オレだ。
YouTubeやブログで、英語学習の情報を発信しているオレの元に、
「英語以外で話者人口が少ないマイナー言語に興味があります。やる価値はありますか?」
と相談が来ることが時々ある。
いいね、やる気を感じる。
「マイナー言語の取得」
これにロマンを感じる人は意外と多いみたいだな。
今回はマイナー言語を学習する価値があるかどうかを解説していこう。
例によって、オレがこの記事で伝えたいことは次の結論だ。受け取ってくれ。
マイナー言語を学ぶ理由が「趣味」なら止めない。好きにしろ。
だが、仕事で活用したい、ビジネスで収入を増やしたいなら止めとけ。
まずは浮気せずに
英語を勉強しておけと言っておく。
英語以外にも使用人口が多い、中国語やフランス語、スペイン語なんかもあって、
メジャー言語と呼ぶ人もいる。
その一方で話者人口がかなり少ない、スウェーデン語やチェコ語なんてのもあるんだ。
今回はマイナー言語を取り巻く状況を、キレイゴト抜きで現実的に語っていく。
ついてきてくれ。
目次
この記事の信頼性
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人は実績のないやつの言うことは聞かねえ。
だからオレは自分の実績を晒す。
コレを見て、オレの話が信用に足るかどうかを判断してくれ。
↓
オレは英語多読をすることで、独学で英語力を手に入れた。
今は英語力を活用して、英語多読の講師をしたり、
海外のクラウドソーシングサイトで仕事をして稼いでいる。
で、日常的にクラウドソーシングで仕事を投げたり、請けたりしているんで
色々やってきてマイナー言語のニーズも見てきた。
だからマイナー言語の事情は、そのへんにいるオッサンよりは確実に詳しいはずだ。
「このオッサンの話を聞く価値ありそうだ」
と感じたら、ぜひこのまま読み進めてくれ。
話者人口の少ないマイナー言語は、趣味じゃなくて仕事にしたいなら止めておいた方がいい。
・世界のアッパー層はみんな英語ができる
・使用人口やビジネスのパイが小さい
・供給者はいないけど、需要はそれ以上にない
・英語より取得が難しいケースが多い浮気せずに英語でいいと思う。
— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) January 26, 2021
「オレは他の人ができない能力がほしい、ウェールズ語を学びたい」
「発音がかっこいいスロバキア語がいい!」
このようなミーハー的、厨二病的な動機の持ち主も割といるだろう。
その一方で、
「結婚相手がデンマーク人だから、デンマーク語が必要」
みたいに、現実的な必要性に駆られて学ぶ人もいるんだ。
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一般的に、どの言語でも
取得するための勉強は膨大な
「時間・コスト・労力」
が必要になる。
だから勉強を始めてしまう前に、
しっかり勉強する動機を確認することは、メチャメチャ重要だ。
間違っても大根を買うようなノリで選んではいけない。
仕事にしたいのか?
それとも趣味か?
結婚相手や恋人とコミュニケーション?
こうした動機次第で、やる価値があるかどうか?
メリットを享受できるかは決まってくるんだ。
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趣味ならあなたの好きにしろ。止めはしない。
恋人や結婚相手とのコミュニケーションに必要なら、
相手が英語を話さないならどうしても学ぶしかないよな。
そしてあなたが最大の関心を持っているのは
「仕事の役に立つ?メリットがある?」ってことだろう。
さて、ここからは「ビジネスメリットがあるかないか?」を検証していこう。
マイナー言語は言語取得難易度が鬼ほど高い
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日本で英語を学ぶ環境は、
鬼のように充実している。
書店にいけば、英語専用コーナーが作られ、
そこには文法書や英単語、英会話本などところ狭しと並べられている。
図書館にも同じように山ほど英語学習本がある。
日本は広いけど、英会話スクールのない街はないし、
ネットにはオンライン英会話スクールが何十社とある。
ブログやYouTubeで英語学習のアドバイスやノウハウは溢れんばかりにある。
…ああ、日本は間違いなく世界一、
英語学習に恵まれた環境
が整っていると言える。
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だから、オレは英語を学びたい人は、
この充実した環境を利用して、みんなが独学でやるべきだと思っているし、
実際オレは独学で身につけた。
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けど、マイナー言語はこうはいかない。
一応、日常会話レベルや入門書なら、書店にテキストは置いていたりするだろう。
でも、その数は英語の10分の1以下、数が少ないということは良書も限られている。
つまりマイナー言語で懇切丁寧な学習ができるのは「入門書」までっつーこと。
フランス語とか、中国語といった比較的使用人口が多いメジャー言語ならいいんだけど、
これがマイナー言語だと
メチャメチャキツイ。
チェコ語話者は1000万人程度で、東京都の人口より少ない。
ちなスウェーデン語話者も、同様の状況で
スウェーデンとフィンランドの人口を合わせた1,000万人程度と言われる。
辞書を手に入れることすら一苦労だろう。
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学習環境が全然整っていない言語を勉強するのは、マジでキッツイ!
教えてくれる人を見つけるのも至難の業だよな。
それでいて、マイナー言語を活用するなら、
英語で手に入らない情報とか、英語が使えない現地の人を相手にするビジネスに
携わらないと難しいけど、その語学水準に達するのはキツイっつー話。
マイナー言語は取得の難易度が
英語と比べて鬼のように高いというのが現実なんだ。
マイナー言語の取得はビジネスメリットがある?
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「英語より取得が容易なのでチャンス!」
「日本人より話者人口が多いので、インドネシア語を学びましょう!」
こんな話をブログで発信しているのを見ることがある。
それを見る度に、おかしいよなってオレは思うんだ。
まず、語学を学ぶ理由に「取得が簡単だから」というのはイミフすぎるだろう。
使う予定も一切ない言語を身につけるのは、
「とりあえず、半額シールつけられてるし、安いから買っておくか」
的なノリで、ダサい服を買うレベルに実用性が低い行為だ。
安いから、という理由で買った服なんて、間違いなく着ない。
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そして「話者人口が多い→役に立つ」ってのもおかしな話よ。
たとえば、中国語の話者人口は英語より多いけど、
だからといって、中国語は必ずしも英語より役に立つって話じゃない。
あなたが人生を生きていく上で、関わる中国人は、
9割以上の確率で日本語か英語のどちらかを話せるはずだ。
なぜって留学やビジネスで
海外へ出ていく中国人は、
当然、外国語ができるからなんだ。
「中国人で、中国語以外一切話せません」
という人にあなたが出会うことは、
中国本土に旅行にいくことを除けばほぼない。
<参考記事>中国語を学ぶ価値があるかどうかを解説した記事
↓
ビジネスメリットが欲しくて、
マイナー言語や英語以外のローカル語を学ぶ必要性となると、
英語を話せない現地人と関係をもつ場合に限られるんだ。
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たとえば、あなたが中国本土にビジネス進出して、
現地の中国人にネット通販をする場合とかだと、
中国語が使える必要があるといえる。
あとは中国本土に旅行して、現地の人を会話する場合もそうだ。
けど、そのくらいなんだよ。
ぶっちゃけ、グローバルの舞台にいる人は
みんな英語が使える。だったら英語でいいんじゃね?って話になる。
マイナー言語の活用の場は限定的
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英語はメチャメチャ活用範囲が広い。
英語という言語を学びたい人は多いから、
オレみたいに英語の講師を務めたい人も多いだろう。
その他にも飲食店メニューとか、YouTube動画に字幕をつける
翻訳・通訳の仕事も山盛りある。
ビジネスプレゼンとか、ディスカッション、ディベートなど
英語のコミュ力を高める講座を作っても喜ばれるかもしれない。
また、なんといっても「専門スキル×英語力」という活用方法は強いよな。
…けど、マイナー言語はこうはいかない。
講師を務めるにも、学びたい学習者需要が小さい。
翻訳・通訳の仕事も同様だし、
ビジネスコミュニケーションはすべて英語が独占している。
活用の幅はかなり限られてしまうだろう。
「スウェーデン語を身に着けたら、スウェーデン語を教える講師になりたい!」
「スロバキア語を取得したら、スロバキアに移住して一生住むくらい好き!」
こういう絶対的に身につける理由があるなら、
ありだと思うけどそうでないなら止めておいた方がいいと思う。
結論:まずは英語力をつけよう
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結論としては、オレはやっぱり「英語」を身につけることをあなたに勧めたい。
グローバル化がドンドン進んでいく現代は、英語の重要性がますます高まっている今、
マイナー言語を学ぶメリットを探すのは結構キツイ。
人によっては
「英語なんていまや誰でも使える!一方でマイナー言語は使える人がいないから、翻訳業で有利になる」
なんて寝言を言うやつがいる。
けどオレは反対。
まず、英語を使える人が増えたって主張がダウト。
コレ見てちょ。↓
![](https://takeokurosaka.com/english/wp-content/uploads/2021/01/171393.png)
画像引用元:nippon.com「日本人の英語力、非英語圏で53位に後退:スイスの教育機関調査」
んで、日本だけじゃなくて世界的にグローバルでビジネスが拡大しているから、
英語の必要性だけは伸びているんだ。
それに世界どこへいってもアッパー層やグローバルにビジネスをする層は、
ほぼ全員と言っていいくらい英語を使える。
さらに日本では、英語学習をする環境はやりすぎなくらいに整っている。
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「マイナー言語は供給者がいないから無双状態」
という主張だけど、あいにく需要は英語と比べて圧倒的に小さいんだ。
スウェーデン語の翻訳、通訳の仕事は見つかるかもしれないけど、数は少ないし、
英語と違って、専門スキルをスウェーデン語で運用する機会なんて、
相当に少ないと言わざるを得ないんだ。
だからあなたがビジネスの武器として外国語を身に着けたいなら、
とりま、何も考えずに英語一択でおk。
「せっかくだから、オレはこのマイナー言語を選んで他の人とは違う道を行くぜ」
てな厨二病的な思考で取り組むと、リターンの小さい勝負に挑むことになるから止めてくれ。
参考になれば幸いだ。
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