今回は【40代/50代必見】市場価値の高い「英語の使用経験キャリア」の作り方というテーマを解説する。黒坂の元には日々、英語の勉強法についての相談や悩みが寄せられるけど、それと同じくらい多いのが「身につけた英語力をどう仕事で活用すればいい?」というキャリア相談なんだ。世の中の英語教師の多くは、ずっと英語を教える仕事しかしてこなかった人も多いので、ビジネスキャリアについてはいかにもChatGPTがいいそうな表面的でしょうもない一般論くらいしかアドバイスできず、悩んでいる人も多い。
そこでこの動画では会社員時代、独立後も様々な仕事で英語を使う経験を積んだ黒坂が知っている知識を余すことなくシェアしたいと思う。自分の経験だけでなく、英語力を活かして転職やフリーランスで活躍している英語多読受講生のキャリア相談から学んだ内容も含まれてるので生の声、一次情報を掴んで起きたい人は見る価値があると思う。また、今回の動画は若手だけではなく、これまでは英語の使用経験がないまま、中高年を迎えてしまいどうやって英語を使った仕事をつかめばいいか迷っている人の参考にもなるように作ったのでぜひ最後まで見ていってくれ。この動画は次の内容でお届けする。
まず1章では仕事で英語を使う世界では、いかに英語の使用経験が重要か?という話をする。そして第2章では仮に自分が若手に戻ったら、こうやって英語キャリアを積んでいくという具体的なシミュレーションを話す。この話からは価値ある英語キャリアをどう追求するか?というヒントに溢れているので、若手でなくこれから英語力を身に着けてビジネスで活用したいと考えている人は全員に見てもらいたい。そして第3章では英語使用未経験の中高年からでも、英語キャリアを作る具体的な戦略を解説する。
では始めよう。
目次
1章 仕事における英語力の価値は「使用経験」が10割
まず、第1章でお伝えしたいことは、ビジネスキャリアにおける英語の価値とは「英語の使用経験」がすべてといっても過言ではないという話だ。ここを理解していないと、過去に一度も試合に出ず、毎日ひたすら更衣室でリフティング練習をするサッカー選手みたいに、採用する企業側の求めていることとズレた努力をして貴重な人生を無駄に過ごしてしまいかねない。英語を使う仕事で会社でキャリアアップを考えるサラリーマンだけでなく、将来的には独立して仕事をしたいという人や、会社を定年退職後にも働き続けたいと考える個人事業主、フリーランス志望の人も集中して聞いてもらいたい。
さて、YouTubeやその他英語系メディアでは、労働市場ではTOEICのハイスコアがいかに重要か?TOEICさえあれば勝つる!みたいな話ばかりだけど実際の採用現場は違う。現場が求めている英語力はTOEICのハイスコアではなく、とにかく英語の使用経験者。当たり前だよね、TOEICスコアをデスクに貼り付けても仕事は進まない。たとえば、社員全体的に総じて英語力が高く、人事も英会話できるか外国人みたいな会社だと、英語面接、英語のレジュメを出すのが普通でその採用プロセスで英検やTOEICをPRしても空気扱いされる。これは黒坂の実体験なんだけど、過去に面接をしたドイツの大手製造業の会社では、日本人のCFOと30分以上に渡って英語で面接をした。自己PRの時にTOEICや英検の話を出しても「ふーん」みたいな反応で、女子高生相手にガンダムの話をするくらいに全く興味を持たれずに終わってしまったことがある。なぜなら英検やTOEICはその人の英語力の高さを必ずしも保証しないけど、たとえば海外の大学を修了したとか、前職で英語を使って具体的にどんな仕事をしたのかを説明すれば、それは英語で仕事ができる確度の高い保証になるからだ。加えて企業によっては、採用前にリファレンスチェックといって、仕事の働きっぷりを前職の上司に確認したり、経歴にウソがないか素性調査をすることもある。黒坂も実際、過去に転職した際に経歴詐称がないか調べられた事があるけどウソを付かなかったのでセーフだった。
でもだからといって、英検やTOEICを頑張る価値がないか?というとそういう話じゃない。今いった話はあくまで、非常に高い英語力を求められる企業の採用プロセスの話に限定したものであって、資格の価値は合格不合格やスコアだけでは決まらない。たとえば英検についていえば、いつも言っているように合格かどうか以上に、試験対策の過程で英語4技能をまんべんなく伸ばせることにこそ最大の価値がある。そしてTOEICについては賛否両論あれど、世の中の実態として錯覚資産として労働市場で強力な武器として通用する場面はまだまだある。先ほど話したように英語面接になるような会社だと武器にならないけど、会社の方向性としてこれから海外展開をしたいと考えるような日本企業だと、TOEICスコアは強力な武器になるのは間違いない。
話を戻すけどとにかく英語は使用経験がすべて。だからあなたが英語を使って仕事をしたいなら、何よりも英語の使用経験を積むことを最重要で考えてもらいたい。その前提を踏まえて、ここからの話は英語の使用経験と一口に言っても、細かくレベルを細分化できるという話をしていこう。結論からいえば超サイヤ人と同じで、ざっくり3つのレベルに分類できる。1つ目は日常会話レベル、2つ目はビジネス英語レベル、そして3つ目は専門英語レベルだ。1つずつ解説していこう。
日常会話レベル…ざっくりいえば中学英語レベル。想定されるのは主に観光業、宿泊業、飲食業での英会話。黒坂は今年8月に沖縄に長期滞在をしてきたけど、その時にこの日常会話レベルの英語をたくさん経験してきた。
たとえばダイビングで青い洞窟を探検した時は、ダイバーさんが外国人参加者に英会話をしていた。内容はPlease come hereとかIt’s OKみたいにせいぜい2-3語程度の最低限通じるもので、発音も思いっきりカタカナ英語だった。また、観光地ではショーを見たけど、ガイド役のお姉さんの英会話も似たようなもので英文法や英単語の使い方のミスもちょくちょくあった。でも全然OK。正直、細かい文法のミスや発音を気にする人は同じ日本人くらいなもので、参加者の外国人は手を叩いて喜んでいた。
ビジネス英語レベル…こちらはレベルがグッと上がって、オフィスワークで仕事をする英語。主にEメールやビジネスチャット、電話対応や会議、プレゼンをこなせるレベル。日常会話レベルと違って、より高度な英語力が必要になる。たとえばIf we were to extend the deadline, we might improve the quality of the final outcome.(締め切りを延ばせば、最終的な結果の質が向上するかもしれません。)みたいな仮定法や、Our team is committed to delivering exceptional value by leveraging cutting-edge technologies.(私たちのチームは、最先端技術を活用して卓越した価値を提供することに尽力しています。)のようなビジネス英語ならではのフォーマルな英語フレーズを身につける必要がある。
専門英語レベル…そして最も市場価値が高く、狙うべきは専門英語。専門英語とは、専門性の高い用語を英語で運用すること。たとえば税金の仕事をする人は英語というより税語を話すし、マーケティングの仕事をする人はマーケティング語を話す。黒坂の場合は財務経理やチェンジマネジメントという経営企画の部署にいたので、自分にとっての専門英語は会計語だった。専門英語は専門家同士でしか通じないので、たとえプロの通訳者でもネイティブスピーカーでも専門外の英語はまったくわからないということが起きる。
たとえばLTVという略語はマーケティングの人が聞くと、Customer Life Time Value(顧客生涯価値)という解釈になる。でも同じLTVという言葉を金融系の人が聞くと、Loan-to-Value(不動産投資信託の安全性を示す値)と解釈するので、同じ略語でも解釈する意味は全く変わってくる。
以上3つが英語レベルの違いになる。さらにここからはより厳密な話をすると、英語使用経験の価値はもっと細分化できる。たとえば英語の使用経験の一つに「英語の読み書き経験」というものがあるけど、これは大抵の企業、業界でも比較的簡単に経験し易い。英語の読み書き経験に対して、ビジネス英会話、具体的にはテレカンファレンスとか会議やプレゼン、ディスカッションを英語でこなす経験、その他、通訳や翻訳経験は読み書き経験に比べて積む難易度が高くなる。英会話はかなり高い英語力が必要で、その経験ができる企業もそう多くはない。
だから同じ英語の仕事をするのでも、より価値の高い英語の使用経験を積める企業をできるだけ選ぶことは、あくまで英語スキルの価値を高めるという点でいえば非常に合理性があるといえる。それもできるだけ若い年代で経験を積むことができれば、その後何歳になっても転職をする時に非常に強力な武器になる。
2章 もし自分が就活時期に戻ったらこうする
さて、2章ではもし自分が就活時期に戻ったらこうする、という若手の英語キャリア戦略について解説をしていこう。あれ?ワイはすでに40代、50代なんやが?という人もいるかも知れない。待って待って。その人向けの話はちゃんと3章で話す。だけどこの2章の話も事前に頭に入れておいてほしいから今からいう話もできれば聞いてくれ。
さて正直、キャリアについてはアイドルと同じで「若さは最強の武器」と言っても過言ではない。年齢が若ければ、多少英語力が足りなくても、仕事の経験がなくても企業も人材育成の一環として即戦力を期待せず積極的に経験させてもらいやすい。応募者ではなく、企業側がリスクを取って給料をもらいながらスキルアップや経験値を稼がせてくれる。
ところが中高年で英語未経験の人が同じことをやろうとすると、人手不足で能力の高い若手社員がいないベンチャーを狙うとか、じっくり時間をかけてまずは英語の読み書きや簡単な英会話をして、転職しながら少しずつステップアップするというかなりの長期戦略が前提になり、正直選択肢はかなり狭まると言わざるを得ない。
そう考えると、若さを武器にできる若手1年目はとにかく価値のある経験を積めるかどうかが、その後の人生にものすごく大きな影響を与える。こうした経験は後からほしいと思っても年を取った後はもう簡単には手に入らなくなる。そのため、若い内からやたらと高待遇やワークライフバランスを望まず、とにかく価値ある仕事経験をたくさん積ませてもらうことにフルコミットをした方がいい。若い内に価値ある経験を積ませてもらえば、正直、人生はかなりイージーモードになれる。だから若さという最強の武器の使い方を間違って、毎日定時で帰って夜通しオールでうぇーいとか、朝までモンハンして遊ぶみたいなことに時間を使ってはいけない。
仮に黒坂が20代に戻って、今からこれからキャリア形成をするという立場になると過程するなら、とにかく市場価値の高い仕事や英語の使用経験を積める会社を最優先で選び、プライベートや給料はすべて無視して会社の隣に住んで仕事する。若手の間に英語を使った専門性の高い仕事の経験を2-3年積むことができれば、その後の仕事の選択肢は一気に広がる。次の転職ではリモートワークができたり、高収入だったりとより待遇のいい会社へと転職をしてもいいと思う。その頃には労働市場でも付加価値の高いスキルや経験があるので、初年度では応募できなかった企業へ挑戦することができる。
その後は自分なら多少ゆるめに働ける会社に入って、副業を育てることに専念する。実際、自分は今いったことを30歳でやって、その後脱サラをしたけど、今なら同じことをさらに早い段階でやると思う。なぜすぐ脱サラせずに副業でやるべきかというと、仮に想定より成功するまで時間がかかっても本業のお給料という経済基盤はしっかりあれば何も怖くはない。それにいざ、本業で勤務先でリストラや倒産といった天地がひっくり返るような事態になっても、すでに十分付加価値のあるスキルを有しているのでいつでも自分のスキルを高める会社に転職できる強さがある。
繰り返しになるけど重要なことなので何度でも言う。労働市場では若さこそが武器、武器が武器である間に、とにかく早い段階で価値ある経験値を蓄積すること。そうすれば日々会社で働き続けるだけで業務の中で自動的に英語力もアップするし、市場価値も高くなっていくサイクルに入るので人生は本当に一気にイージーモードになる。
3章 英語未経験の中高年からはどうする?
2章までの話はあくまで若手の場合についてだった。じゃあ中高年からはどうすればいい?という疑問は当然湧いてくる。そこで3章では英語未経験の中高年からはどうする?という話をしたい。正直、一般論でいえば「あきらメロン。来世でがんばれ」という北の将軍様並みに無慈悲な回答を出しがち。他のブロガー、YouTuberは若手に対するキャリアアドバイスはしても、中高年についてはやりがたらない。その理由は彼らも未経験からチャンスを掴むのはハードルが高いことを理解していて、自分たちも若い頃に成功した体験しかないからアドバイスができないんだ。
だが喜べ。黒坂は違う。ちゃんと中高年から英語を使った仕事をどうやってすればいいか?についてわかっているので、現実的な解説していく。とにかく英語未経験、が英語経験ありになれば一気に戦況が変わるので、未経験の今からどうやって最初に英語を使った仕事をつかめるか?を考えたい。
最初に一番現実的なのが、すでに専門職についている人なら、その専門知識、経験を活用した上でさらに英語力を活かせる仕事へ転職すること。英語力を生かした仕事、といってもベースはあくまで技術職。たとえばプログラマーなら、プログラミングの仕事を英語でこなすとか、経理財務の仕事をする人なら、米国会計基準で決算書を作る会社に転職するというイメージ。こうした専門職はただ英語力が高く持っていれば入れるものではないので、これまで培ってきた知識、技術、経験をしっかり活用でき、さらに英語力がプラスアルファで活用できるなら転職して年収アップも十分期待できる。
いやでも、そんな専門性のある仕事とかやってきてないんですわーって人とか、自分は主婦なので仕事のブランクがかなりありますねん、という人も多いと思う。そんな人におすすめなのが、人手不足、若手不足、ホワイト不足の3Fな業界を狙うこと。典型的な業界がインバウンド需要著しい観光業、宿泊業、飲食業。こうした業界は昨今、特に慢性的な人手不足な上に、ITや金融と比べて若手からあまり人気がない。待遇も東証一部上場企業のオフィスワークに比べれば、相対的に非常に恵まれているとも言いづらく、どちらかといえば残業多めで休日がたくさん取れるわけではない。でもだからこそ、多少英語力不足でも狙い目だし毎日英語を使う練習ができる環境なので、あくまで英語力を仕事で伸ばす、英語使用経験を積むという観点で言えば決して悪くはない。経験と実績を積んだ後にまた仕事を変えればいい。
人によってはどうしてもオフィスワークがいいという場合は、正社員ではなく、まず派遣を入口にすることを勧めたい。黒坂も過去、いろんな多国籍環境で働いてきたけど、正社員は高い英語力はもちろん、学歴は一流大卒、海外大学院卒で、高キャリア、ハイスキルを持つハイスペ人材ばっかりだった。こうした会社に入るのはかなり難易度が高くて、自分も正社員入社の際にはペーパー試験、人事面接、現場面接、役員面接、そしてリファレンスチェックと素性調査までされてようやく入ることができた。なので仮にあなたが今の時点でハイスキルがないとしても、派遣という経路なら社員の補助的な仕事、事務職で入れる可能性がある。しかも多国籍環境で働くなら、一緒に会議に参加して資料整理をさせてもらったりする中で、毎日彼らのハイレベルな生の英語に触れることができる。
派遣で働きながら英語力を伸ばすことができれば、本来の業務に加えて「良ければこの仕事も自分にさせてもらえませんか?」と雇用元と交渉して、少しずつ英語の使用経験を増やしていけばいい。頑張って結果を叩き出せば、ワンチャン派遣から正社員に引き抜きだって全然あり得るし、実際に自分はそういう人を見てきた。実体験ベースで話すと、今いったように派遣で入って必死に英語を勉強して会社に貢献したことで正社員になった人とか、英語力を伸ばして、アメリカのナイキへの転職に成功してそこで英語を毎日使う仕事を掴んだ人も過去にいた。
そして派遣業務経由で英語の使用経験を積む場合に重視したいのは、読み書き以外の仕事に携われる仕事を選ぶこと。これは一つの例だけど、たとえば輸入業者で働く場合は、取引先企業とのコミュニケーションのほとんどは時差の関係もあるのでEメールの読み書きが中心になってなかなか英会話の機会は少ない。その一方で、製造業とかIT企業だと海外から日本に駐在して社内に常駐する外国人とのプレゼンや会議に触れられる機会が多いので、英会話を伸ばしたい人は狙い目と言える。
ここで注意喚起をしておくと最初から高待遇でとか、デスクワークがやりたい、リモートワークがいいと自分の希望ばかり言わないこと。そのようにクレクレ君思考で、自分ではなく相手側ばかりにリスクを取らせる人は正直、人生でチャンスを掴むことは難しいと思う。結果が保証されている世界に身を置き続けると忘れがちだけど、人生を大きく変えるためにはどこかのタイミングで多少ハードワークでも状況が厳しくても、自分自身がリスクを取って頑張らないとなかなか想定外に人生が好転して上昇することは期待できない。
確かに最初から高収入、高待遇、大手大企業の研修とOJTが充実した環境でじっくり育ててもらえるなら最高だけど、残念ながら企業側もそれを提供できる相手を選ぶ権利があるし、この世は信用社会なのでまさしくその信用に足る経験と実績が必須。すなわち、どうしても若くて柔軟性があって伸びしろと定年まで労働期間が長く取れる相手でないと、コストをかけてまで人材育成をするリスクは取れないというのが採用者側の価値観。企業側がリスクを取れないなら、応募者側であるあなたが取るしかない。それがいやなら上昇志向など捨てて現状維持で生きるしかない。黒坂は強制しないので、どちらを選ぶかはあなた次第という話だ。
今回は以上だ。日々英語の勉強を頑張るだけで精一杯で、いざ身につけた英語力を仕事で活用するとなるとどう頑張っていいかわからず困ってしまう人はかなり多い。これは他の過去動画でも繰り返し言ってきたことだけど、迷ったら求人募集を見る、これを徹底しよう。応募者側の立場としては、できるだけ高待遇で未経験の自分でも優しく育ててほしいという発想になるけど、企業側も選ぶ権利があるし若さで不利になる中高年は若手と同じ条件で応募することは基本的にできないと割り切って若手と戦う戦場をずらして、採用者側が求めることを徹底して訴求するような応募書類、面接でのPRを頑張ることで英語を使う仕事をつかめると思う。参考になったら幸いだ。
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