「世の中にはたくさんの英語の勉強法があるけど、どんなものがあって自分はどれを選べばいいのかわからない」
こんなお悩みを抱えていないだろうか?語学留学、ワーキングホリデー、英語多読、英語日記、AI英会話…世の中には山ほど英語学習法の流派があって、一体何がいいのかもう全然わからない。メニューが100種類以上ある小汚い中華料理屋みたいになってる。英語を教えるスクールや教師はみんなそれぞれ流派が違うので、お互いがポジショントーク全開で「自分の英語勉強法こそが一番!他の流派はあえていおう、カスであると」と鼻息荒く言いまくってるこういう構図になってる。まあ分かる。キリスト教徒はヒンズー教をおすすめしたいはしないからな。でもそれを聞かされる視聴者側は溜まったもんじゃないよな。「一体、誰を信じていいかわからない。何が正しい情報かわからない」と迷子になってしまう。
大丈夫、喜んでくれ、ここに第1回 天下一英語学習選手権を開催する。第1回といいつつ多分2回目の開催は二度とないけどなw 全部で12種類の英語学習法を取得コスト、メリットとデメリットを中心にガッツリ解説する昆虫図鑑というかポケモン図鑑みたいな動画だと思ってくれ。
さて今回の動画の内容は次のとおりだ。
この動画の前提
1.英会話スクール(教室/オンライン)
2.語学留学
3.ワーキングホリデー
4.聞き流しリスニング
5.英語日記
6.英語多読
7.AI英会話アプリ
8.独り言英会話
9.ニュースの多読・多聴(英字新聞/海外ニュース)
10.TEDや海外YouTube視聴
11.資格勉強(英検/TOEIC)
12.NHKラジオ英会話
ではいく。
目次
この動画の前提
さて、まずはこの動画の前提、目指すべき英語力のゴールと黒坂の立ち位置から解説する。そんな話はいらん、早く本題入れよ3秒以内でと焦る気持ちはわかるけどまあ待ってくれ。この説明をした上で本題に入らせてくれ。というのも、英語学習のゴールは人によってバラバラなので、「目先TOEIC800点とったら昇給するのでとにかくTOEICハイスコアだけほしい」って人と、「海外の大学に進学して卒業してそのまま現地で働きたい」って人とでは必要な勉強法も優先順位もスーツにあわせるネクタイの色も何もかもが違ってくる。この動画の目標はどこを一体、向いているんですか?という話を明確にする必要があるよな?結論、「英語4技能をまんべんなく鍛えて、ビジネスレベルの英語力を身につける」これをゴールに定めているんだ。
【40代/50代】英語は10000時間でモノになる|日本人英語学習者のブレイクスルーやっぱり英語多読は最強だった 著:橋本 大也さん
なぜビジネスレベルに設定するかというと、一旦このレベルにたどり着いたら後は机に向かってお勉強をするというより、日々の仕事で英語を使うとか、英語脳内留学で日本で英語漬け生活をしてほしいんだ。つまり、お金を払って英語の勉強をする段階には終わりがあって、それがビジネスレベルの英語ということ。そしてその段階に到達したら、今後あなたがすることは自主的に英語を使って学問なり仕事なりするから一生英語ユーザーとして生きていきましょうということ。そうすれば毎日息をするだけで英語力が伸びていくから。
そしてもう1つはこの話をする黒坂の立ち位置だ。こういう動画ではついついポジショントーク全開になりがちだけど、今回の動画では黒坂が提唱する英語多読勉強法もフェアに取り扱う。だからメリットだけでなく、きっちりデメリットもちゃんと伝えるので安心してくれ。普通、英語講師は自分の流派を否定するようなことは絶対言わないけど、黒坂は目先の利益より視聴者に役に立つ中立性の高い情報発信者という立ち位置の方を取りたい。その方がトータルだと自分が一番得をするおいしいポジションだと心の底からわかってる。それに今どき、コソコソと本音や都合の悪い部分を隠して自分の有利になる情報だけを必死に売り込みなんてしても、秒で下心がバレて視聴者から信用を失うだけ。そんなクソしょうもないことをやるほどアホではないつもりだ。だからこの動画ではマジで忖度なく切り込んでいく。もしかしたらどこかのスクールがデメリット部分の説明にブチ切れて、うちの家にロケットランチャー、略してロケランを発射するかもしれないけど、その時は助けにきてくれよ。どの流派がいいか?について特定の流派を偏っておすすめするつもりもない。自分で好きな流派くらい自分で好き勝手に選びやがれというビュッフェスタイルでいく。
じゃあここまでの話で前提が分かったところで具体的にそれぞれの英語学習法を見ていこう。
1.英会話スクール(教室/オンライン)
まずは英会話スクールだ。駅前留学もオンラインスクールも含む。一口に英会話スクールといっても、色んな学校があって基礎から英単語の暗記や英文法の勉強から教えてくれるスクールもあるし、英会話実践訓練だけをするところもある。何かの分野をお勉強するとなると、真っ先に座学で教室で教わるというスタイルを連想する人は多く、そうした人たちの受け皿になっているのがこの英会話スクールで「とりあえず当校の優れたカリキュラムを受けてくれたらもう何も考えなくていい。脳死状態でおk。戦略からメソッドまで全部うちでお世話します」という学校は多い。
想定コストは総じて高額になる傾向で、リアル教室の大手英会話スクールは、グループレッスンで1回5,000円前後、マンツーマンレッスンで1回10,000円前後がざっくりの相場。またレッスン代以外にもオリジナルテキスト代や入会金、更に運営費と称して謎の請求をされるところもある。人によっては100万円、200万円のコストがかかっているという場合もある。その反面、オンラインスクールはかなり安くて、月額5000円前後でたくさん受けると1回あたり数百円まで安くなる。英会話をスピーキング実践の場と割り切るなら、リアルもネットもほとんど質的な差はないので圧倒的にオンラインスクールの方が安い。
メリットはズバリ、意識的コミットメントが高いということ。意識的コミットメントってなんやねんということだけど、高額のレッスン代を支払って教室にいって先生が目の前にいる状態でレッスンを受けるので、少なくともその参加中は本気で集中することになるってこと。集中力に自信がない人、どうしても独学が苦手という人には教室で授業を受ける強制力が働くのでその点はメリットといえる。優れたスクールから良いメソッド、学習戦略サポートをしてもらえるなら受講生は英語の勉強だけに集中できて戦略とか効率を考えなくていい点もメリットだ。後はやっぱり生身の外国人相手に英会話訓練をすることで、その場で間違いを指摘してもらったりアドバイスを受けられるメリットは大きい。たとえば現在外資系企業の英語面接を受けてるけどなかなか通らない。面接対策になるようなスピーキングに矯正してくれ、みたいな明確な目的にドンピシャでマッチするとか、自分が希望するオーダーメイドにレッスンしてくれるスクールなら値段分の価値はあるだろう。
デメリットはなんといってもコスト。特にリアル教室の場合は正直、1回1万円超えはかなり高い。とはいえ、教室は駅前の一等地の物件家賃も高いし、ライバルが多いから広告費も高く、日本在住のスタッフを常に用意しないといけないから仕方がない部分はある。高コストで単語の暗記とか文法のお勉強をするにはリターンに見合わないので、スピーキング以外は全部終えている状態で後はスクールで会話だけを鍛えるというのが一番いいと思う。そして次のデメリットの方が実はやばくて、ズバリスクールの質は観光地のレストランの味レベルにあまりにバラバラってことなんだ。スクールの方から積極的に戦略を出して、何をどの順番でやればいいか?こうした学習メソッドの質が高ければ安心して身を任せていいけど、もしも低い場合は一生懸命努力をして彼らについていっているのにカスほど結果が出ないという悲惨なことになる。「いやいや、黒坂さんさすがに被害妄想すぎクソワロタですわw 天下の大手スクールがそんな稚拙なサービスを提供しているわけがないがな」と鼻で笑う人もいるかもしれない。だけど、意外とそんなことはないんだ。ぜひ大手スクールが出している募集要項を検索してみてくれ。誰もが知ってるCM打ちまくりのあの有名大手スクールのカウンセラーの採用ページには、英検準2級とかTOEIC500点がアドバイザーの採用条件になっているところも出てくる。別に英検準2級やTOEIC500点をバカにするわけじゃないし学習者なら何の問題はない。だけど、受講生から高いお金を取って指導するカウンセラーが英語学習者初級、中級者レベルの英語力で果たして悩みや課題を解決できるか?と思わない?自宅をロケランで破壊されたくないから名前は言わないけど探せばすぐ出てくる。
まっとうなスクールを見抜く目利きが受講生側に求められるので、寿司職人の経験者以外には意外とハードルが高い。だから英会話スクールは初心者に優しいよ、みたいな顔してるけど実際には自分では基礎的な勉強過程はすべて終えた状態で、後はスピーキングを実践してフィードバックを受ける環境だけクレヨンって中・上級者向けの学習法だと自分は思ってる。
2.語学留学
次は語学留学だ。北米、欧州、オセアニア、フィリピンなどの国に留学して、現地で生活をしながら英語の勉強をするというプログラムだ。語学留学を好む人は純粋な英語学習だけでなく、一度は海外に生活経験をしてみたいという異文化理解を求めて参加するパターンが多い。
想定コストは一番高くて、語学留学4週間で北米は30-40万円、欧州は30万円、フィリピンは10万円前後となっている。けど4週間だと英語力は1ミクロンもピクリとも動かないので、伸ばすなら1年程度は必要になる。ちなみに一年間といった長期留学になると、300-500万円と新品の外車を買えてしまうコストに跳ね上がる。英語をたくさん話たい、とにかくコスパ重視!ということならフィリピン留学が一番いいと思う。
メリットは英会話スクール以上のコミットメントの高さ。高額な投資をして海外に住むという環境を購入する買い物になるので、家の庭から石油が出てくるって人以外は、現地で遊び呆けるという人はあまりいない。他にも海外現地で生活をすることで異文化交流をする経験を積みやすい環境が手に入る。それから現地や他国から来た外国人と友達になれるという後は他の学習法にはないポテンシャルがある。陰キャの人は知らん。ちなみに黒坂は語学留学じゃないけど、アメリカ大学留学で現地のアメリカ人と仲良くなってミネソタ州にある実家に遊びに行かせてもらって、新年の年越しとか夜通しゲームで遊んだりして、アメリカの一般ピーポーの生活を体験させてもらったのはすごく勉強になった。
デメリットはやはりコスト。これだけのコストをかけて一生物の高い英語力が身につけば最高だけど、現実はなかなか難しい。黒坂は英語に関心があるということもあって、海外留学にいった知人をそれなりの人数を見てきたけど、その中で英語をものにしたとか、帰国後に英語を使う専門職についたりでかけたコスト以上のリターンを得たという人は残念ながら一人たりとも知らない。黒坂は何年も欧州で留学した人から「帰りの航空券買いたいけど、英語読めないから代わりに買ってくれない?」とお願いされたり、「英語苦手で宿題がわからないから手伝って」みたいなヘルプを頼まれてきた。いやいや何のために語学留学いっとるねんと。英語でしっかり苦しめ、自分で壁を乗り越えろやと小一時間問い詰めたい。語学留学は莫大なコストを回収する投資にはなりづらいというデメリットがある。さらに海外に住めば嫌でも英語を使う、という主張は海外に住んで見れば違うと分かる。スクールの寮と学校を往復してちょっとした買い物をするだけなら、授業以外ではほとんど英語は使わない。せいぜい買い物をした時にHelloとThank youだけってことも多い。語学留学は日本人も多く参加しているので、結局現地で英語が苦手な日本人同士でつるむから英会話も異文化交流もろくにできずに帰国、というケースもたくさん聞いてきた。
語学留学での成功事例を自分は見たことがないけど、あるとすれば英語の勉強は当然自主的に努力する気満々で異文化交流は自分から外国人にガンガン話しかけて、語学力だけでなく外国人にとって魅力を感じるような話やコミュニケーション能力のある人に限定されると思う。そして英語4技能とビジネス英語力を手に入れるのはこれでは難しい。後は年齢が若くないと参加しづらいデメリットもある。詳しくはこの過去動画を見てもらいたいけど、学位、大学院やその他専門性の高いスキル取得のために留学と違って、語学学習がメインの目的の留学の場合は参加者の多くが若者で中高年はその輪に入っていくのが現実的に難しいし、感受性が老化すると異文化交流してもそのエッセンスを吸収するのが難しい。お金を出せばとりあえず誰でも参加自体は可能だけど、多額のコストとまとまった時間を差し出しても帰国後にその経験をかかったコスト以上の価格で回収するのはなかなか至難の業だ。
3.ワーキングホリデー
次はワーキングホリデーだ。よく語学留学と混合されて「ワーホリはバイトできる語学留学みたいなもん」と考える人が多いけどそれは違う。語学留学とはいくつか違った点がある。まず制度に「ホリデー」とついているとおり、語学力を身につけるためではなく、あくまでまったり海外生活なホリデーを楽しみましょうという趣旨のビザが出るという制度。長期海外に住むとなると多額のコストがかかるけど、バイトをしながらコストを抑えましょう、そのバイト経験も今後の人生の糧となるよねという話。一般社団法人 日本ワーキングホリデー協会によると2024年1月時点では対象国は24カ国で、参加可能年齢は18歳から30歳まで。抽選制度/残高証明/就労制限/就学制限の有無などでビザの取得難易度には大きなバラツキがある。
メリットは海外でのバイト経験をすることで、人生の視野を広げられるってこと。黒坂の周りにも経験者はたくさんいたけど、このままうちの会社に現地就職していっチャイナ!とオファーを受けたって人もいた。漠然と「いつかは海外で働いてみたい」とい夢を持っている人も多いけど、実際に現地で働いてみれば良くも悪くも現実が見える。ビジネスレベルの英語力を身に着けてグローバル企業や外資系企業で働くのはすぐには実現が難しいって人も、ワーキングホリデーなら比較的簡単に体験しやすい。
デメリットは英語力が低い状態で出かけても、あまり英語を使う経験が積めないという点にある。ワーキングホリデーに参加する一番の人気の目的は「英語力を高めたいから」という調査結果があるけど、結局英語力が低いまま参加してもジャパニーズレストランとか、土産物屋でお客さんは日本人観光客ばかりでほとんど英語を使わない場所で安く働く日々になる人も多い。ビジネスレベルの英語力に引き上げるためには、すでにかなり英語ができる状態で出発して、尚且つかなりハイレベルの英語を毎日たくさん使う環境を自分の力でもぎ取るアグレッシブさが必須になる。後は年齢制限があるので若くないとそもそも参加は不可能。
4.聞き流しリスニング
今どき、YouTubeとか書籍でいくらでも手に入るので、もはや高額な通信教育系の聞き流しリスニングセットに手を出す人はほとんどいなくなったと思うけど、最近では大人向けではなく幼児向けの教材が人気らしい。
これについてはもう詳しくレビューする必要もないくらいわかりやすく結論が出てるけど、自分はこの手の教材に手を出す価値はないと思う。幼児向けの英語教材はワンちゃん効果があるかもしれないけど、少なくとも大人向けの教材は総じてゴミが多くて芽が生えたじゃがいもの方がまだましなレベル。コストはバカ高いけどリターンはほぼゼロ。なぜなら英語学習に限らず、世にあるあらゆる勉強は「理解できる内容を反復することで知識が定着する」という大前提があるから。つまりー?そう、分からないことをインプットしても知識として一切蓄積しない。だから頑張って脳みそにバンバンインプットしても、入り口でせっせとノイズとして捨てられ続けるだけなのでかけた時間とお金のムダということになる。当たりくじがない店で一生懸命おみくじを買い続けるくらいムダ。子供部屋おじさんにスパチャして人生相談するくらいムダ。こういう教材でありがちなのがやたらと科学的根拠がー、エビデンスがーとか、白衣きたなんたら博士って名乗ってるハゲの写真が掲載されてるけど、状況証拠としてそういった教材で目覚ましい結果が出まくってるなら空前の大ヒットになってないとおかしいけど、そういう話は一つも聞かない。こういう時は御大層なエビデンスとかえらいハゲ云々ではなく、で、結局できてる人はたくさんいるの?いないの?って状況証拠を見る方が遥かに信用できる。
5.英語日記
次は英語日記だ。独学で取り組め、無料で毎日書く理由があるということで一躍人気になった勉強法がこちら。
想定コストはほぼゼロ。そもそも、英語で日記をつけられる水準の英語力を手に入れるまでもコストに含めるべきか?という議論は必要だけど、少なくとも日記をつける行為には1円もかからない。
メリットは毎日英作文を継続しやすいというハードルの低さ。英語でSNS発信するとか、ブログを書くとか、洋書をレビューするとか他にも方法はあるけど、これらは全部「ネタを探す」というハードルがでかい。英語に限らず、そもそも日本語でも大衆の目に晒せるレベルの文章を書くことはかなり難しい。その点、日記なら日々あったことを記録していくだけなのでネタには困らない。旅行で氷のホテルにいったとか、海中レストランにいったとかそういうエクストリームなイベント以外でも、仕事で悩んでいる課題とかハマってる趣味の体験なんかも立派な日記のネタになる。英作文を書く上では英文法を意識したり、語彙力や論理的思考力を鍛えることができる。リーディングやリスニングも伸びるし、さらに即興で英作文したことを口と手で出す違いなだけなので、スピーキングも間接的に伸びると思う。
デメリットはハードルの低さ故に継続と上達が難しいという点。日記は自分だけの世界で閉じられているので、よほど自己成長を意識してコントロールしないと同じような言い回し、同じ表現の繰り返しばかりになる。慣れ親しんだフレーズをサクッと書く力はつくし、日々身につけた語彙力を使う訓練にはなるけど、他人の目に晒されないから「まあこんなもんでいいか」といまいち本気になりづらいという欠点がある。つまり、成長の伸びしろは完全に本人の成長意欲で、多くの人にはその高い意識を持つことがむずいって話。なぜってそれができたらとっくに独学で英語力を身に着けているから。加えて、家と職場の往復だけでルーチンワークが多い人は、毎日同じネタばかりを書き続ける事になりかねない。「he sky is beautiful today.本日の空は美しい。はあ、このフレーズもう50回くらい書いてるな。そろそろ空きれい以外かけるようになりたい」こんなノリになりかねない。さっきは日記はネタに困らないといったけど、さすがにあまりに代わり映えしない日々だと意識的に読書をして新鮮なネタを仕入れないと書くネタが枯渇する。そして英語日記だけでビジネスレベルに到達するのは難しい。日記は自分の世界で閉じられているので、客観性が育ちにくい。自分自身、個人的に日記を20年以上続けてきたけど、やっぱりひと目に晒すビジネス記事、ニュース記事を書く時とクオリティは全然違ってしまう。第3者が読んでも理解できない用語とか表現とかが多いので、ビジネスレベルのライティング力にできるかは本人の意識次第になる。それなら戦略的に英語日記に取り組んで英語力をアップさせ、どこかのタイミングで洋書の書籍レビューとかSNS発信とかでひと目に晒すライティング環境を手に入れてそこで鍛える方がいいかもしれない。
6.英語多読
次は英語多読。「ひたすら脳死状態で洋書を読むだけでおk」みたいな案内をする人もいるけど、そんなトチ狂ったパワー系アスペみたいなことをやっても、英語力はカスほど伸びないってことは経験者なら分かるはず。力のつく英語多読とは、まずは英語の基礎力、英単語、英熟語を暗記し、英文法を学ぶ。その後は英検や英字新聞などの多読素材を使ってしっかりインプットをして最後にアウトプット訓練をすることで英語4技能をまんべんなく身につけて、ビジネスレベルの英語を手に入れる、このような流れ。自分自身がこの勉強法で英語力を独学で身につけたし、過去の学習者たちもそれに続いてる。詳しくはこちらを見てほしい。
https://note.com/tkurosakablog/n/nfadfaadeb6e7
想定コストは完全に独学でやるなら市販のテキストの購入代金としてざっくり1万円程度。これだけの投資額でまず英語力ゼロから英検準1級合格まで到達できる。そこから更に英検1級、TOEIC900点オーバーを目指すならさらに5000-7000円程度のテキスト代を追加購入すれば手に入る。この投資資金で高いビジネスレベルの英語が手に入るからかなりいいコスパのはず。
では次にメリットを見ていこう。1つ目はなんといっても低コストでビジネスレベルの英語を4技能まんべんなく身につけるように取り組めること。2つ目は独学ができるので、仕事が忙しくてスクール通いが難しい会社員や育児が大変なワーキングママも隙間時間で取り組める。3つ目はメソッドが明確に確立していて、何を使ってどのくらいやればどのくらいの結果になるか?という答えがすべて明確なので、1ミリも迷うことがないってこと。4つ目に再現性が高いということ。めちゃめちゃざっくりいえば英語多読を通じて英単語や英文を頭に叩き込むプロセスは繰り返し読む、とシンプル。繰り返し読めば誰でも自然に内容を覚えられるので、小学生から70代の年配者まで取り組める。そして留学やスクールが一般的でない明治時代の日本人もこの勉強法で身につけているという効果を歴史が証明してるので再現性については他の学習法にはないメリットがある。
そしてデメリットは独学で取り組めるメリットが、人によってはそのままデメリットになりえる。どういうことー?世の中には色んなニーズがあって、独学でやりたい人もいるしその逆に座学で教師からマンツーマンで教わりたいという人もいる。多読は真横に座ってつきっきりで教わる類の勉強法ではなく、勉強時間の大部分は自主的に読んだり調べて書き込んだりする一人で勉強を進める時間が占める。なので、独学というスタイルが合わない人はやめておいた方がいい。次に多読という名の通りに勉強時間の大部分をリーディングに費やすので、日本語英語に関わらずとにかく読む事自体が大嫌いって人には向かない。3つ目に地味、英会話は金髪で目の青い教師とエレガントに英会話を楽しむ、みたいな派手さというかキラキラ感があるけど、多読は一人で電車の移動中とか自宅内で静かにやるから派手でジェットコースターみたいなのが好みな人には向かない。最後にかかる日数。あくまで目安だけど、これまで英語を指導してきた経験から、英語力ゼロから2年後に英検準1級合格、TOEIC800点以上取る人が一番ボリュームゾーンとして多い。なので2年間を差し出して、途中で自己流に走らず効果の出る勉強からずれることなく必要な努力量を積み重ねてくれるなら誰でも現実的に到達できる。だけど、これ以上期間を圧縮するのは難しいので、「いや自分は3ヶ月くらいでペラペラ英会話がしたいんだ」って人は最初から手を出すことはおすすめしない。
7.AI英会話アプリ
AI英会話アプリ。ChatGPTやELSA Speak有料版のPremiumなど最近は格安で話し放題のアプリがたくさん出てる。
コスト面で言えば、ざっくり月1000-3000円前後。工夫すれば0円も不可能ではないけど、本格的に使い倒して英会話したいなら素直に課金した方が質の高い訓練になるし、そもそも有料と言っても十分激安。
【月額815円で無限英会話】ELSA Speak有料版のPremiumでAI英会話やってみた結果(初心者/オンライン英会話/スマホアプリ/無料)
メリットはスマホさえあれば、いつでもどこでも好きな時に好きなだけできるという手軽さ。そして人間の英会話練習相手と違って、間違えてもはー…ってため息つかれたりうんざりした顔をされない。何度間違っても文字通り機械的に対応してくれるので、とにかく反復回数を稼いで英会話フレーズを磨きまくりたいという目的意識のある人にはおすすめ。
デメリットは英会話の想定シチュエーションはかなり限りがあるってこと。たとえばELSA Speakだとわずか6種類の狭いシチュエーションパターンの会話で練習をすることになる。たとえばあなたがMBA大学院の英語面接とか、外資系企業の外国人採用担当面接対策をしたくて、きめ細かくPRポイントの改善とか表現をブラッシュアップをしたいということなら、AI英会話では対応が難しいのでそれに特化した英会話スクールにお願いした方がより質のいいフィードバックを受けられるはずだ。そしてあくまで機械的で人間臭さがない。人間相手に英会話をしていると、お互いの趣味が一致すると一気に盛り上がって楽しく会話が進むということが起きるけど、AIには感情がない。なので何をいってもそのようなツボにヒットして盛り上がる会話にはならない。あれえ?オレなんで部屋で一人ターミネーターとおしゃべりしてるんだろ?ってアホくささに耐える胆力もいる。つまり、AI英会話アプリを継続使用して会話力アップをするには、主体的にあなたがすでに伸ばしたい英会話イメージを持っていて、後は回数を重ねて訓練をすれば自分の求める目標に向かって伸びていくみたいにセルフコントロールする要素もいる。脳死状態で完全AI任せなだけでは思うように伸ばしづらいと思う。
8.独り言英会話
次は独り言英会話だ。これは家の中で生活をする上で、ぶつぶつと一人で英語で独り言を言うという勉強法だ。
メリットはお金1円もかからないこと。それから英会話の練習台となる相手を準備する手間や予約した時間を確保する必要もない。好きな時に好きなだけ英会話実践訓練ができる。
デメリットもいくつかある。まず、英会話のフレーズがどうしても狭まるってこと。
I go shopping.(買い物へ行く)
I eat breakfast.(朝食を食べる)
こういう現在形ばかりが中心になってしまうので、すぐに表現のバリエーションが頭打ちになって成長を実感できず継続することが難しいってこと。しかも間違ったフレーズも修正してもらえないから、正しいと思い込んだフレーズを反復練習をして変なクセが付く可能性がある。それからそもそも独り言を言わない人にはかなり心理的ハードルが高い。たとえば黒坂は一切独り言を言わないけど、語学学習のために今日から部屋で独り言をいおう、と決意しても絶対できないと思う。オレ部屋で何やってんだろ?状態待ったなし。そしてこの勉強法は相当に英語力が高く、ネイティブとの会話にあまり困ることがないレベルの人が現在の英語力を錆びつかせないために会話する場数を増やすための訓練というのが一番しっくり来ると思う。逆にそこまで至ってない人には独り言を通じて英会話力を伸ばすというのは現実的には難しい。
9.ニュースの多読・多聴(英字新聞/海外ニュース)
ニュースを多読、多聴する勉強法。日本のニュースを英語で消化したり、海外メディアの英語ニュースを英語のまま理解するという勉強だ。
コストについては低価格、もしくは無料で取り組める。英字新聞ならThe Japan Times Alphaがおすすめで、1部380円、月額では1,450円で日本国内のニュースを英語で読める。海外ニュースなら、BBC、CNN、New York Timesなどをオンラインで読んだり、YouTube動画をリスニングするできる。
メリットは3つあって、低コスト、継続しやすい、情報の質が高いといえる。低コストについては解説済なので省く。継続しやすさについていえば、自分で毎回洋書を買って選ぶのと違って、選ぶ手間が要らない。ニュースを読む、聞くのはすでに多くの人の習慣になっているので毎日日本語のニュースを消化している人はそれをそのまま英語でやるだけなので継続しやすい。そしてニュースの英語は背景知識がなくてもわかりやすく論理的に解説されている。そしてニュースの英語を読んだり聞いたりできるなら、それをビジネスでそのまま運用しやすい。職場でEメールやビジネスチャットをしたり、英語のドキュメントを読んだりプレゼンを聞く時にも日々の英語ニュースの勉強が活用できる。
デメリットはある程度英語力を高めてから出ないと手が出せない点にある。日本国内のニュースを取り扱うJapan times alphaは手を出しやすいけど、それでもニュースの英語はどれも長文なので長い英語を読んで英語のまま理解できる状態を作ってから出ないと歯が立たない。英語ニュースをリスニングする時も同じで、確かにネイティブ同士の砕けた会話などと比べるとスラングもないしわかりやすいけど、長時間英語オンリーのリスニングに耐える体力が必須になる。学習開始時点のハードルの高さがこの勉強法の弱点になる。
後は英語ニュースを消化する習慣は、インプットには強力に効くけどアウトプットは別途自分で訓練する環境を整える必要がある。おすすめなのはニュースでインプットをして、そのネタをアウトプットするという連携技。英語ニュースで読んだり聞いた内容を英会話レッスンのときなどにネタとして使う。たとえば、「最近、日用品がインフレが問題になっているけどどうやって物価高に対応するか?」をディスカッションするとか工夫すれば、アウトプットのネタになってくれる。いずれにせよ一工夫とアウトプット環境を別に準備する必要がある。
10.TEDや海外YouTube視聴
次はTEDや海外YouTube視聴だ。
コストについては完全に無料。
メリットはたくさんある。まずTEDや海外YouTube動画は基本的に第3者に見られる前提のプレゼンなので、正確な英語でゆっくりしゃべってくれる。だからとにかくリスニングしやすいし画面に画像もついてくるから理解を助けてくれる。しかも長くても数十分、短いと数分で1つの話が完結するので集中力が切れずに1話1話を完了させることができる。さらに字幕を表示させる事ができる。動画の字幕データをダウンロードして、AIにかければ日本語に翻訳することも簡単にできるので、どうしてもいっている内容がわからない点は日本語で答え合わせをする、ということもできる。さらに動画の内容によってはビジネスレベルの英語を直接大量にインプットすることになるので、ビジネスレベルの英語を作る上では大変役に立つ。
デメリットについては、自分で興味関心のあるテーマを選ぶ手間がいるってこと。TEDは公共性の高いネタを取り扱っている事が多いけど、内容の好き嫌いとか興味のあるなしははっきり分かれる。だから地球環境保護に興味があってこのテーマは見まくるけど、同時に金融をテーマにしたものは興味がないから全然みないということが起こり得る。そうなると好きなテーマの配信を待っていると見る、見ないがバラけてしまい見たり見なかったりが続いて習慣化できず結局見ない日が続いて飽きて投げるということになる。これはYouTube動画も同じだ。それから海外の異文化理解とか宗教、歴史の知識がないとわからないこともあるので結構高い英語力が必要になる。だからTEDや海外YouTubeを楽しみながら勉強する段階に行くまでは自分で英語力を高めなければいけないという大変さがある。後は基本的に身につくのはリスニング、英語字幕を表示させてリーディングまでとなる。ライティングやスピーキングなどのアウトプットは直接伸びるわけではないので、こちらも英語ニュースと同じく別途実践する訓練環境を準備する必要がある。
11.資格勉強(英検/TOEIC)
次に英検やTOEICなどの資格英語だ。
コストはテキスト代。1万円もあれば必要なテキストをすべて揃えることができるし、無理にスクールに通う必要もなく独学で伸ばしやすい。
メリットは体系的に英語力を伸ばしやすい構成になっていること。たとえば、上級英単語になると軽い日常英会話ではほとんど出てこないけど、英語ニュースとか英語で仕事をする上ではちゃんと知っておかないと困る。でも頻出じゃないからなかなか知識として定着しないというジレンマに苦しむことになる。その点、英検準1級、1級レベルやTOEIC800点、900点対策前提の英単語帳を使うと、頻出ではないけど覚えておく必要のある上級英単語を勉強することができる。また、英検でいえば英語4技能をまんべんなく鍛えて、それぞれのパートでしっかりスコアを取らないと突破できないようになっているので、準1級、1級を対策を通じてビジネス英語力を身につけることができる。自分自身、アメリカ大学留学や外資系企業勤務で必要な英語の語彙力は英検にもの凄く助けられたという実感がある。実際、こうした上位級には海外の英語雑誌や英語ニュース記事がそのまま試験問題として出題されていたりするから、試験に突破する実力をつければ実用的な英語力が備わる。加えて英検の場合は試験のフィードバックがあるので、自分の弱点を客観的に理解して今後はその弱点を克服する勉強に集中することができる。またTOEICも対策を通じて限られた短時間で大量の英語を消化する訓練になるので、英語を英語のまま理解する力を作ることに大きく役に立つ。
デメリットは学習戦略は自分で作らないとダメだということ。英検、TOEICも英語の基礎力は必要だし、語彙力や英文法、リーディングやリスニング訓練など何をどのレベルでどのくらいやり込むのか?ということまでは教えてくれない。過去問を漫然と解くだけではスコアアップや合格にはつながらないので、別途効果的な学習戦略を仕入れてくる必要がある。まあこの点については昨今あちこちYouTubeで勉強法はプロの英語教師から近所の八百屋さんまで誰もが情報発信してる時代になった。問題はその発信者がまっとうな再現性まで考慮して力のつく勉強法を解説しているかはわからないけど。
12.NHKラジオ英会話
次はNHKラジオ英会話だ。歴史は大変古く、2024年の今でも十分独学で身につけられる優れた勉強法の選択肢で間違いない。
コストはテキスト代くらいなもので、音声は無料で手に入る。人によっては完全に耳だけでリスニングして無料で消化するという猛者もいる。
メリットはいくつもある。まず1レッスンあたりの時間は短くて、英会話パートだけだとわずか1分間前後だけ。そして番組の質の高さは国内数多ある教材の中でも最高峰といっていいレベルで、講師陣は大学教授やビジネスプロフェッショナルがズラリと並び、NHKラジオ英会話の独学してプロの翻訳家、通訳家になったという人もいるくらい。またレッスンは漫然と聞き流して終了、という雑な使い方ではなくわずか1分で終わる英会話パートを負荷をかけながら繰り返しインプットすれば、本当に大きく英語力を伸ばすことができる。
デメリットはこの番組は英語初心者向けではないということ。NHKラジオ英会話は英語力に応じて番組のレベル分けがされていて、中には英文法を中心に学べる番組などもあるけど時間効率を考えると基礎を勉強するツールとして活用するべきではない。あくまで英会話訓練に特化した使い方がおすすめ。つまり、NHKラジオ英会話を有効に活用するためには、その前座としてある程度の英語力がある状態を作ってからということになる。また、NHKラジオは番組内で講師がレッスンを解説、リードしてくれるけどその通りに進めても大きく力はつかない。ちゃんと負荷をしっかりとかけながら取り組む必要があるので、NHKラジオ英会話の勉強法を学ぶということが前提となる。じゃあ具体的に負荷をかける方法って何やねん?という人は過去動画を見てくれ。
【2023年4月最新/初心者向け】独学で英語ペラペラ!「NHKラジオ英会話」効率的な最強の勉強法・完全解説【テキスト/レベル/番組表】
さて、今回は以上だ。細かいことをいえば他にもIELTSとか海外インターンシップとかもあるけど、自分があんまり詳しくない分野まで手を広げると、間違った情報をばらまくことになるからやめた。その他の勉強法については詳しい人に聞いてみて。さて、最後まで見てもらってわかったと思うけど、100%完全無欠で万人向けの勉強法、なんて世の中にはない。自分が強くおすすめする英語多読だって向いている人もいれば、逆に全然向いていないって人もいる。なぜなら人によって英語学習の目的も違うし、勉強に使える時間や年齢も全然違うからだ。ここまで来ると仕事や人間関係と一緒。アンパンマンと食パンマンのどっちが好きかなんて人それぞれ。自分はバカ正直に全部ぶちまけた。最後はあなたが自分でどれがいいかを選んでくれ。
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