達や同僚はいつもは会わないですし、そもそも英語をやっていることを話す必要もないと思いますが、一緒に住む家族は別です。どうしても視界に入りますし、子供がいると役割分担もあって相手に負担をかける瞬間もありますから勉強開始前に勉強の動機や目的をしっかり伝えて理解を得ておくことが大事ですね。
今回は以上です。この動画で紹介した準備を入念にした上でスタートすれば、早々簡単には挫折することはありません。ちゃんと準備をせずに勉強を開始する人は、準備を考えるのは面倒くさいしその時間があるならさっさと勉強をスタートした方が良いと考えがちです。でも、英語の勉強は最初にいったとおり自己投資であり、戦略的に年単位で取り組む大掛かりなプロジェクトですから、勢い任せで成功するわけがありません。準備を面倒に感じる人は残念ながら、最初から成功する資格そのものがないわけです。なぜなら英語の勉強なコツコツとマメな積み上げが必須な科目であり、そのマメさを否定する人が成功するわけないからですね。
すでに英語の勉強を始めている人もぜひ、この動画を見直して不足していた点があるなら都度ブラッシュアップをしながら勉強に取り組むようにしてください。
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