今回は「英語勉強効率が爆上がりする休憩術」について解説していきます。早速結論から言います。「休憩も勉強の一部、休憩上手は勉強上手」ということです。もしもあなたが「休憩することに罪悪感がある。いつも疲れてから休憩してる」というなら、それは休憩についての理解が間違ってます。たとえるとスマホの電池がゼロになってから充電器を探すようなもの。判断が遅い! で、休憩下手だとせっかく頑張っても勉強のパフォーマンスがだだ下がりで損をしていまいますから、ぜひ動画を最後まで視聴して休憩上手になってください。
この動画を作るにあたって、休憩について徹底研究をしました。「世界のエリートがやっている 最高の休息法」と「シリコンバレー式 よい休息」という2冊の書籍を参考にし、数々の論文も読み込みました。おそらく、英語学習の休憩というテーマについてはノーベル賞確定レベルの自信作となっています。来月には駅前に「休憩で世界を救った男」として銅像も立つ予定になっていると。
ということで初めていきましょう。
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>>>世界のエリートがやっている 最高の休息法 著: 久賀谷 亮 さん
>>>シリコンバレー式 よい休息 著:アレックス・スジョン-キム・パン さん
目次
1章 休憩に罪悪感を持つな
実は時代の流れとともに、人類はドンドン休憩下手になってきています。書店へいってもYouTube動画を見ても「生産性向上」「スキマ時間の活用」「おすすめのオーディオブック」みたいにとにかく1秒でも空き時間があれば、生産的な時間で塗りつぶすことに快感を感じるようになっています。なんか最近の人類って働き方改革だーとかいいながら、セルフブラック化してません?
この動画の視聴者からも「このスキマ時間は何をして過ごせば時間のムダをなくせますか?」みたいに人体をデータセンターか何かと勘違いした質問がよく来ます。確かに無駄を省いて生産性が上がればいいですが、実際にはその逆の現象が起きています。
Harvard Business Review誌によれば、約半数近くのビジネスパーソンが「休暇を取らないと他人より遅れる気がする」など、休むことへの罪悪感を抱いていると報告されています。また、The New Yorker誌でも、生産性文化への反発が強まっていて、一切のムダを許さないという思考が焦燥感や生産性低下の原因と言われています。つまり、生産性アップ!という最近の流行りに対して、「生産性追求しすぎは一周回って、逆に生産性悪くなってない?」になっているということです。黒坂の元には、日本ホコタテ協会から「この矛盾を改善しろ」とクレームが入っているので、休憩難民を救うために引き続き話していきましょう。
さて、なぜこのような矛盾が起きているのでしょうか?その理由は「ムダを削って時間を増やそう」という勘違いです。確かにどうしようもない、何も生み出さない無駄は存在します。会社をベーシックインカムと勘違いした窓際族の働かないオッサンとかね。
ですが、問題は無駄を削るためのエネルギーが削ってできた時間より大きいということです。さらに、休憩は無駄という間違った考え方も問題です。英語の勉強は考えたり、覚えた記憶を定着させるというプロセスがあります。たとえば複雑な英文法の理解や暗記した英単語は、何もしない時間に記憶が整理されて知識として定着するという特徴があります。
本来、記憶や理解の定着に必要な時間をよくわからんSNSとかニュースを見る時間にすると、脳が知識として定着させる時間がなくなるので勉強のじゃまになるということです。「え?別に何も問題は起きてないけど?」というそこのあなた。恐ろしいことに常に頭がヘトヘトでパフォーマンスが悪い状態が普通になってしまっているので、自覚することもできない状態になっています。それ、タバコ吸って「やっぱタバコ吸うと頭スッキリするわ〜」って言ってる喫煙者と同じです。常に脳みそがモヤってるから、一瞬だけマシに戻っただけで“調子いい”と錯覚してるだけ。
この章を通じてあなたが今日からやるべきToDoとしては、休憩も勉強の一部、何でもかんでも空白時間を塗りつぶすのは英語の勉強に逆効果、生産性を上げたかったら、まず脳に“ログアウト”する時間をくれてやれということです。
2章 英語の勉強「休憩の技術」
それでは1章までの話で「休憩は悪ではない。無駄の省きすぎこそが悪」という話をしました。2章からは具体的にどうやって休憩を取ればいいか?について解説をしていきます。
1.休憩をスケジュールに入れておく
休憩の技術の1つ目は休憩をスケジュールにいれる。
多くの人は「疲れたら休憩しよう」と考えます。しかし、それは間違っています。「お前はもう、疲れている by.ケンシロウ」ってなったら時すでにお寿司。疲れを感じるようではすでにパフォーマンスは地に落ちています。そこでたとえば休日の日などで一日の勉強スケジュールを考える上で休憩時間も予定に入れておきましょう。たとえば25分勉強したら5分休憩をするというポモドーロ・テクニックもおすすめです。寿司を4個食べたらガリを1個食べる、みたいなもんですね。え?お前が何を言っているかよくわからんって?大丈夫、自分でもよくわからん。
また、英検の過去問を最初から通しで解いたら15分休憩、その後自己採点をして分析、みたいに大きなタスクと休憩をセットにするのもおすすめです。黒坂は現在、ある資格試験の勉強をしていますがしっかりポモってます。疲れを感じる前に休憩して勉強ができます。
ではなぜ、休憩を事前に確保しておくべきなのでしょうか?「疲れたら休めばいい」と考える人の思考は「休憩は無駄なのでできれば取りたくない」という価値観を持っています。なので、ちょっと疲れたくらいではなかなか休もうとしません。その結果、軽い疲労を感じた時点で負荷の高い勉強を避けて、あんまり頭を使わずに済む、たとえばノート整理みたいに集中力を使わない作業に逃避してしまうからです。本人は手を動かし続けているので満足感がありますが、実態としては本来、もっと負荷の高い勉強を新規開拓するべきなのに手を動かすだけの作業に逃げているので勉強のパフォーマンスを考えると効率的とは言えませんん。
そもそも、どんな人でも1時間集中して勉強すれば疲れるのが普通です。ちょっと休んでパフォーマンスが復活するなら、休憩は取るほうが時間効率で見ても合理的です。
2.軽い運動
休憩の技術の2つ目は軽い運動。…といっても100kgのダンベル持ち上げたり、TikTokで変なダンス踊る必要はありません。あくまで軽いウォーキング程度でOKです。
ほとんどの人は勉強といえば、座って机に向かうというやり方をします。ですが、長時間となると血液の流れが停滞して、徐々に疲れて集中できなくなります。そこで10分程度の軽い歩行だけでも脳の血流が改善し、集中力・判断力が復活します。特におすすめなのが、二酸化炭素濃度を下げるために換気をしたり、外の空気を吸うということです。
通勤電車内で勉強すれば、疲れる前に駅で降りて歩くことになります。午前中は自宅で勉強をして、午後はカフェや図書館へ移動する、みたいに途中で歩く時間を取り入れると適度な運動になるので集中力も復活します。軽い運動はアクティブレストといって積極的に軽い運動を行うことで椅子にじっと座るより早く疲労回復を促進する方法になります。
3.あえて切りが悪く休む
休憩の技術の3つ目はあえて切りが悪く休む。
多くの人は「きりが良いところまで進めてから休もう」と考えます。でもこれは上手な休憩という観点では逆効果です。確かに休憩前は最後の追い込みで馬力が出るのですが、休憩後が地獄になります。新しい章へ進むのに大きな勇気を必要とするので、ついついスマホに逃避するきっかけを作ってしまうことになります。
心理学では「ツァイガルニク効果」と呼ばれていて、人は“終わっていないこと”に対して強い記憶と意識を持ち続ける性質があります。簡単にいうと、「中途半端なところでやめた方が、再開しやすい」ということです。ドラマやアニメも途中まで見て寝ると、翌朝すぐに続きを見たくなる…というのと同じですね。
4.仮眠
休憩の技術の4つ目は仮眠。
疲れた体に鞭打って眠気と戦いながら勉強する人、そろそろB29と竹槍で戦う訓練から戻ってきてください。そのような勉強は非効率の極みです。どうしても強い疲労を感じたら思い切って仮眠しましょう。
黒坂は筋トレやウォーキングで体力がついたので最近はあまり仮眠する必要がないですが、それでも週末の午後は頑張りすぎでさすがにガソリン切れになることもあります。そんな時はアラームを付けてベッドの上で20分間、本気で仮眠します。目が覚めるとまるで翌日の朝が始まったのかと錯覚するほど元気を取り戻すことができますし、ちゃんと夜も寝ています。ただし、30分を超えると深い睡眠に入ってしまい、起きた時に頭がボーッとするので仮眠は20分までとしましょう。
5.単純作業
休憩の技術の5つ目は単純作業。
これは意外と見落とされがちですが、頭を余り使わない簡単な作業はアクティブレストになることもあります。黒坂は仕事や勉強で脳みそを酷使した時は普通に休憩することもありますが、どうしても忙しい時にやる「単純作業」を確保していたりします。
たとえば子供の服や勉強道具にマジックで名前を書くとか、料理や皿洗いですね。原稿とか動画の企画でアイデアが煮詰まった時にこういう作業をしていると、不思議と天から画期的な神アイデアが降臨することはこれまで何度もありました。体は動かしているのですが、ドンドン作業が片付いていくので満足感もありますし、何もせずにボーっとするのに比べて軽い運動になっているので終わった後は頭もスッキリしています。机の上でうんうん考えるより、まな板で人参切ってる時の方が脳が働く説あります。
3章 勉強のパフォーマンスを落とす「NGな休憩」
2章ではおすすめの休憩する技術を紹介しました。ここからは英語の勉強のパフォーマンスを落としてしまう、NGな休憩について解説をします。世間的には「これがおすすめ」とか「私はこれをやっています」みたいに言われていますが、科学的に効果が否定されているものもあります。見ていきましょう。
NGな休憩1.スマホを触る
NGな休憩の1つ目はスマホを触る。
具体的に言うとニュースを見る、動画を視聴する、SNSを覗くみたいなものです。みんなついやってしまいがちですが、これは本当に良くない。その理由はシンプルで、「休憩や気分転換どころか余計に疲れるから」です。
英語の勉強は大量の知識インプット、時にはアウトプットをしますので脳に強い負荷をかけて大量のエネルギーを使います。エネルギーが枯渇して、インプットした知識を整理したり定着する作業をする時間に強い刺激や情報をドンドンいれると脳はその情報処理にさらにエネルギーを使うことになります。また、SNSで他者比較をして自信がなくなったり、胸糞悪い悲劇的なニュースや先行き不安を煽る情報なんて見たら勉強のやる気はなくなってしまいます。
加えてSNSも動画も辞め時がありません。「あと少し、もう1つだけ」とやっていくうちに止まらなくなり、しばらく続くと「もう今日は勉強はこのくらいにしよう」とやめてしまいます。なんかさ、それもはや休憩じゃなくて降参してません?
だから勉強の休憩時間はスマホを触らないようにしましょう。意志の力でどうしてもやめられない、という人はDetoxロックというアプリを使いましょう。一度ロックすると時間がすぎるまで解除不可能になるという、北の将軍様がドン引きしたことで有名になった無慈悲なアプリなので、意思が弱くてついスマホ触る人はぜひ活用してください。詳細はこちらの過去動画で取り上げています。
NGな休憩2.友達と会話
NGな休憩の2つ目は友達と会話です。
これをおすすめする人は驚くほど多く、「気分転換になる」「元気が出る」という意見が多いですね。確かに元気をくれるような相手ならいいのですが、人によっては愚痴不満を聞かされることもありますよね?「最近さ~マジで疲れててさ~てかバイト先の店長まじでうざくてー」、そうなると休憩のつもりが相手の気持ちの処理役という感情労働をさせられることになり余計に疲れます。メンタルHPがポイズンでじわじわ削られている感じですね。それから楽しく話をして盛り上がる、という行為にもエネルギーを大量に使うので良い休憩とは言いづらいです。
それなら見るだけでモチベーションを上げる動画を見る方がいいですね。事前に内容がわかっているものなら、エネルギーを奪われる愚痴不満に触れるリスクはないですし、「よし、続きを頑張ろう」という気持ちにさせてくれます。どのチャンネルがいいかって?えーそれ聞きます?愚問ですねえ、このチャンネルに決まっているでしょ!
NGな休憩3.飲食やお菓子
NGな休憩の3つ目は飲食やお菓子です。
これも「食事やお菓子で栄養補給、脳が喜ぶ糖分補給」ということでおすすめする人って多いですね。それを見るたびに「なんでやねん」とツッコミを入れたくなりますね。
まず、人間にとって食事=エネルギー補給ではありますが、同時にめちゃくちゃ体力を使う重労働でもあります。栄養素の補給という点ではエネルギー源になるという点は正しいですが、その裏で行われている生理的なエネルギー負荷が全く考慮されていません。つまりプラスもあるが、マイナスはよりでかいということです。
食事を摂ると、胃腸が「よっしゃ、仕事や!」とフル稼働しはじめます。消化液・酵素を出し、栄養を吸収し、肝臓やすい臓まで総動員されます。まさに“社畜の朝”状態。休憩のつもりが、内臓は「今日も残業か…」ってつぶやいてるわけですね。
また、食事によって摂取したエネルギーのうち、約10%が消化そのものに使われるという、借金の自転車操業みたいなことになっています。年を取るとたくさん食べられなくなるのは、胃腸の弱まりもありますが、負荷の強い食事や食材を体が回避しているわけです。特にヤバいのが「お菓子を食べて脳に糖分補給」、砂糖の多い食品を摂ると血糖値が急上昇→急降下(スパイク)します。この急降下によって脳は”低血糖”と同様の状態になり、眠気・だるさ・集中力の低下を引き起こします。厳密に言うと眠いと言うより気絶に近い状態です。こんな状態で勉強が捗るわけがないですよね。
とはいえ、空腹過ぎて集中できないというときには、ナッツ類やチーズといった低GI食品がいいでしょう。勉強はお腹をふくらませるより、多少空腹くらいの方が圧倒的にパフォーマンスが高くなります。
NGな休憩4.時計ベースの休憩
NGな休憩の4つ目は時計ベースの休憩です。
休憩は事前にタスクとセットでスケジュールに入れろと言いました。しかし、「12時から15分休憩」みたいな、機械的に時間ベースの休憩を取るとむしろ効率が悪くなる、とリトアニア体育大学の研究で知られています。こういう休憩はターミネーター向けであって生身の人間には向いていません。
集中力は入るのも終えるのもエネルギーを使います。理想的には一度集中に入ったら疲れを感じる直前まで継続することです。しかし、時間が来たから休憩、となるとせっかくゾーンに入ってるのに「はい、12時!オイコラ、今すぐやめんかいアホンダラ!」って自分で集中力を市中引き回しの刑で引きずり出すのは、もはやパワハラです。
一度切れた集中力をもう一度作り直すものも簡単ではないので、休憩を取ることが目的化すると本末転倒です。そうなると脳だって察してくるんですよ。「はっ、どうせ頑張って集中してもまたぶった切られるんだろ…?」って。脳がストレスを感じるようになると深い集中に入れなくなります。なので、理想としては機械的な休憩よりも、タスクと休憩をセットにすることですね。
これまでの話を聞くと、「25分集中して5分休憩」を繰り返すポモドーロ・テクニックと矛盾するように思えるかもしれません。でも、両者はそもそも“目的”が違うため、正しく使えば矛盾しません。
ポモドーロ・テクニックは、「集中するまでが大変」という人に向けて、始めるハードルを下げるための“スタート補助ツール”です。「25分だけ頑張ろう」と思えば、心理的負担が減り、最初の一歩を踏み出しやすくなる。だから、集中の入り口を作るという点では非常に有効です。一方で、ここで注意している“時間ベースの休憩”とは、集中が乗ってきた状態を時間で強制的に中断する行為です。ポモドーロも、「25分経っても集中が続いているなら、無理に中断せずそのまま続けていい」という柔軟な運用が推奨されています。“ピザがちょうど焼き上がったのに、タイマーが鳴ったから機械的にピザを冷凍庫に戻す”みたいな意味不明なマネはしなくてOK。これを知らずに“絶対25分”と区切ってしまうと、かえって集中力を壊してしまうんですね。
つまり大事なのは、「時間で区切るかどうか」ではなく、「今、自分の集中力がどういう状態にあるか」を見極めて休憩を判断すること。だから、ポモ信者も、「えー、25分経ちましたので本日は営業終了します」みたいにお役所仕事みたいなことはしなくてもOKです。
今回、お話した休憩の技術を取り込めばあなたはもっと英語学習のパフォーマンスを高めることができます。闇雲に「気合いと根性だゴルァ!」と昭和の部活ノリで勉強時間だけを増やしても、脳が「話は聞かせてもらった、だが断る」状態になるので意味がありません。勉強と休憩はカレーと福神漬け、プリンとカラメルソースみたいなもんで、セットでうまく噛み合った時に初めて“うま味”が出ます。カラメルソースだけ舐めたい人いる?そういうことです。
ぜひ休憩上手になってパフォーマンスを最大化するやり方を身に着けましょう。参考になれば幸いですほなまた。
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