今回は人気の英文法テキスト8冊の比較と、力のつく勉強法ロードマップ完全解説としてお届けする。英文法テキストが世の中にたくさんあるけど、一体何がどう違ってどれを買えばいいかわからない。どのように使ったら英文法力がつくかを知りたいといった質問が毎日毎日、防災無線から大音量で流され続けている。そこでこの動画では世間的によく売れていて人気の高い8冊の英熟語テキストを取り上げ、何がどう違う?どう活用すればいいか?どれが買いか?ということを解説していく。
まず1章で人気の英文法テキスト全8冊の特徴を解説、何を買えばいいか?という結論とその理由を話して、2章では最も効率的に力がつく英文法の勉強法として具体的におすすめの英文法テキストをどう活用して勉強すればいいかを解説する。この動画は英語学習初心者向け、そして大学受験生ではなく40代50代の中高年英語やり直し組を想定してる。でははじめよう。
目次
1章 人気の英文法テキスト全8冊の特徴を比較解説
さて、第1章ではどの英熟語テキストを買えばいいか迷っている人も多いと思うので、それぞれ英文法テキストの強み、弱みを本音全開で忖度なく解説する。最初に結論だけお伝えすると、1冊目に紹介するエバーグリーンと準拠問題集を買って勉強するのがおすすめ。もしくは、本当にガチの初心者で小難しい解説を読むのもかなりハードルが高い、誰か助けてクレメンスと英文法の要介護状態の初心者については、「意味順」式イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑で英文法のコアイメージを掴んで、大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】を一通り読んでからエバーグリーン、この順番で進めてもいいと思う。なぜそう思ったのか?という理由も含めて解説する。
1.総合英語Evergreen(いいずな書店)
1冊目は総合英語Evergreen。これが個人的な英文法テキスト第1位で、自分自身もエバーグリーンの前身、「総合英語Forest」を使って勉強をした。今から話す内容は過去動画、エバーグリーンの効果的な使い方と勉強法完全解説という動画で紹介済なので、必要な部分に絞って駆け足気味に解説していく。
このテキストの特徴は
1.英文法力ゼロの初心者レベルから使える
2.イラスト、図解入りでわかりやすい
3.情報量・網羅性に優れている
それぞれ深掘りして解説していこう。
1.英文法力ゼロの初心者レベルから使える
エバーグリーンをおすすめしたい理由は、英文法力がガチでゼロの状態の初心者からも学べる内容になっているからだ。「え?英文法書って普通そういうもんちゃいますのん?」と思われるかもしれない。だけど実際は全然そうじゃない。たとえばロイヤル英文法という本は、明らかにターゲット層が中上級者向けだし、一億人の英文法は初心者向けというよりある程度英文法の知識を得た中級者以上の人がネイティブの感覚を英文法の側面から学ぶテキストになってる。キク英文法については大学受験生がこれまで勉強した英文法を総復習するための一冊として最適。「いやいや、黒坂さん。書店にいけば中1レベルでもできる初心者向けの英文法書とかおいてますやん!」と思われるかもしれない。確かにそういうさらに初心者向けの本はあるにはある。だけど、そういうテキストは往々にして収録範囲がめちゃめちゃ狭くて、結局あれこれパート1、パート2と複数冊たくさん買わないといけなかったりする。その点、エバーグリーンは知識ゼロで「ぼくちゃん英文法のことは何一つ分かりません」という人も手にとって独学で英文法を一通り勉強することができる。こういう本はありそうで意外とない。
2.イラスト、図解入りでわかりやすい
2つ目のメリットはイラスト、図解入りでわかりやすいという点にあるんだ。英文法のテキストによっては細かい文字がびっしりと詰まっていて、「今度こそ絶対に英語力を手に入れるぞ!」と鼻息荒く本を開いて、あまりの難しさに静かにそっ閉じして、図解画像ハラデイ!と憤慨した経験者もいるはず。英文法の勉強って日本語ではなかなか理解しづらい概念とかがあるんだ。たとえば、過去形と現在完了形の違いを理解するのは文章だけだと結構難しい。「I have finished my homework」という文は、「私は宿題を終えた」という意味だけど、日本語で表現すると「私は宿題を終えた」という過去形と同じ書き方になる。でもこれだとI finished my homeworkとの違いがわからない。英語では「過去に終えたことが現在も続いている」というニュアンスが含まれまれるんだ。でも今の話を図解化するとわかりやすい。話している今という地点から過去を見て、過去から現在まで状態が続いているということがビジュアルで理解できる。
エバーグリーンは600ページ以上の分厚さがあるけど、その分たくさんのイラストや図解が入っているのでとてもわかり易いんだ。
3.情報量・網羅性に優れている
3つ目は情報量・網羅性に優れているというメリットがあるんだ。先ほどいった通り、世の中にある英文法のテキストは中上級者向けだったり、初心者向けでも中1とか中2といったかなり限定的な範囲しか収録されていないテキストが多い。だけど、エバーグリーンの場合はガチ初心者レベルから、一通りの英文法を学べるような全部入りだ。「黒坂さん、わかったぞ。テメエが言いたいのは本を沢山買わずに節約できるとそう言いたいんだろ?」と返ってくるかもしれない。確かにそのメリットは否定しないけどもっとでかいメリットがあるんだ。聞いてくれ。この情報量、網羅性に優れているということは、あれこれ複数の本を使わなくてもこのたった1冊の本だけで英文法を学べるってことだよな?英文法の勉強で重要なのはあれこれたくさんのテキストを買いまくって読み散らかすのではなく、1冊のテキストを何度も何度も同じ反復読みして内容を自然に頭に入れてしまうという勉強法なんだ。過去動画で紹介した、山口真由さんの提唱される7回読み勉強法がめちゃめちゃ効くってこと。正直、エバーグリーンの内容を一通り頭に入れることができれば、残りは実践的な英語の長文リーディングやリスニング、英作文の勉強をする過程で都度不明点を潰すことで英文法を完全にマスターすることができる。
さらにエバーグリーンにはテキストの内容に対応した、エバーグリーン準拠問題集というものも出ているので、この2冊をやり込めば独学で英文法を一通り学ぶことができる。コスパを考えるとこれ以上はないと思う。
>>>総合英語Evergreen(いいずな書店)(Amazonアソシエイトリンク)
2.一億人の英文法(大西 泰斗さん)
他のテキストにはない「一億人の英文法」の特徴は次の4つがある。
1.ネイティブの感覚を丁寧に解説。
2.できるだけ文法用語を使わない。
3.イラストや図解を多用してイメージでの理解に注力。
4.文語ではなく口語を中心とした例文。
反対に英文法についてまったく知識がない、ガチ初心者向けとは言えない。有名YouTuberやブロガーの中には「これは素晴らしい一冊!僕/私はこの一冊で英語力を伸ばせました!借金してでも脳死状態で即買いしろ!」と買い煽り倒してる人もいる。実際、よく売れていてAmazonには1400件以上レビューがついていて大ベストセラーとなっている人気の一冊だ。丁寧でわかりやすい解説とともにネイティブの感覚を学べる点はすごくいいメリットでありつつ、注意点もある。それは使われている英単語が難しいってことだ。
本書には「話すための英文法」「会話に特化した英文法」というPRがされていることから分かる通り、基本的に例文は文語ではなく口語が採用されている。そしてその会話表現はかなりリアルで実際の場面でも使われそうなものがある。でもリアルが故に初心者には難しいと感じる表現も少なくないんだ。たとえばこれを見てくれ。
My kids are no naughtier than most other children.
(僕の子は、他の子たちより全然やんちゃじゃない))This perfume isn’t any more fragrant than the one I am using now.
(この香水は私が今使っているものよりも全然いい香りじゃない)引用元:一億人の英文法「限定語句と共に比較級を使う」より
naughtierいたずら(好き)な、perfume香水、fragrant香り。このあたり結構難しくね?一億人の英文法で使われている例文は全部ではないけど、難しいと感じる英単語がそこそこ使われていると感じる。なので、英文法のことを何一つわかりません、って完全初心者向けというより英文法の基本的な事項はカバーできたのでさらにレベルアップして、ネイティブがどんな感覚で英文法に触れているか理解したい!と感じる人におすすめだ。つまり初心者にはおすすめしないけど、中級者にはおすすめしたいと思っているんだ。たとえば前置詞atやonのニュアンスなんかは、ゴリ押し丸暗記ではなくネイティブの感覚を知ることで迷わず適切に使えるようになったり、理解できる。またhearとlistenは両方「聞く」と訳したり、seeやwatchを「見る」と訳しがちだけど、厳密な使い分けなんかもイラスト入りでわかりやすく解説されている。
>>>一億人の英文法(大西 泰斗さん)(Amazonアソシエイトリンク)
3.キク英文法(アルク)
たまに誤解されるけど、キク英文法を耳で聞いて学べる英文法テキストではない。そうではなく、本書は「難関大学入試対策に効く英文法書」のことなんだ。そしてキク英文法のことを「初心者にわかりやすくておすすめ」と紹介をする人もいるみたいだけど、実際にはそうではない。この本の表紙や帯、書籍紹介には次のように書いている。
主要100大学+センター試験の過去問題を完全分析!
本書は、大学入試に必須の英文法212項目を、7週間でマスターできる文法書・問題集です。
この212項目をマスターすれば、難関大学に合格できる文法力が身につく
引用元:キク英文法より
そしてここからの話をする前に注意喚起をしておく。自分はキク英文法をディスる意図はまったくない。実際、Amazonのレビュー見てもらうと、すごく良かったという声も多い。この本は2007年に出ているのでかなり古い本ではあるんだけど、低評価をつける人の日付をよく見るとかなり最近に集中している。つまり、最近何かが起こったという推理することが可能だよな?さて、何が起こったのだろうか?それは「初心者におすすめ!」とアフィリエイト報酬狙い、もしくは書籍の知名度を利用して動画や記事へのアクセスを集めたい人の道具に使われたという事情がある。「初心者におすすめと言われて買ったけど難しすぎて全然使えなかった!」という人たちが鼻息荒く「ランボー怒りでAmazonレビュー低評価祭り」につながったということなんだ。でもこれ、冷静に考えると出版社からすると、とんだ風評被害もいいところだよな。だって悪いのはこの本じゃない。難関大学合格も可能な問題集としっかり書いてある。それなのに本書をおすすめされるままに、自分でしっかり確認せず脳死状態で買った人が騙されたとなぜかテキストに怒りをぶつけているんだ。黒坂は興味がないので誰がこの本を初心者におすすめしているかは知らない。ただ影響力のある人が勧めてるからといって、脳死状態で初心者が買うと損をする可能性もあるってことを理解した上で本書を冷静に見るべきだと思う。さてしっかりキク英文法をしっかり擁護したところで、改めて「この本は”初心者には”おすすめしない」という黒坂の独断と偏見による解説をしたい。その理由を一言でいうと、初心者には内容が難しすぎるから。
最初の理由は「キク英文法は初心者には難しい」というのがその根拠なんだ。「英検4級から1級までレベルを網羅」と本書にあるので、これを見た人の中には「お!幅広いレベルに対応してくれるなんてめちゃめちゃお得やんけ!」みたいに感じてしまう人もいるけど、それは違う。本書から例文を抜粋したので見てほしい。
Evolutionary biologists theorize that natural selection favors genes that contribute to an organism’s ability to reproduce, even at the expense of allowing it to quickly succumb to deterioration and death once it has produced offspring.
進化生物学者達は、自然淘汰は、一旦、子孫を残したら、個体が衰えて死ぬことが早急に起こるとことを許す費用を払ったとしても、生殖に関して個体の能力に貢献する遺伝子を好むと、理論付けている。
deteriorationとかreproduce、succumbという上級者レベルの英単語からして、初心者には「難しすぎワロタww」というのが正直な感想だと思う。この書籍のレビュアーの中には、「自分がキク英文法を初めて見た時はTOEIC800点以上あったけど、難しさにビビって思わず二度見した」といっていた。そしてあくまで初心者にとっては解説が足りないと思う。本書で最も簡単なページの解説を引用させてもらった。これを見てくれ。
主語の状態や性質を説明する語を補語(C)と呼ぶ。
「え?ちょっと待って。”主語”以外何もわからなかった。状態や性質って何?補語Cって何?」。ああ、初心者は間違いなくこうなる。キク英文法は「英文法書をイチから学ぶ教科書」ではなく、「英文法辞書」「英文法の総復習」みたいな活用法が向いていると思う。
繰り返すけど、自分はまったく本書をディスってない。問題は本来は初心者向けではない本書を、初心者におすすめと紹介されて買ってしまった人達による低評価祭りになっていることなんだ。しっかり対象者の人が買いましょう。
>>>キク英文法(アルク)(Amazonアソシエイトリンク)
4.ロイヤル英文法(旺文社)
結論、ロイヤル英文法を一言で言うなら「英文法の辞書」という位置づけと理解してくれ。つまり、英文法は一通り終了した人がわからない箇所を辞書のように引きながら理解度をさらに高めていくという位置づけの一冊。本書のキャッチフレーズも「専門書のくわしさ」「学習参考書のわかりやすさ」「辞書の引きやすさ」の3要素がマッチした英文法書の決定版、となってる。辞書代わりに使うことを想定して作られているだけあって、索引だけで60ページ以上も割いていてその本気度がうかがえる。辞書をして使うことを想定した作りになっているので非常に使いやすい。全体では896ページの大ボリュームで高校生、大学生、大学院生だけでなく英語の論文を書いたり、英語のビジネス専門書を読みこなす研究者やビジネスマンが本棚からロイヤル英文法を引っ張り出して使うということもある。高校生から大学教授まで幅広く、一生を通じて使える英文法書だ。そしてあくまで辞書という位置づけなので、英文法の知識ゼロの人がロイヤル英文法を1ページ目から読んで勉強する、みたいな使い方には向かない。国語の勉強をする時に辞書を1ページ目から読んで勉強するアホがいないのと同じで、そんな非効率なことをしてはいけない。
結論、この本を買って勉強するのは次の項目に当てはまる人とさせてくれ。
・すでに一通り必要な英文法を学習し終えた中級者以上の人。
・大学生、大学院生の立場でアカデミックな英語を読み書きする必要がある人。
・辞書代わりに持っておき、英文法の不明点を調べるのに使いたい人。
・論理的思考力に自信があり、解説を読むことに苦痛がない人。
逆に言えば、これから英文法を一から勉強する!という初心者はやめておいた方がいい。ロイヤル英文法の解説は文字と文法用語のみで、萌えイラストとか写真を使って分かりやすく感覚的に学びましょう!みたいに「50メートル走はみんなで手をつないで一緒にゴール♪」みたいに温室のビニールハウスで育ったニワカ勢お断りな感じ。でもこの一冊を極めればもう英文法に困ることは一生ないと思う。
>>>ロイヤル英文法(旺文社)(Amazonアソシエイトリンク)
5.大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(大岩 秀樹さん)
Amazonで非常によく売れている超初心者向け英文法書のベストセラー本。本書の特徴はとにかくわかりやすさ重視で、テキストもまるで予備校の講義のようにわかりやすい言葉で解説されている。まるで読み物のようなテキストで、過去動画で解説した7回読み勉強法を使って、何度も繰り返し読んで英文法の基礎を頭に叩き込むという使い方がおすすめ。
【2023年最新】英語学習に効果的な7回読み勉強法のやり方完全解説! どんな試験も一発合格する完全独学術!著:山口真由さん
メインターゲットは共通テスト(旧センター試験)で点数を取りたい高校生向けとなっているけど、中高年の英語やりなおし組にも人気が高い一冊。わかりやすさや、基礎の基礎を磨いていくにはおすすめしたい一冊だけど、気になる点をいくつかある。1つ目は収録範囲が狭いということ。本書にはしっかりと「超基礎。一番初めに読んでほしいテキスト」と書いてあるので何も問題はない。つまり、この1冊だけでは英文法は完成しないので、本書とは別に網羅性の高いテキストを探して買う必要がある。加えて、本書の内容に完全一致した問題集がないので、1.テキストを読んで理解する 2.問題集を解く 3.またテキストを読んで理解する というサンドイッチ勉強法が使えない点には注意が必要だ。
>>>大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(大岩 秀樹さん)(Amazonアソシエイトリンク)
6.大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル] (関 正生さん)
次はテトリスと頻繁に間違われるということで有名な英文法ポラリスについて解説をしよう。本書は標準レベルの英文法問題が収録されたテキストだ。ポラリスは全部で4冊にレベル分けがされていて、0 基礎レベル、1 標準レベル、2 応用レベル、3 発展レベルにわけられている。この本の特徴を一言でいうと、「志望校レベル」の問題だけにフォーカスできるので、ムダなく最短で志望校の英語テストのスコアアップに使える一冊となっている。逆に言えば、この1冊だけで完全に英文法問題がカバーできるというものではない。出題される問題は共通テスト、日東駒専受験者向けに特化した作りになっているので受験生向けではあるけど、中高年の英語やりなおし組には本書ではなく、エバーグリーンが網羅性の観点でおすすめ。非常に人気が高い一冊で解説もわかりやすいと評判だけど、必要な問題を必要な人向けに作られたテキストであるということを踏まえてから検討する事を勧めたい。
>>>大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル] (関 正生さん)(Amazonアソシエイトリンク)
7.真・英文法大全(関 正生さん)
骨太で大ボリュームの一冊。大学受験生だけでなく、TOEFL、TOEIC、英検、ビジネス、通訳や翻訳者などあらゆる英文法に携わる英語ユーザーを意識して意識して作られている。内容は「高校生以上向け」となっていて、誰もが知っている疑問文や否定文、知らなくても困らない重文、複文は取り上げない。また、あくまで役に立つ英文法知識を意識して作成されているので、英文法マニアにはウケるけど、あまり実用性があまりない内容も掲載されていない。たとえば「楽器にはtheをつけてI play the piano.と書くのが正しい。けどI like pianoという表現もある」みたいな話だ。そこを極めてもしょうがないやろがいって話だ。
この本はハッキリいって初心者向けではない。すでに英文法の知識がある人が読むからこそ、その本領を発揮するようになってる。イメージ、なんとなくぼんやり理解した英文法知識をくっきり細部まで見えるようになる老眼鏡みたいな本だと考えてくれ。素晴らしい英文法書であるのは間違いないけど、唯一索引が弱い。索引だけで薄い一冊の本になってしまうロイヤル英文法のような作りではないので、わからない時に辞書的に使うということがやりづらいのが難点。ここが改善されればさらに素晴らしいテキストになりそう。
>>>真・英文法大全(関 正生さん)(Amazonアソシエイトリンク)
8.「意味順」式イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑(KADOKAWA)
「図鑑」と書いている通り、文字少なめでビジュアルでわかりやすい。この本の特徴を一言でいうと小学生など子供向けのテキスト。普通の英文法書のテキストを小学生が読むにはハードルが高いけど、この図鑑なら直感的で子供にもわかりやすい。たとえば英語の5文型と聞くと「うわああ、学生時代に挫折したクッソわかりにくいやつやん」と感じると思う。「第1文型は主語(S)と動詞(V)の2つで構成されている英文のこと。目的語も補語も含まない文である」と言われても全然頭に入ってこないと思う。
だけど英文法図鑑の手にかかれば次のようにわかりやすい。第1文型は「だれが」+「~する」という文章ですと書いてある。むちゃくちゃわかりやすい! 穴埋めをするようにボックスに英語を入れることで、正しい英語が正しい語順で完成すると解説されている。
画像引用元:カドカワストア サンプルページより
本書の弱点は176ページという薄さのために、詳しい解説や網羅性に欠けるということ。具体的にいえばwhichの詳しい使い方が載っていないので困ったという声もある。でもこれは仕方がないと思う。とにかく英文法のコアイメージを掴むために最重要ポイントだけに絞り込んでいるから当然といえば当然。中高年英語やりなおし組の本書の有効な使い方としては、学生時代に英語に躓いてトラウマがある場合はまず本書で英文法のコアイメージを理解してから、改めて別の英文法書で本格的に学ぶのがいいと思う。
>>>「意味順」式イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑(KADOKAWA)(Amazonアソシエイトリンク)
テキストの紹介は以上になるけど、結局どれ買えばいい?って結論についてはエバーグリーンとエバーグリーン準拠問題集というのが結論になる。もちろん、それ以外のテキストは不要か?というとそんなことはない。英文法力を身に着けた後に一億人の英文法でネイティブの感覚を学んだり、真・英文法大全でさらに英文法への理解を深めてもいい。ロイヤル英文法を傍らに置いて辞書のように使うのもおすすめ。そしてエバーグリーンに入る前に英文法図鑑でビジュアルイメージを叩き込んでもいいと思う。ただ、中高年の英語学習者は学生と違って忙しい。仕事や家庭があると、英語の勉強だけをしているわけにはいかない。そこで優先度と重要度を考えて、ムダなく最も効率的なテキストは?ということで絞り込んだ結論が先程行ったエバーグリーンになるということだ。
2章 最も効率的!英文法エバーグリーンの効果的な使い方と勉強法
前の章ではエバーグリーンが初心者におすすめだという理由を語った。それではいよいよ、この章からエバーグリーンの効果的な使い方と力のつく勉強法を解説する。ここからの話がこの動画で一番重要なのでこれまで以上に集中してきいいていってくれ。結論、次の3ステップを刻んで勉強をしてくれ。
1.まずは繰り返し何度も読む
2.対応する章の準拠問題集を解く
3.またエバーグリーン読み問題解く
冒頭に話した通り、この内容については過去動画で更に詳しく解説しているので、この動画では重要なポイントに絞って駆け足気味に解説していく。本動画を視聴した後は必ず、こちらの過去動画も合わせて見ておいてもらいたい。
ではそれぞれ深掘りして解説していこう。
1.まずは繰り返し何度も読む
まず、英文法の勉強をする上でのファーストステップは2-3回全体を通読することなんだ。「おいおい、テメエ2-3回読めと簡単にいうけど、この本クソ分厚いのにそんな簡単に読めるわけねえだろ!」と怒りがリミットブレイク寸前になってる人もいるかもしれないけど、大丈夫だ。一言一句読むわけではなく、読み方にコツがある。簡単にいうと1回目、2回目の読みではサーチライトを当てる感覚でザーッと読んでもらうだけでいい。極論、見出しとかイラストや図解を中心にみてくれ。「時制は学生時代に真面目にやったから意外といけそう」とか「関係詞ずっと苦手だったなー。でもこの本は図解が多いのでいけるかもしれないな」みたいな感じでいい。長くても1時間くらいで読み終えるスピーディーさで読もう。
全体的な通読が済んだ時点で、どんな内容がどのくらいのボリュームで書かれているかがわかったはず。そうしたら次は1章ごとに少し深めに読んでもらいたい。最初の全体的な通読がサーチライトを当てていく感覚で読んでいたのが、3回目くらいからはもう少し深く読む感じでいこう。イメージ、当てる光をより狭めてレーザービーム読みという感じだ。かける時間も全体的な通読の時の2倍、2時間くらいかけて全章を読もう。4回目からはサーチライト、レーザービームを消して黙読で読んでいく。3回目の2倍、4時間くらいかけて読んでくれ。
ここまでがファーストステップになる。多くの人はいきなりここでいう4回目の黙読読みからスタートしがちだけど、それをするとどんな内容がどのくらいあるか全然わからない状態になるので「えー?まだまだ続くじゃねえか。しんどいわ」と途中から集中力が切れてテキストをぶん投げることになる。でも7回読み勉強法で挑んだ人はある程度、頭の中に地図が出来上がっている状態なので4回目の黙読読みの時も焦らず読めるはずだ。
2.対応する章の準拠問題集を解く
人によっては4回で終わらせず、5回、6回としばらく回数を増やしてもいい。何度も読んだらいよいよ、問題を解いていこう。使用する問題集は「エバーグリーン準拠問題集」がおすすめだ。他社の問題集も活用できなくはないけど、エバーグリーンの章に対応していないので、最初に使用する問題集はエバーグリーンの準拠問題集がおすすめだ。それから先にいっておくが最初から全問正解するつもりでやってはいけない。最初は20%くらい丸が付けばOK!という感覚でやろう。英文法はとにかく分量が多いし、一部ちょっと理解が難しいものもある。いきなり理解度100%を目指すのではなく、最初は20%程度だけど、テキストを読んだり問題を解いたりを繰り返す過程で、徐々に30%、50%、70%と理解度を少しずつ高めていくという感覚でやろう。「たった1ヶ月で英文法をマスター」みたいに煽ってくるのは無視。9割の人に再現性がない。そもそも例外に考えると、日本人は中学、高校の6年間で英文法をやる上、大学でも英語の授業を履修してそれでもTOEIC平均点はたったの570点(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)なんだ。しかもTOEIC受験者のほとんどが英語好きか、英語を絶対に仕事で使いたいと思う平均的な日本人により英語に関心がある人だけが受験している。ということは、実際ほとんどの日本人は6年以上かけて英語や英文法をやっているのに全然マスター出来てないというのが実情だ。だから焦るな。じっくり時間をかけて少しずつ理解度を高めていこう。特に仕事や家庭を持っている、中高年のワーキングママ、会社員、主婦は時間の制約も厳しい。大丈夫、あせらないでいい。
3.またエバーグリーン読み問題解く
対応する準拠問題集を解いたら、次はまたエバーグリーンのテキストを読んでいこう。ここでのコツは「1.エバーグリーンの1章読む。 2.エバーグリーン準拠問題集で1章に対応する問題を解く。 3.またエバーグリーンの1章を読む」という感じで、テキスト→問題集→テキストとサンドイッチにするんだ。こうすればテキストで読んだ内容を問題を解き、間髪をいれずに理屈を復習することになるから頭に深く入る。それが終わったら次は2章以降で同じことをしていこう。あなたが後やることはひたすらこのサンドイッチ勉強法を繰り返すだけだ。それをするだけでエバーグリーンに掲載されている英文法を頭に叩き込むことができる。
もちろん、それだけで全英語の英文法を100%マスターできる!みたいな誇大広告を出すつもりはない。だけど、9割以上はカバーできる。後はリーディングとかリスニングをバンバン解いて、その上で英文法の力不足でわからない箇所があれば都度、調べながら理解度を実践訓練の中で高めていけばいい。
今回は以上だ。世の中には有象無象たくさんの英熟語テキストがあるけど、今回紹介した人気英文法テキストのおすすめの書籍を買って勉強してもらえば脱初心者をして中級者、上級者へステップアップしていくことができる。最後まで見てくれてアザス。ほなまた。
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