オレだ。
「せっかく英語を勉強するなら、ネイティブレベルになりたい!」
「英語圏の人が使うフレーズを、自分も英会話でビシビシ使えるようになる!」
そういった意欲を見せる人がいる。
気持ちはよく分かるよ。
現地のアメリカ人が使う英語を自分が使いこなせば、
一気に上級者の仲間入りをした感覚になるよな?
だけど、もしもあなたが英語力を転職や副業など、
ビジネスコミュニケーションに活用したいと思っているなら、
その考えはテキトーに歌舞伎町界隈の飲み屋に入るのと同じくらい危険だ。
グダグダめんどい前置きなしで、ズバリ結論を言う。
↓
英語圏のネイティブが使う「本物の英語」は、ノンネイティブの英語ユーザーには通じないことが調査で明らかになってる。
「ネイティブが使う英語フレーズ」にあこがれ、英会話で使うとノンネイティブには通じない。
だから純ジャパが身につけるべきはローカル英語でなく、国際語としての英語。
— 黒坂 岳央@英語多読講師・経営者・作家 (@takeokurosaka) April 30, 2021
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
オレは外資系企業で働いたり、海外の企業で
クラウドソーシングの仕事をこなしてきたけど、
一緒に仕事をする相手は、ノンネイティブの外国人だった。
一人でもノンネイティブが混じるなら、国際語としての英語を使うのがマナーなんだ。
巷で言われる「ネイティブが使うフレーズを学ぼう」ってな
クソほど役に立たない話ではなく、現実的に役に立つ話をしたい。ついてきてくれ。
目次
英語圏のネイティブ英語はノンネイティブに通じない
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「アメリカ人や、イギリス人はノンネイティブとの英会話に苦労している」
このように聞くと、あなたはビビるだろう。
いやむしろ
「ウソ乙ww んなわけあるかww」
ってな感じで信じないかもしれない。
だけどな、これ作り話じゃなくて本当の話なんだ。
NewsWeekで取り上げられた
という記事では、ネイティブスピーカーの苦労っぷりが書かれているんだ。
日本で働くアメリカ人マネジャーは、彼が依頼した「大よその数字(ballpark figure)」を日本人部下がなぜ持ってこないのか理解できない。”ballpark figure”はアメリカのビジネスでは1日に1回は必ず出てくるほどの頻出単語だが、外国人にはそれがわからない。
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実はオレ自身も、外資系企業で働いていた時期があるから分かるんだけど、
多国籍な人たちが集うカンファレンスでは、
「ネイティブ英語」は使わないのはマナーだ。
ノンネイティブ同士の英会話は、
「国際語」としての英語であって、
アメリカ英語でもイギリス英語でもない。
なぜって、シンプルに現地のローカルでしか伝わらない
言い方をされても理解できないからなんだ。
国際的なビジネス現場は「アメリカ英語」ではない
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ネイティブ英語ってのは、その土地の人にしか分からない英語フレーズのことなんだ。
「基本的にアメリカ人しか使わない英語」
の典型例はI’m from Missouri.などがあげられるだろう
(まあ、オレは日本人だけど勉強して知ってたw)
I’m from Missouri.は直訳すると
「自分はミズーリ州の出身だ」となるよな?
実際の意味としては
「自分は確固たる証拠を見るまで信じない人間だ」という意味になるんだ。
このニュアンスをしっかり理解するには、ミズーリ州の由来を知らないといけない。
コテコテの大阪弁を話す日本人がI’m from Missouri.なんて言っても
「ウソ乙ww あんたはミズーリ州じゃなくて大阪出身やんけww」
ってなツッコミされてしまうだろう。
だから、アメリカやイギリスでしか
通じない英語フレーズは、
国際的な場所では使っても
通じないことが少なくない。
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「アメリカ人(イギリス人)はこのフレーズを使う!」
というものをありがたがり、努力して使おうとするのはミーハー的な姿勢でしかない。
アメリカやイギリスに移住して、一生彼らに囲まれて生きていくならアリだろうけど、
留学などで一時滞在するだけの場合とか、ノンネイティブ圏内で生きるとか、
日本国内の外資系企業で働く場合は、「ネイティブ英語」なんてイラネってオレは思う。
純ジャパは「国際語」としての英語を身に着けろ
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純ジャパは「国際語」としての
英語を身につけるべきだとオレは思う。
おっと、誤解しないでくれ。
「リスニング素材にアメリカ英語や、イギリス英語が収録されたものを使うな」
ってオレは言いたいわけじゃないんだ。
そうじゃなくて、アメリカや
イギリスの人たちしか知らないフレーズに
憧れをもって必死に勉強する
必要はないんじゃね?って話よ。
他にも「インテリぶって聖書の引用とか、ラテン語を使う」とかもやめとけ。
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言葉は通じてナンボなんだ。
「他の人が知らない言葉を、自分は知っている!」
と悦に入るのは否定しない。
人間は知らないことを知る事自体が楽しい動物だし、オレも英語そのものを学ぶのは楽しいと思う。
…けど、それを他人に押し付け始めたら、いきなり痛いミーハー野郎になる。気をつけてくれ。
「このオポチュニティを、ユーティライズすることが我々のファーストプライオリティだ」
って感じで、ドヤって横文字使ってドン引きされてるオッサンと同じレベルだ。
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あなたが英語をビジネスに活用して、
マネタイズする力を得たいなら
「正確に伝わる英語」
を使えるべきなんだ。
「アメリカ人(イギリス人)にしか分からないフレーズ」
をドヤ顔でインド人やイタリア人に使っても、伝わらなきゃクソほど意味がない。
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ああ、そうだ。
あなたがビジネスコミュニケーションを取る相手は、
アメリカ人やイギリス人とは限らない。
チュニジア人やフランス人、インド人やシンガポール人と仕事をするかもしれないんだ。
だから「ネイティブ英語」じゃなくて「国際語としての英語」を身に着けていこう。
スラング、若者言葉も同じだ。
英語をビジネスコミュニケーションのツールとして使う人にとっては、
こうしたワードは知っていても活用することはない、まったく無用の長物でしかないんだ。
そうした言葉を身につける労力や時間を、
基礎力を磨いたり、英語多読に使うようにしてくれ。その方が100億倍生産的だろう。
参考になれば幸い。
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