オレだ。
「英熟語を勉強しているけど、なかなか覚えられなくて困ってる」
「英熟語を効率的に暗記する方法はない?」
お待たせした。あなたのその願望を叶える書籍を紹介したい。今回は英熟語図鑑を取り上げて解説する。この本はシリーズトータルで100万部超えの超ベストセラー本で、効果的な勉強法で使えばめちゃめちゃ英熟語の暗記に役に立ってくれるのは間違いない。だけど取り扱いには注意が必要。結論を先にいうと、一冊目の英熟語テキストとして初心者や大学受験生が買ってはいけないと個人的に思ってる。なぜ黒坂はそう思っているのか?逆におすすめしたいのはどの本か?本書を最大限効果的に使うには具体的にどうすればいいか?ということをしっかり丁寧に解説するので、現在英熟語の暗記に苦労している学習者は必ず最後まで見ていってほしい。本書の活用法がわかるだけでなく、そもそもの英熟語の暗記のコツもわかる非常に学びの多い動画にしておいた。
今回の動画は次の流れで解説する。
1章・英熟語図鑑は一言でいうとどんな本?
2章・英熟語図鑑の効果的な使い方・勉強法
3章・英熟語図鑑の無料音声ダウンロード
特に第2章ではめちゃめちゃ重要な話のオンパレードになるので、あなたが本書に興味を持って買おうかなと思っているなら最後まで見終えてから判断することを強くおすすめするぜ。損をしたくなければな。ではいってみよう。
目次
英熟語図鑑は一言でいうとどんな本?
「面倒くさい前置きはいらん。とりあえず結論出せ3秒で」という人のために、結論からいうと英熟語図鑑を一言でいうと「英熟語をイメージで理解できる本でメリットは2つ。1.暗記をしやすくなる。2.暗記した知識の定着率を高める」という本だ。「マジかよ!?そんなクソでかいメリットがあるなら、この本1冊でええやん」という人も大量発生していると思う。だけどこの本は1冊目ではなく、2冊目に使うのがおすすめなんだ。理由は2章で詳しく話そう。
まずこの書籍のいいところは、「英単語と英熟語の使い分けをしろ」と主張していることなんだ。は?どゆこと?多くの日本人は英熟語が苦手で、英単語を暗記する方を好むし英会話でも覚えた英単語を使う。「黒坂さん、それの何がダメなんですか?」とあなたの疑問はよく分かる。だが待て。ここから重要な話をしよう。ラテン語由来の難しい英単語の中には、英字新聞や英語ニュースなどお硬い書き言葉では使われるけど、軽い日常会話では使わない言葉は多いと言うんだ。たとえば、
extinguish the cigarette(タバコの火を消す)
distinguish the twin brothers(双子の兄弟を見分ける)
こうした英単語を使った会話をする人は「芝居がかってる」とか「キザったらしい、気取ってる」という印象を受けると筆者は主張している。日常会話の口語ではextinguish the cigaretteの代わりにput out(消す)を使って、put the cigarette outと表現したり、tell apart(区別する)を使って、tell the twin brothers apartということの方が多いといっている。ラテン語由来の難しくて長い一語の英単語は言うなれば「よそ行きの衣装」で、英熟語は「普段着」と著者は表現している。今の話を日本語でたとえると、日本語での日常会話で「明日、雨が降る可能性は否定できない」という人はあまりいない。いたとしたらメガネクイッとあげるのがクセになってるオッサンみたいな印象を受けるはず。ほとんどの人は「明日は雨降らないと思う」みたいな言い方をするはず。黒坂は昔、外資系企業のchange managementという部署で外国人と一緒に働いていた。プロジェクトの計画管理をする時に、役員に提出するビジネスドキュメントでは「the end user training session was postponed due to unavoidable system trouble.(エンドユーザー教育は不回避なシステムトラブルが原因で延期しました)」と書いていたけど、口頭でディスカッションやプレゼンをする時に、英語ネイティブはpostpone(延期する)ではなくput off(延期する)という熟語を使っていた。
そして他の英熟語本との最大の違いは、英熟語の持つニュアンスをわかりやすいイラスト付きで解説している点にあるんだ。これを見てくれ。
左ページがawayのコアイメージが解説されていて、右ページはawayが使われる例文を複数解説するという構成になっているんだ。これはとてもわかりやすい。awayについては、「空間的な遠さだけでなく、時間的な遠さも意味する。徐々に遠ざかるイメージ」ととても具体的に説明してくれ、さらにイラストはその遠ざかることがぱっと見でわかるようになっている。die awayは風や音などが徐々に消える。fade awayは感情や光などが徐々に消えるといった具合に、イラストイメージ付きだから覚えやすいし、覚えた内容も定着しやすい。「とにかく学習者の役に立つテキストを」という「太陽の黒点温度かよ」と思うレベルに製作者の情熱が伝わってくる。
英熟語図鑑の効果的な使い方・勉強法
さて、ここからは最高のテキストである英熟語図鑑を最大限効果的に活用する勉強法を解説していく。本書を紹介する人の中には「とりあえず他の英熟語本は要らないから脳死状態でこの1冊買ってやっとけ」とか「これまでの丸暗記していた英熟語は時代遅れ。図鑑的な使い方ができる神アイテムキタコレ」みたいに褒めちぎりしかできない人もいる。この件に限らず知っておいてもらいたいのは、世の中に完全無欠なものなど何一つないということ。当然、本書もそれは同じで黒坂は「クレカリボ1億回払で本書を買え。他はいらん」とか極端な事は言わない。南極大陸のエターナルブリザードレベルの冷静さで、360度の角度から見て本書を効果的に使う勉強法、逆に英熟語の勉強は本書だけに限定するべきでないという意見を出していく。
さて、まずお伝えしたいのは「本書は英熟語の勉強をするための1冊目ではなく、2冊目のテキストとして最適」という話をしたい。じゃあ1冊目の本は何を買えばいいか?と答えになるけど、それは速読英熟語なんだ。ここからはその理由根拠を述べていこう。そもそも、英熟語に限らず、英単語にも言えることだけど英語で一番効率的な暗記法は「長文を何度も反復読みすること」だと思ってる。人間の脳は繰り返し入力される情報を「重要」と認識して、短期記憶から長期記憶に放り込む仕組みになってる。おまけに英語長文には文脈があるので、大人になった人間の脳はストーリーを伴うエピソード記憶が得意になるから、長文は頭に入りやすくしかも記憶からも抜けにくい。この脳の特性を活用して勉強する上では、図鑑のイラストを一生懸命覚えるより、長文の文脈記憶を活用できる「速読英熟語」を使うことをおすすめしたい。最初の1冊目を覚えるにはこっちを使うべきなんだ。速読英熟語を買って反復リーディング、つまり何度もテキストを読み直して覚えていこう。ちなみに今の「英単語、英熟語についての記憶法」については過去動画で解説しているので、こっちを見ておいてくれ。
【最強の効率暗記法】最短で英単語や英文法を覚えられる勉強法のやり方 | 英検・TOEIC対策 | ノートに書く、音読は?
「本書は1冊目ではなく2冊目として使えという話はわかった。具体的にどうすればいいか教えろやゴルァ!」とリミットブレイクしかけている人も出てきたところでその解説をしたい。まずは、速読英熟語を反復リーディングして全体の6-7割くらいを目安に暗記が完了した時点で、本書を読んでもらいたい。その時点ですでにあなたの頭の中にはかなりの英熟語が入っている状態だよな?反復リーディングをする過程であっさり覚えられた英熟語もあれば、その逆に何度繰り返し読んでもややこしくてなかなかドタマの奥底にブチ込めない英熟語もいるはず。で、ここで本書を図鑑的に読むことでこれまで頑張って覚えた英熟語が脳の奥底までぶっ刺さるので二度と忘れなくなる。イラストとイメージがついてくる上に、細かいニュアンスの理解が伴うことで記憶の深さがエグいレベルになる。また、これまで何度アタックしてもなかなか覚えられなかった英熟語も、本書で読むことで一撃で奥深く暗記できる感覚があるはずだ。
覚えにくい英熟語も、しっかり理解すれば二度と忘れなくなる。ここからはそもそもの英熟語との戦い方を伝えていく。たとえばpull overという熟語がある。これは自動車などを路肩に停めるという意味なんだ。だからタクシーの運転手に車の停車をお願いしたい時は、
Could you pull over there?
(あそこで停車してもらえますか?)
みたいになる。でもpull overをstopに置き換えてCould you stop there?でもちゃんと通じる。問題はpull over=stopとは思えず、「pullって単語は引っ張るじゃね?」と直感に反するので暗記しづらいということ。でもイメージで覚えれば一発で頭に入る。馬車を止めるには手に持ってる手綱をぐっと手前に引っ張るよな?古い自動車でサイドブレーキをかける時は、手前に引っ張るよな?あれよ。あのイメージで「手前に引っ張ってブレーキをかける。停車する」とイメージを持てれば、あなたは次回pull overと聞いてすぐ意味がわかるはず。「でも1つ1つ個別に覚えていたら時間がかかってしゃーない」と思われるかもしれない。だから本書でまとめてコアイメージを覚えるんだよ言わせんな恥ずかしい。たとえば、「off」を覚える時は「ポロリととれる」感覚を持つんだ。
cut off(切り落とす)
come off(ついていたものがポロリと取れる)
take off(地面に接していた飛行機がポロリと外れて空中へいく)
get off(乗り物から下車する)
このようにoffのコアイメージを理解できれば、初めて見る英熟語でも大体正体がわかる。結果、覚えやすいし覚えたものも定着しやすいという話なんだ。
英熟語図鑑の無料音声ダウンロード
最後に英熟語図鑑の無料音声ダウンロードについてだ。本書にはQRコードがついていて、アクセスした上で本書の購入者だけが見られるシリアルコードを入力して入手してくれ。
使い方なんだけど、音声だけで勉強しようとするのではなくあくまで本書を何度も繰り返し読んだ上でさらに音声を使って耳からも勉強すると効果的だろう。
今回は以上だ。本当に良書がたくさん出ている2020年以降の現代は恵まれていると思うよw 現在、英熟語を勉強して苦戦している人はこのテキストを活用して勉強すればかなり助けになることは間違いないだろう。参考になれば幸い。
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