今回は【ほぼこのパターン】英語の勉強開始から焦って挫折するまでの流れと対策というテーマで解説をします。
この動画を見ていただくことで、すべての英語学習者に訪れる「焦り」の正体を正しく理解し、上手に対処することで挫折せずに済みますのでぜひ最後まで見てください。
さて、英語学習者が強く意識するもので、令和版モンドセレクション1位に輝いたのが「早く英語力を身に着けたい」なんですよね。わかるー、僕私も一秒でも早く英語を身に着けたい、そういう声があちこちから聞こえております。しかし、実は「早く成功したい」と考えすぎることで、それが焦る気持ちを生み出して失敗しています。
黒坂の元にも焦りに焦って「予定ではもうとっくにこの本を終えていないといけないのに、まだ初期段階で停滞しています」みたいに焦りに焦った相談者が長蛇の列を作っています。学習開始時は焦っていなくても、半数以上の人は同じパターンの思考に陥り、同じ焦り方で泥沼状態になって、そしてほぼ同じタイミングで挫折するということを繰り返しています。金曜ロードショーのターミネーター2より繰り返し同じ光景を見すぎたというのもあって、「そろそろ対処法を出せよ」と先日、警察庁長官から直接司令が降りてきたのでこの動画を撮っています。
そこで全人類みんなで手を繋いで一緒にゴールできる平和な世界を作るべく、ここでバシッとみんなが苦しんでいる英語学習の焦りについて結論を出したいと思います。
目次
英語学習で焦って挫折する2つの理由
早速この動画の本題中の本題、英語学習で焦る原因について解説をします。
さて、英語の勉強をした後、「今日はよく頑張った」とか「前回解けなかった問題が解けるようになった」みたいに振り返りってしますよね?いわゆる自己分析なのですが、焦る人はこの自己分析が部長のカツラくらいにズレています。しかも1つじゃなくて2つも。逆にいえば落ち着いて冷静にコツコツ継続できる人はこの自己分析を間違えません。では1つずつ解説しましょう。
1.失ったものを数える
自己分析がズレている1つ目は、できないこと足りないものばかり数える。
たとえば英単語の暗記をする上で、10個暗記した単語を忘れているということにやたら焦ります。
「うわあ、もう10回以上反復してるのにまだ覚えられない単語がこんなにある。自分は年を取りすぎているからか?頭が悪いからか?」
このように出来なかった部分に過剰反応して絶望し、「早く進まないといけないのに」と焦りに焦ります。でも冷静に考えると、たとえば1000個の英単語を覚えるとして、すでに990個の単語を暗記したのであれば、10個の単語を暗記できていなくても圧倒的に大成功じゃないですか?また、英単語の暗記は別に100%覚えていなくても7割主義でいいわけですから、ここまでやれているなら「やったー!ついに英単語の暗記が完了した!次にいこう」ってなりません?
でも本人の目には暗記に成功した単語は見えておらず、とにかく暗記出来ていないものしか映らない。これではどれだけ頭が良くても、英語の勉強が実は順調に進んでいてもゴールに辿り着く前に気持ちが萎えて放り出しますよね?
この超ネガティブ思考は英語の勉強はもちろん、人生そのものでもマイナスになることが多いと思います。人間関係でもやたらと相手のマイナス点ばかり気がついて愚痴を言う人がいますが、じゃあそういうあなたのマイナス点はないんですか?世の中に一人たりとも完璧な人間はいないのだからお互いさまでは?といいたくなりますね。なんで審査員なん?駆け出し学習者がいきなり審査員になろうとしないでください。
2.時間がかかることに否定的
自己分析がズレている2つ目は、時間がかかることに否定的ということです。
彼らはとにかく時間がかかること自体が全てダメ、と思い込み、その逆にスピーディーに進むことが大正義という間違った考えがDNAレベルに刻み込まれています。でも英語の勉強をする上で特に最初の段階は時間がかかるのが普通なので、この思考を持っている限りは100%焦りますから、1000%成功できません。ハッキリ言って時短こそ正義という思考は論理的に100%間違っていると断言します。今からそれが完全に間違いだと証明しますから正しく上書き保存してもらいたい。
さて、英語学習者によっては、英単語のテキストを開始して1ヶ月で全ページ暗記度80%以上達成して先に進む人もいれば、3ヶ月、人によっては6ヶ月かかる人もいる。そしてほとんどの人は「時間がかかるのは悪」と言う表面的で浅い解像度でしか解釈しないので、時間がかかる自分の能力を疑い、その疑いがページをめくる手を止めて放り出す。でも冷静に考えてほしい。なぜ時間がかかっているのか?そして時間が早いことは本当に価値が高いことなのか?ということを。
先程取り上げた1ヶ月など早く終える人を電子顕微鏡を使ってしっかり観察してみると、実は学習開始時点ですでにそのテキストの英単語を60%とか70%覚えて知っている単語ばかりで、未知の英単語がほとんどなかったから早く終わったというだけだった。そうなると「たった1ヶ月で何千もの英単語を暗記した秀才」という見え方から「自分の英語力に見合うテキストではなく、あまり得られるものがなかったので、さっさと終わって次の然るべきステップへ進んだだけ」という現実的な見え方が浮かび上がってくる。
その逆に人生で集中して勉強をした経験も習慣もない人が、人生で初めてに近い長期で英語学習という大きなプロジェクトに手を出した。しかも子育てをしながら、働きながら、空き時間をやりくりした。最初は全然出来ない日もあったが、この6ヶ月間で育児も仕事も両立しつつ、着実に英語の勉強の習慣化に成功。こうなるとこの6ヶ月間は人生で最も成長した輝かしい6ヶ月、という違った見え方になる。
黒坂は「普通の人より時間がかかっていることに落ち込みます。こんなに手間取るなんてダメですよね」みたいに落ち込む学習者から相談を受けるたびに「いえいえ、時間がかかるということはたくさんのことを吸収できているということでむしろ最高にコスパいいですよね。むしろ、開始してあっという間に終わってしまうような簡単すぎるテキストを買ってしまう方がもったいなくないですか?同じお金を払っているなら、知らないことだらけ、わからない部分が多い。それ故に読解に時間がかかるが、その分大きく伸びる。この方が圧倒的に価値あるお金と時間の使い方だと思いますけど」と伝えるようにしている。
読書も同じ。黒坂は本解説もしているけど、英語学習本とか勉強法の本はむちゃくちゃ読むのが早いです。なぜって知ってることがほとんどで、その箇所はバシバシ読み飛ばしても全部内容が頭に入るからですね。300ページある本でも1時間以内で読み終えてしまうこともざらにあります。内容が薄い本なら、20分以内で最後までページをめくることもありますが、「たった20分で1冊読み終えて時短できてよかった」なんてまったく思いません。ほとんど知っている内容ばかりで学びがなかった。この本を買うために使った代金と読書にあてた20分間という時間からは何も生産できなかった、という感覚です。
逆に自分が詳しくない分野、たとえば最近では子育て本で勉強していますけど、こっちはすごく時間がかかります。学びになる点も多いですし、知らないこともたくさんあるので同じページ数でも5時間、6時間かかることがあります。そして満足度は圧倒的に時間がかかるほうが高いです。なぜなら、時間をかけて考えながら読むということは、それだけたくさんのことを学んでいるということだから。
時間がかかることを悪と捉えると、本来は学び多き時間をムダな時間を過ごしていると勘違いし、自分はダメだ能力が低いと間違って自分を責めます。それが続くと、自分を責めるのがストレスになって、知らず知らずの内に手早くできることしかしなくなります。
とにかくスピーディーにできることにのみ、価値をおいてしまいます。肉まんのさきっちょをつねる流れ作業なら、その考えで問題ないですが本来の知的作業は違います。会社でも高学歴エリートって流れ作業ではなく、手を動かすより頭で考える時間が長くないですか?YouTube動画で学びを得るのって、ショート動画の方が30分以上の長尺動画より価値が高いですか?SNSの140字の短文を読む方が300ページある読書より価値が高いですか?違いますよね?
ですから、考えている時間をムダと思ってはいけません。1時間経過したのに2ページしか進まない、ではなく2ページに1時間長考できたのは大きな伸びしろがあって嬉しいと考えるべきです。
英語の勉強に「コスパ」ばかり求めないでください。一見するとコスパ悪そうに見える時間こそが、実は最もコスパが良い、これこそが真実です。
今回は以上です。できない部分ばかり気にして、時短ばかり意識するのは完璧主義で自分に自信がないからです。
完璧主義に陥るとたった1つのうまくいかないこと、想定外を許容できなくなります。でも、初心者の頃は想定するスキルがないですから、想定通り行くはずがないです。
挑戦は失敗が前提、ノーミスで成功なんて天才以外は不可能な芸当であり、自分の能力を過大評価し過ぎな傲慢な態度と理解しましょう。なので完璧主義は実は非常に時間効率が悪い価値観だと理解することが重要ですね。最後にもう一度繰り返します。一切のムダを許容できない態度こそが、実は最大の時間のムダになっているという事実があります。では今回はこのへんで。最後まで聞いてくれてありがとう。
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