オレだ。
「TOEIC900点超えましたが、まだまだですね。もっとがんばります!」
こうしたコメントを貰うことがある。
その気持ちは分かる。真面目で一生懸命勉強した人ほどこの傾向がある気がする。
知識をつけて上の世界にいくほど、
いかに自分ができないかを理解するから、
「もっと頑張らないと!」という気持ちになるよな。
けど待ってくれ。
ぶっちゃけ、英語の勉強を真面目に頑張りたい一生懸命な人ほど、
「やりすぎのムダ」
というワナにハマりがちだ。
個人的には英語学習の終わりを決めて、
そこまで到達したらさっさと仕事で使い倒してくれといいたい。
オレからこの記事で伝えたい結論を受け取ってくれ。
↓
英語学習をする上で気をつけるべきは、やりすぎのムダ。理由👇
・多くの現場で超一流の英語力は求められていない
・英語力の市場価値は一定レベルで高止まる
・ゼロから8割、8割から9割に高める労力は同じ勉強して伸ばす英語力はビジネスレベルまででOK。その後は「英語は働きながら磨く」が解。
— 黒坂 岳央@英語多読講師・経営者・作家 (@takeokurosaka) July 15, 2021
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
誤解しないでほしいんだけど、オレは別に英語マスターじゃない。
オレより英語力が高い人なんて、
日本国内だけでもざっくり100億人くらいいるのは知ってる。
けど、コスパよくやりすぎのムダを省いて、
最も効率の良く、英語力を磨いていく道はよく理解しているつもりだ。
そのエッセンスをすべてこの記事で犬のおしっこみたいに撒き散らしていく。
あなたがこの記事を最後まで読むメリットは次の通り。
・英語を最もコスパよく学習する道筋が分かる。
・やりすぎるとなぜムダになるのかが分かる。
・何がムダで何に注力すべきかが理解できる。
この辺り。割と有益なんで最後まで読んでくれ。
目次
多くの現場で超一流の英語力は求められていない
今現在、英語を勉強している最中の学習者で、
「いつかは英語力を使って就職、転職をキメて高収入になって、庭に噴水のある家に住みたい!」
「英語力を天高くハイレベルにブチ上げるぜ!」
やる気満々で、織田信長レベルの大きな野望の持ち主が
世界人口の7割を超えたというホワイトハウスの実施した調査結果もあるくらいだ。
気持ちは分かる。けど待ってくれ。
太陽の黒点温度レベルのやる気は買いたいけど、
多くのビジネスの現場ではあなたが思うほどの
超一流の英語力なんて求められていないんだ。
だからあなたが勉強をして身につける英語力は、
あくまでビジネスレベルの入り口まででいい。
それ以上は仕事を通じて磨いていってくれ。
いつまでも勉強をし続けるのは時間のムダでしかないんだ。
もちろん、ハイレベルな英語力を求められる場面もゼロじゃないぞ。
国連本部で同時通訳者を務める。
洋書のベストセラー本を翻訳する。
こういった場面ならあなたが想像するように、一流の英語力が必要になるだろう。
けど、そんな場面なんて全体の10%もない。
外資系企業やグローバル企業を含めて、
ほとんどの職場では「英語はツール」でしかないんだ。
そこまでクッソハイレベルな英語なんて誰も求めてないからなw
ここで突然質問するけど、あなたはエクセルを使えるだろうか?
関数、グラフとか基本的な機能を事務作業で使ってるって人もいるはず。
でも考えてみてくれ。あなたの職場ではエクセルでVBAやマクロを組んだり、
マニアック過ぎる関数を使いこなすことなんて誰も求めてないはずだ。
そんなハイレベルなエクセル力を求める職場は全体の10%以下だろう。
それと同じよ。英語力も仕事をする上でのコミュニケーションツールに過ぎない。
正確・スピーディーに伝わればOKなんだ。
参考までに、オレが所属していたフロアの外国人比率50%を超える外資系でも、
腰抜かすレベルの英語力必要なかったからなw
英語プレゼン、英語会議でも技術者同士の英語は多少拙くても、発音が下手でも
内容がしっかり伝わればおk。
英語力の市場価値は一定レベルで高止まる
英語を勉強する目的は人によって様々だと思う。
「ヒマすぎるから、英語を可能な限り極め倒す!」
そういう人はゴリゴリやればいいと思う。けど、
「英語力を高めて、就職・転職市場で無双したい!」
「クラウドで英語で仕事をこなして自宅で稼ぐ力を得たい!」
そういう「英語を頑張るのは、市場価値を高めるため」という目的なら、
そこそこまで高めたらもう勉強しなくていい。
後はビジネスで英語を使いつつ、走りながら磨けばいいんだ。
なぜって英語力は
ある一定レベルを超えると、
それ以上やっても市場価値は
高まらないからなんだ。
よくある英語上級者の人が、
「英検1級やTOEIC900点超えを実現させたことで、上には上がいることを理解した。まだまだこれから!」
みたいに、ますますやる気満々になる人がいるって話。
おいやめろ。
気持ちは分かるけど、それ以上やってもあなたの市場価値は高まらないぞ。
英語力を活用して市場価値を
高める方法としては、
TOEICや英検で英語力を
PRするという方法もある。
けど、ぶっちゃけTOEIC900点を超えたら、
900点も990点も、採用担当者からしたら違いなんてよくわからないw
もしもこの差が分かる人だったとしても、間違いなく採用の合否には影響しないだろう。
年収1億円と2億円は全然違うけど、100億円と101億円は誤差の範囲ってのと同じ。
ある程度以上のレベルになると、「ざっくり上級者」って
カテゴリにブチ込まれるから差なんてつかない。
だから「英語を勉強して市場価値を高める」という分野については、
ある程度まで伸ばしたらそれ以上は伸ばせないんだ。
むしろ、純粋な英語力より、
仕事を通じて英語を使う経験値の方が
遥かに重宝される。
極端なことをいえば、TOEICを満点何発も取り続けられる人より、
TOEIC未受験だけど、法務や会計など専門分野で
英語の業務経験を重ねる方が100億倍価値がある。
ざっくり焚き火と太陽くらいの温度差が出るんだ。
これはTOEIC満点取れても、専門分野で英語を使える保証はないけど、
英語の業務経験があるなら、使える保証になるからなんだ。
過剰な資格信仰は身を滅ぼすので、
ある程度まででやめにした方がコスパがいいんだよん。
ゼロから8割、8割から9割に高める労力は同じ
英語力をゼロから高めていくのは、なかなか大変だよな?
そしてこれ、意外と知られていないことなんだけど、
英語力をある程度高めると、
それ以上高くするのはもっと大変になるんだ。
ざっくりと数値化するなら、英語力ゼロ→8割にするのと
8割→9割にするのは同じくらい努力が必要って感覚を持ってくれ。
英語力をゼロから8割に高めれば、
まさしく人生が変わるほどのインパクトが有るはず。
でも、8割を9割にしてもほとんど変わらないのが現実。
そして必要な労力はほとんど変わらないんだ。
50m走でタイムを縮める話で考えてみてくれ。
足の運び、腕の振り方を意識することで、
最初は50m走完走に10秒かかっていた人も、割とあっさり8秒、7秒台になるよな?
けど、ここからはキツイ。
1秒…いや0.5病タイムを縮めるだけでも鬼の努力が必要になる。
6秒台で完走する人は世の中にたくさんいるけど、5秒台だとほぼいなくなる。
世界記録保持者のウサインボルトさんですら、5秒47というタイムなんだ。
英語力も努力して勉強をすることで、ビジネスレベルの入り口まではあっさり到達できる。
けどその先の伸び率はかなり遅くなってしまうんだ。
初心者→中級者は簡単。
けど、上級者→超上級者はクソムズい。
間違っても、引き続き勉強だけでその先を目指すのはコスパが悪すぎると思うんだ。
オレが考える戦略としては、勉強してコスパよく8割まで英語力を高めたら、
後はビジネスの現場で働いて、お金を稼ぎながらやろうって話。
英語を使い倒してじっくり9割、10割に仕上げる方がいいとオレは思う。
英語力は「働きながら磨く」
「英語は使ってナンボ。英会話の実践訓練をすればするほど伸びる」
ってノリで、英会話スクールや語学留学エージェントが、
あなたに重課金させようと手ぐすね引いているよな?
俺はこれまで100兆回くらい繰り返し言っているけど、
基礎力がロクになく、インプットがおろそかな状態のまま
脳死状態で英会話で喋り倒しても1ミクロンも伸びないんだ。
いつも言ってるだろ?
英会話というアウトプットは、頭の中にあるインプットを取り出す行為なのだと。
そしてインプットがないと、アウトプットで取り出すものがないから、永遠にできないとな。
だけど、基礎力をしっかりと付け、英語多読でしっかりインプットをした上で
英会話実践訓練を努力すれば、後は使えば使うほど伸びていくフェーズに入る。
問題は伸び率だ。
8割以上高めようとするとメチャメチャ時間がかかるし、
何より英語の勉強をして市場価値が高まるのは限界値がある。
…なら、勢いよく英語力を伸ばせるポイントまで頑張ったら、
後は仕事で毎日使って「英語を勉強」ではなく「英語で仕事」のステージに来てくれっつー話。
「英語は働きながら使うのは一番強い」。
いつまでも勉強を続けるのはコスパが悪すぎる、ってことを忘れないでくれ。
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