今回は英検準1級の合格に必須の神テキスト、不要なテキストを忖度無しで全部解説します。
もしもあなたが「現在英検準1級に合格したくて勉強を頑張っている人」なら、この動画を絶対最後まで見て神テキストを使って勉強してください。黒坂は過去に英検準1級に合格済、かつ現在進行系でオンラインスクールの受講生に準1級合格者を多数輩出しているので、これまでの知識と経験と優しさを総動員して解説します。この動画は
・絶対に買うべきテキスト
・余力あれば買うべきテキスト
・買わなくてもいいテキスト
というカテゴリに分類しました。忖度なし本音全開で話していくので、もしも出版社さんからクレームが来たらごめん。では始めましょう。
目次
1章 絶対に買うべきテキスト
まずは合格したいなら絶対に買うべきテキストを5冊紹介します。この5冊のテキストを差し置いて優先すべきテキストはない、と言えるくらいです。まずはこの5冊をしっかりやり込んだ上で直近の試験問題を英検公式サイトからダウンロードして腕試しをしてみましょう。人によってはそれだけで十分合格点に達する人もいるくらいです。
1.英検準1級 過去6回全問題集(旺文社)
結論、この本は英検準1級対策で最も重要度が高いと思ってください。
英検に限らず、簿記資格でもITパスポートでも大学入試でも天下一武道会でも、あらゆる試験と名の付くものは「傾向と対策がすべて」といっても過言ではありません。過去問はまさに本試験そのものです。過去問がしっかり解けるのに、本試験だけ落ちてしまう事はありえない。たとえると演劇でも音楽でもリハーサルがしっかりできていれば、本番でも当然成功するという話と同じです。つまり、英検に落ちる人というのは頭が悪いのではなく、単に過去問のやり込みが足りていないということです。頭が良い人も英語力がすごく高い人も、ぶっつけ本番ですと時間配分をミスったり解き方のカンを掴めず、試験に落ちることは普通にあります。じゃあやり込めば誰だって確実に受かるじゃないですか?とこのくらいシンプルに解釈してとにかく過去問をぐるぐる回しましょう。
そしてたまに質問をもらうのが「英検公式サイトから無料で過去問をダウンロードして使うなら、過去問テキストは買わなくてもいいですか?」という欲しがりません勝つまでは、の精神がDNA移植されてる節約志向の人がいますが、その答えはNOです。なぜなら英検準1級過去問の最大の価値は、答えだけでなく解説がついていることにあるからです。
ただ問題を解いて◯がついたら終わり、ではダメでなぜこれが◯で他の選択肢が間違いなのか?という理解までやり込むべきです。なぜなら過去問では×だった答えが本試験で◯になることだってありますし、英検対策をする真の価値は合格することではなく、試験対策を通じて英語4技能を伸ばすことにこそあるからです。参考までに英検公式サイトからダウンロードできる過去問は、過去問テキストをやり込んだ後、試験直前に本番と同じ時間制限を設けて合格点が取れるかどうかをチェックするのに使いましょう。
2.英検準1級 文で覚える単熟語 4訂版【音声アプリ対応】(旺文社)
次は文で覚える単熟語、通称「文単」です。たまにグレープフルーツの方の文旦と間違って、クックパッドに掲載されることもあるテキストです。
実際のテキストのサンプルページをお見せします。


画像引用元:英検準1級文で覚える単熟語 Amazonサンプルページより
このテキストは1ページ目は英語長文、2ページ目は日本語訳、3-4ページ目は単語解説という構成になっています。さらに英語長文にはリスニング音源もついてきます。英語長文を通じて語彙力、リーディング、リスニングを鍛えられる学習効率のいいテキストです。そしてこのテキストは実際の本試験の過去問も使って作られていますから、テキストを使って勉強することが直接、英検準1級試験対策にも直結します。英検2級合格後、最初の1冊目に手にとって使うことをおすすめします。
3.英検準1級 でる順パス単 4訂版【音声アプリ対応】(旺文社)
次はでる順パス単、通称・パス単というスパゲティみたいな名前のテキストを解説します。こちらが実際のテキストのサンプルページです。

このように英単語とその意味だけでなく、類義語や反意語に加えて短い英語例文とその日本語訳が書かれています。
英検準1級は英単語の暗記に始まり、英単語の暗記に終わるというくらい語彙力が必要になる試験です。そんな英検準1級はここまでに紹介したパス単、文単、過去問の3冊分をカバーできれば十分合格できる力がつきます。
逆にいうとあまり手広くあれもこれもとテキストをたくさん買って、やり散らかすよりこの3冊に絞り込んで徹底的にやり込むことで語彙力をつけることをおすすめします。具体的な実績として、黒坂の受講生はこの3冊分をマスターすることで英検準1級に合格できています。
そしてパス単について1点注意があります。パス単には2012年に発売した第4版と2021年発売の第5版がありますが、結論、第4版を買う方がいいです。理由としては第5版は収録英単語の難易度が大幅に下がってしまったからです。この難易度変更については、旺文社から見解が出ていて、「直近の試験に出題される割合が高い語彙を中心に再収録した」といっています。でも…せっかくなら難しい方を買ってしっかり語彙力をつけた方が良いですね。新品の第4版のテキストは品薄でプレミアム価格がついて、東京の不動産と同じくハイレバレッジ商品と化しています。なので中古かデジタル版を買うといいでしょう。
4.最短合格! 英検準1級 要約&英作文完全制覇(ジャパンタイムズ出版)
こちらは英作文対策テキストです。すでにご存知の通り、英検は2024年に大改定が入り、英作文は要約問題と意見論述問題の2種類になりました。特に要約問題はどう対策をすればいいかわからず、試験内容の改定から1年が経過しても要約問題対策におすすめのテキストがなかなか出版されませんでした。
ですが、2025年5月に出たばかりのこのジャパンタイムズ出版の英作文テキストは、自信を持っておすすめしたい一冊です。特に本書で注目したいのが「削る」のではなく「盛る」という逆説的な対策です。普通、要約は削ることばかり意識しがちですが、盛るとはどういうことなのでしょうか?インスタでスイーツ写真上げすぎで頭がおかしくなった?いえいえ、そうじゃありません。
STEP1:課題文をパートごとに読み、その都度、要点を日本語でメモ(約3〜4分)
STEP2:課題文を読み終えたら、メモを英語に直す(約6〜7分)
STEP3:語数を確認し、内容的に足りない部分を追加(約5〜6分)
(課題文と同じ言い回し・易しい語句は別の語句に言い換え)
※STEP1〜STEP3は下書き用紙で行う
STEP4:定型表現を追加しながら、解答用紙に清書(約5〜6分)
STEP5:要約だけ読んで意味が通るか見直し(約1〜2分)
このような5ステップで要約することで、限られた試験時間内で確実に得点できる英作文が書ける対策を提案されています。
もちろん、要約問題だけではなく、意見論述問題もしっかりカバーされています。自分の意見を即興で出すには、訓練が必要です。日本語でも「若者がSNSを使うのはあり?なし」といったテーマで根拠を複数つけて意見を言ってみろと言われても、即興で論理的に書ける人はあまりいません。あなたもいきなり問われても即答は難しいはずです。
ですが、意見論述は才能ではなく、訓練で対応可能です。英語を書く訓練をして、模範解答に近づけていけば必ず誰でも上達します。ぜひ本書を買って英作文の訓練に活用してください。
ちなみに2024年改訂版の英作文対策については、こちらの過去問で詳細を解説していますので合わせてご確認ください。
5.英検準1級 面接大特訓(Jリサーチ出版)
本書は面接対策テキストとして有名で、試験会場では受験生の多くがこの面接大特訓テキストを持参している姿が散見されるほど。
英検準1級の面接は自由会話、ナレーション問題、Q&Aに答えなければいけませんが、本書は試験の採点に入るすべてをカバーしています。また、例文の丸暗記ではなく、自分の意見を論理的に言うことができるようになる対策ができます。テキストは英検のプロフェッショナル著者による合作で、この1冊を仕上げることで確実に合格をもぎ取れるようになります。加えて、準1級の二次試験は2024年改訂版の影響もありましたが、テキストも直近で改定されていますのでバッチリです。
ぶっちゃけ、過去問についてくる二次試験対策だけでは分量が足りないので、面接大特訓を買って訓練するようにしましょう。
2章 余力あれば買うべきテキスト
さて、1章では必ず買うべきテキスト5冊を紹介しました。この5冊だけでもいいのですが、人によっては「自分は特に語彙力に弱みがある」みたいに弱点を意識して克服したいという人もいるでしょうし、「なんとか準1級に合格できたが、1級に入る前にさらに完成度を高めておきたい」という人もいるでしょう。そこでこの章では必携の5冊を極めた上でさらに力をつけたい人向けにおすすめできるテキストを紹介します。
6.速読速聴・英単語 Core1900 ver.6(Z会)
人気と評判の高いZ会の人気シリーズ、Core1900を使いましょう。直近では2025年3月に7年ぶりの改訂版が出て新しくなりました。自分も過去に英検準1級、1級合格を目指す過程で勉強をするのに使ったことがあります。政治・国際・医療・経済などいかにも英検準1級で取り上げられそうなテーマを、英単語力、リーディング、リスニング力をアップしながら学べる一冊です。使い方や性質はすでに紹介した文単に近いです。
「これがないと準1級合格はできない」というわけではありませんが、「余力があればぜひやってもらいたい」と思える一冊です。詳しい勉強法や効果的な使い方などを知りたい方はこちらの過去動画をご覧ください。
【2025年3月最新】速読速聴英単語Core1900ver.6のレビューと効果的な使い方と勉強法完全解説【英検準1級/TOEIC800点】
7.英検分野別ターゲット 英検準1級単語・熟語問題 改訂版(旺文社)
英検準1級の短文の語句 空所補充だけを集めたようなテキストがこちらです。練習問題400問、模擬テスト100問の全500問を収録しています。本試験では単語問題は1回に18問出題されますので、27回分の単語問題を解くようなイメージです。
他の英単語帳と違って、本試験と同じ形式で4択問題で解く訓練をすることができますので、普段の勉強がそのまま試験対策になるという効率性の良さがあります。英検準1級で語彙力をつけたい人におすすめのテキストです。
8.出る順で最短合格!英検準1級単熟語EX 第2版(ジャパンタイムズ出版)
こちらは旺文社のパス単と似たようなコンセプトで作られた英単語帳です。15年分の過去問題(約27万語)を分析、準1級突破に必要な約2,400語句を収録したテキストです。本書の構成はほとんどパス単で、英単語、類義語や反意語、短い英語例文と日本語訳で巷ではパス単ジェネリックと呼ばれています。
本書は最初の1冊目に選ぶのではなく、すでに語彙力をつけた上で少しの語彙力の漏れも作りたくないという人におすすめの一冊です。
9.英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題 改訂版(旺文社)
このテキストを一言でいえば、英検準1級の過去問のリーディング問題を抜粋したもの。41長文で読解問題が収録されていて、それぞれ試験と同じ形式の設問もついてきます。「今手元にあるテキストをやり尽くしたが、さらにリーディング問題をモリモリ解いて試験慣れしたい」という人向けです。
10.【CD2枚付】英検分野別ターゲット 英検準1級リスニング問題 改訂版(旺文社)
言いたいことは先程のリーディング問題テキストとほとんど同じで、そのリスニングバージョンってだけ。直近発売されたテキストをやり尽くしてさらに問題を解きたいと思う人向けです。CDがついてきますが、英語の友というアプリを使えば音声ダウンロードできるのでCDプレーヤーを持っていない人も大丈夫。というか、令和の今CDは誰も使っていないので、CDなしにしてテキストを安くしてほしいと思うのは自分だけでしょうか?
11.最短合格! 英検準1級 リスニング問題 完全制覇 (英検最短合格シリーズ) (ジャパンタイムズ出版)
過去問を分析し、出題傾向を意識して160問を超えるオリジナル問題を収録した一冊です。「いやいや、それならオリジナル問題を収録した旺文社のテキストの方が絶対いいでしょ?」と思われるかもしれません。それ自体は確かにそうですが、個人的にこのテキストのメリットはリスニングの攻略法がめちゃめちゃ有益な点にあります。たとえば、試験で正しい正解を選ぶための解き方とか、リスニングで聞き取れない理由とその対処法なんかも攻略してくれます。
収録されている問題の質も高いので、「リスニングの問題を解くだけでなく、困った時の助言も欲しい」という人には旺文社のものよりおすすめかもしれません。加えて、最新の出題傾向を分析して、新たに2025年4月に改訂版が出ています。このあたり、ジャパンタイムズ出版さんのテキストは質が高いので信頼性があると言えます。
買わなくてもいいテキスト
12.英検準1級総合対策教本 改訂版[新試験対応]【CD2枚付】(旺文社)
出版社によると、「申し込み方法や受験の流れ、受験者の悩みに答えるQ&Aなど、英検情報を豊富に収録しています。」ということで、教本と名の付いている通りガイドブック的なテキストです。結論、個人的にこのテキストは買う必要はないと思います。
理由は試験の申込み方法とか、受験の流れはググったら出てくるし受験生の悩みに答えるQ&AとかはブログやYouTubeでいくらでも出てきます。さらにこうした情報を知ったところで、英検準1級合格に近づくか?というと答えはNOでしょう。英検準1級合格に必要なのは、文字通り英語力アップと、試験の傾向と対策を理解してひたすらその練習を繰り返しすることなので、教本的なテキストは不要。旺文社が出しているテキストで教本、という名前に惹かれて手に取る人もいますが、直接合格に直結はしないと思います。
13.DAILY26日間 英検準1級 集中ゼミ 7訂版 (旺文社英検書)
このテキストは、1日の学習時間は30分程度で、26日間で一通り英検準1級試験をなぞりましょう的なもの。その他、問題の解き方のテクニックなども紹介されていて、「やっておくと安心」とか「これだけやっておけばいいというのがわかりやすい」など、反応が結構いい印象です。
しかし、個人的にはこれは無理に買う必要がないと思います。理由は簡単で、まず1日30分の勉強を26日間やったところで合格できる試験ではないからです。つまり、テキストの案内通りやって、初心者が合格できるわけではないからです。英検準1級は学ぶべき範囲が膨大で、戦略的、効率的に進めていく必要がある大型の試験、本書に惹かれるような初心者がたかだか26日勉強したくらいでは合格できません。そのため、このテキストにつけられているDaily26日間、という日付にはあまり意味を感じません。
まとめると、まずは優先的に「絶対に買うべきテキスト」の5冊を買って勉強してみて、その上で「自分はリスニングが足りない」と思うなら、追加で「余力あれば買うべきテキスト」の中からリスニング力をアップできるものを選ぶ、という使い方がおすすめです。あなたの一発合格を祈っています!ほなまた!
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