今回は2024年最新版、速読英単語シリーズの全5冊のテキストの紹介と、英単語力がアップする効果的な勉強法を完全解説ロードマップとしてお届けする。おすすめの英単語帳については、色んな人が色んなテキストをおすすめしてるけど、黒坂個人的には世の中に数ある英単語帳の中で初心者の英語学習者に最もおすすめしたいと思ってる。その理由を一言で言うと「とにかく学習効率が良いから」。テキストを上手に使えば英語学習の脱初心者をして中級者に入れるだけの語彙力をゲットできる。具体的には大学受験、英検2級合格、TOEIC500-600点レベルくらい。同時に最も効率がいい誰がやってもしっかり英単語、英熟語の暗記につながる使い方もこの動画で解説していく。
あなたがこの動画を見るメリットとしては、5冊ある速単シリーズはそれぞれ何が違うのか?この5冊の中でどれを買えばいいか?という明確な答えがわかるだけでなく、この書籍のポテンシャルを最大限引き出す正しい使い方がわかる。それと同時に、「おすすめしない」という世間で言われている意見に対する正しい理解もできるようになる。あなたは貴重な時間をかけて見る価値は絶対にあるので、ぜひ最後まで見てくれ。今回の動画は次の内容でお届けする。
1章 速読英単語シリーズをおすすめする3つの理由
2章2024年最新テキストのレベル別解説
3章速読英単語シリーズの正しい効果的な使い方と勉強法
4章「おすすめしない」という意見への反論
ではいく。
目次
1章 速読英単語シリーズをおすすめする3つの理由
さて、まず第1章では「そもそも他の英単語帳に比べてこの速読英単語シリーズは何がいいのか?どんな特徴があるのか?」ということについて解説する。この動画を見ているあなたも気になってはいるけど、お財布を開いてレジでお金を出して買う理由を確認したいはず。結論、速読英単語シリーズを自分がおすすめしたい3つの理由がある。
1.長文の中で英単語を暗記できる
2.英語音声を使ってリスニング対策になる
3.興味深い論理的な内容
じゃそれぞれ深掘りしてそれぞれ解説していこう。
1.長文の中で英単語を暗記できる
まず、1つ目は英語の長文の中で英単語を暗記できるというメリットがある。その他の英単語帳の中には英単語と日本語、これが列挙されているだけのものや、例文がついていても短文過ぎるものもある。英語講師によっては「初心者には短文の方が使いやすい」という人もいるけど、黒坂個人的には違う意見を持っていて現在の英語力が高くない初心者であっても長文英語の文脈を通じて英単語を覚えるべきだと思ってる。だから重要なのは現在の英語力ではなく、むしろ学習者の年齢の方なんだ。
「いい国作ろう鎌倉幕府」「apple=りんご」のように無味乾燥な機械的な暗記は、子供は得意。10代の若者なら英単語とその日本語の意味がリスト化されているものを力技でゴリ押しで覚えることはできる。だけど思春期を過ぎた大人の脳には入りづらくなる。じゃあ大人になった脳は英語学習ができなくなるのかというとそうじゃない。
過去動画、中高年専用の英語学習法でも解説したけど、大人の脳は文脈や経験、論理的な理解を通じた記憶は印象に残りやすく、記憶に定着しやすい。子供はApple=りんごでも単語を覚えられるけど、大人は「For Americans, apple pie is a taste of mother’s cooking.(アメリカ人にとって、アップルパイはおふくろの味だ。)」とセンテンスにした方が覚えやすいはず。文脈にすることで「apple=りんご」だけでなく「taste of mother’s cooking=おふくろの味」なども自然に覚える。文脈を通じて覚えた記憶は長期的に保存されて忘れにくくなるので、脳の特性を活かして英文を通じて暗記をするべき。そこを踏まえると速読英単語シリーズはすべてのテキストで長文文脈で暗記するような作りになっているので、大学受験生だけでなくむしろ大人になってからの英語学習者や中高年の英語やり直し組にこそおすすめしたい。
2.英語音声を使ってリスニング対策になる
速読英単語シリーズには、英文を読み上げる音声がついてくる。同じテキストを繰り返しリーディングをして内容を頭に入れた後、さらに英語音声を聞こう。それをすることで英語力アップにつながる。具体的に言うと、漢字の暗記と同じで、読み方がわからない英単語は暗記しにくので英語音声で発音を確認すると覚えやすい。また、テキストを開いて目でリーディングをしながら耳からリスニングを繰り返すことで、最終的にはネイティブの読み上げ速度に慣れることでリスニング対策になる。人によってはシャドウイングをすれば更に英会話訓練の予行演習になる。テキストを読んで終わり、ではなく英語音声でリスニング対策、スピーキング訓練と1粒で3度美味しい使い方ができるのが速読英単語シリーズ2つ目のメリットだ。
3.興味深い論理的な内容
そして3つ目は、英文の内容が興味深いこと。たとえば速読英単語必修編には「ネコの習性」「読書の重要性」など、知的好奇心を満たしてくれ、印象的で記憶に残りやすい英文が収録されている。どこにでもありふれた日常会話が収録されたテキストだと他のテキストと内容を混合したり、不自然なシチュエーションの英会話が入っていると内容が頭に残らないということが起きる。でも脳にとって新鮮で面白いと感じる内容ならしっかりと記憶に残る。
2章2024年最新テキストのレベル別解説
このシリーズは5冊あって、それぞれ収録語彙数、英文の難易度なんかが違ってくる。まずは全体像を見てもらいたい。一番難易度が低いのが中学版で一番難しいのが上級編で全部で5冊。結論からいうとこの動画の視聴者の大半、つまり大人から英語学習をやり直しをする人たちは「必修編」「英熟語」この2冊だけでいい。今の話は学生は対象外なのでご注意を。ここからはなぜその2冊がいいのか?という根拠を解説したい。
速読英単語 中学版[改訂版] | 速読英単語 入門編[改訂第3版] | 速読英単語 必修編[改訂第7版増補版] | 速読英単語 上級編[改訂第5版] | 速読英熟語[改訂版] | |
対象・レベル | 中学1年生 | 高校1-2年生 | 高校2-3年生、大学受験 | 高校2-3年生、大学受験 | 高校1-2年生 |
見出し語数 | 2004 | 1450 | 1945 | 1200 | 熟語・構文 約1080 |
総収録語数 | 約2300 | 約2500 | 約3100 | 約2300 | 約1550 |
黒坂の元には「やっぱりいちばん簡単なものから始めるのがいいでしょうか?」とか「中学版と入門編は何が違う?どっちを買えばいい?」といった質問ももらうけど結論、中学版と入門編は「両方不要」。
中学版は、中1レベルから公立高校入試レベルの長文が収録され、入門編は一段上の難関私立高校レベルから共通テストレベルの長文が収録されている。収録されている英単語の半数がかぶっており、まず「2冊とも買って両方使う」ということは英単語の重複分が非効率になる。そして、購入の最終目的が「大学受験」「英会話力アップ」「TOEICや英検対策」ということであれば、最初から必修編を買えばよく、「中学版→入門編→必修編→上級編」という具合に必ずしも1つずつステップを踏む必要はない。
そして上級編は東大早慶上智など難関大学受験者については、必ず極めておきたい一冊。難易度の位置づけとしては英語の基礎レベルよりは確実に上だが、英検準1級よりはやさしいという感じ。現在、大学受験を控える高校生で英検2級は合格済だが、準1級に合格するまではちょっと遠いという人にとって最もおすすめ。ただし、英語の勉強の目的が「英会話力アップ」とか「英語力アップをして英語の仕事がしたい」という社会人英語学習者であれば、この上級編は不要。
必修編は個人的に最もおすすめの一冊で、何ならこの1冊だけでいいと思う。理由は初心者の英語学習者が絶対に覚えておくべき、コア中のコアの頻出の英単語ばかり収録されているから。そして英語学習は英単語だけでなく、英熟語も必要で英熟語の勉強についてはもう1冊の速読英熟語がカバーしてくれる。速読英熟語は2024年2月に改訂版が発売されたのでこの2月で英単語と英熟語を暗記して、後は英文法をマスターしよう。速読英単語必修編、英熟語が終わったら英単語帳は速読英単語上級編にステップアップしたくなるところだけど、それよりも直接英検準1級の勉強をおすすめする方が効率的になる。そして英単語はあれこれたくさん買って読み散らかすより、1冊買ってボロボロになるまでやり込んだ方がいい。そのため、中学版から1冊ずつコンプリートして上級編まで階段をステップアップする登り方よりも、できるだけよく使う頻出英単語が幅広く収録されている「網羅性」が高いテキストをやり込む方が効率がいい。以上を踏まえてこの2冊を買うのが最もいいというのが結論。
3章速読英単語シリーズの正しい効果的な使い方と勉強法
では次は3章、速読英単語シリーズの勉強法完全解説をしていく。ここからの話がこの動画で一番重要になるのでぜひ最後まで見てくれ。過去動画で何回か解説済ですでに知っている人もいるかもしれないけど、勉強法の復習がてらもう一度ここで確認しておこう。結論、この速単シリーズを最大限、効果的、効率的に頭に入れるためには次の5ステップで取り組むのがおすすめだ。
1.開拓
2.反復リーディング
3.付箋貼り
4.リーディング&リスニング
5.シャドウイング
ではいく。
1.開拓
まずは開拓だ。このシリーズは1ページ目の左側に英語本文、2ページ目の右側に日本語訳、3-4ページは英熟語の解説という構成になっている。まずは「開拓」。買ったばかりの新品のテキストに、書き込みをして使いやすいようにカスタマイズしましょうということ。赤太字の箇所は英熟語の意味が掲載されているけど、特にピックアップされていない細黒字の部分の分からない英単語と英熟語、テキスト右側の日本語訳ページの余白に書いておく。これをすることで辞書なしでテキスト1冊あれば、どこでも勉強できる状態を作る。右側ページを見ればすぐに答えがわかるのでおすすめ。
2.反復リーディング
次に反復リーディング。開拓が終わったら後は反復で何度も読む。その際、読み方としては英単語を見て、日本語の意味を思い出す。思い出せなかったらすぐに右側ページの日本語の答えを見る、ということを繰り返すやり方。たとえばwhat is~likeは~はどうなっているのか?~ってどんな感じ?という意味になる。英熟語だけでなく英単語も暗記をする。その次のinsideは内部、your brain、brainは脳みそ。こんな感じ。
1単語、1熟語を見て日本語の意味を思い出すのにかける時間はMAXで10秒間。それ以上時間をかけずにとにかくスピーディーに読んでいく。こうすることで短期間に何度も同じ英文にアタックすることができる。人間の脳は繰り返し入力される情報に対して「これは重要な情報」というタグをつける。それを活用して、とにかくスピーディーに反復でリーディングする。
これはエビングハウスの忘却曲線という図なんだけど、一度暗記した内容を時間を置いて再度インプットすると思い出せる。忘れる→思い出す。これを繰り返すと徐々に内容がしっかり暗記できて知識として定着する。だからよく「一度暗記したことを忘れてショック」という人がいるがおかしな話で、勉強はして知識をつける過程で忘れることを前提に戦略を組むのが普通。忘れてもまた思い出せばいい。しかも忘れたと本人はいってるけど、100%完全に消滅することはなくて、記憶の核というか小さな粒が残る。反復する過程で徐々にその粒を雪だるま式に大きく太らせていけばいい。
3.付箋貼り
3つ目は付箋貼り。反復リーディングをする過程で知識として定着したところとそうでないところにわかれてくる。ひたすらNO.1から全章繰り返すのは効率が悪いので、1つの長文の中で覚えていない英単語、英熟語が5個以内になった長文は合格とし、それ以外の覚えていない単語と熟語が多いページには付箋を貼っていこう。全ページ同じことをして、付箋を立てることができれば今度はその付箋が立っているページだけ反復する。こうすることで暗記度が低いページだけを集中的に反復できるから効率的になる。内容の暗記が進んで覚えてない単語と熟語が5個以内になったらそのページは付箋を取る。全ページ付箋が取れたら次へ進もう。
4.リーディング&リスニング
4つ目は反復リーディングをして、半分以上英単語を暗記できた章については、英語音声を使ってリスニングをする。その際、テキストを開いて目で英文を追いながら耳からリスニングをする。音声の読み上げ速度はスロースピードとナチュラルスピードの2種類があるけど、ナチュラルスピード一択。理由はスローで始めてしまうと今度はナチュラルに切り替えるタイミングを図らないといけないという新たな判断、決断が必要になるし、繰り返しリスニングすれば速度に慣れてついていける。だから最初からナチュラルでやるのがよく、どうしても聞き取りが難しい箇所だけスローを使うのがおすすめ。で、反復リーディングのやりこみが足りない場合はリスニングをする際の英語音声が速すぎて置いてけぼり状態になったりする。その場合は最初に英文を黙読で普通にリーディング。その後にリーディング&リスニングをすればいい。多くの学習者がイメージするところの耳だけでリスニングはやらなくていい。こちらの過去動画で解説した通り、英語はまずはリーディングありき。リーディングができなければリスニングは絶対にできない。初心者の段階ではリーディングがおぼつかないので、むりにリスニングができる状態を目指すと逆に遠回りになる。だからあくまでリーディング&リスニングという考え方を持とう。
【最も効率的】英語4技能「読む/聞く/書く/話す」の正しい勉強の順番(リーディング/リスニング/ライティング/スピーキング)
これで目で覚えた英単語を耳からリスニングをすることで暗記の定着になることと、正しい発音の勉強になる。さらにリスニング対策にもなるのでメリットが多い。
5.シャドウイング
最後にシャドウイング。ここまでできれば理想的ではあるものの、シャドウイングはかなり難易度が高くて初心者は英語を発音する口の筋肉が育っていなかったり、リスニングの完成度がまだまだ低かったりすることが多いのでここから先はやりこめば行けそうと感じる人だけでいい。これはやってもついていけなさそうだとか、口だけ動いてるけど肝心の内容が頭にぜんぜん入ってきてないと思うならやめた方がいい。なぜなら英語の勉強は「内容の理解できることを反復することで知識に定着化する」という前提があるから。この前提ルールを無視してろくに意味を介さずに英語をスピーキング訓練をしても何の効果もなく時間の無駄になるのでここは気をつけてほしい。たまに英会話ができるようになりたい焦る気持ちが強すぎて実りのない努力をやらかしてしま人がいる。そこを踏まえて頑張ればシャドウイングできる人向けに一応やり方を解説する。4でリスニングの完成度を高めたら、最後の仕上げにシャドウイングをする。シャドウイングには段階があっていきなりテキストを見ず、耳から聞こえてきた英語音声をシャドウイングするということは初心者にはできない。なので、まずは「.(ピリオド)」までで短く区切りながら練習するのがおすすめ。ピリオドで区切って一文単位でスイスイスピーキングできる状態ができたら全体を通してやることでスムーズなシャドウイングの完成になる。
4章「おすすめしない」という意見への反論
SNSや書籍購入者レビューに速読英単語シリーズについて「おすすめしない」という意見がある。黒坂はこうした意見をいくつもたけど、簡単に内容を要約するとこんな感じ。
「英単語を全然知らない英語学習者には向かない。ほぼ語彙力がゼロに近い人が、長文を通じて英単語を覚えるのは現実的ではない。さらにこれを読むには英文法力も必要。やはり1つずつ中学レベルの簡単な英単語を覚えるところからスタートするべき」。
これは本当なのか?自分はそう思わない。その根拠を解説する。まず、語彙力ゼロの状態では分からない単語だらけというのは、どの英単語帳を使う上でも全く同じじゃない?かといって「apple=りんご」みたいに機械的でゴリ押しな暗記法は思春期を過ぎた人には脳の構造的に難しい。だから黒坂は「最初に開拓をしよう」と伝えたい。テキスト内に分からない単語の意味を予め余白に書いておき、復習の際にすぐ見ることができるようにカスタマイズしておくことでこの問題は解決する。
次に英文法力が必要だという意見について。結論としてこのテキストは「英単語を覚える」という目的に割り切って使用するべき。理想的には一言一句完璧に理解し、文構造もわかった上で読めればいいと思う。だけど日本人の英語学習者は「最初から100%の理想形にやろう」と考えてしまうからこそ、ほとんどの人が挫折する。「英単語が大事」「文構造理解も大事」「英文法はもっと大事」とあれこれ欲張って全部を手に入れようと始めるから、結局全て手に入れることなくその前に力尽きて挫折する。いきなり重くやろうとしすぎると失敗する。だから、英単語の暗記以外の目的はバッサリ捨ててしまい、まずはこのテキストで英単語を暗記する。英文法はその後に勉強することで、後からわかる状態を作ることをおすすめしたい。
よく言われるのが「人を選ぶ」「合う合わないがある」という意見だけど、個人的には好みの問題ではなく、このテキストの特性をちゃんと理解して力のつく勉強法ができているかどうか?に尽きると思ってる。
今回は以上だ。少しでも参考になれば幸い。
コメントを残す