【40代50代初心者向け】英語力ゼロから英語力がつくのにかかる現実的な時間(英会話/英検2級/準1級/1級/中級者)

今回は英語力ゼロから英語上級者になるまでかかる現実的な時間というテーマで解説していく。「自分は英語力ゼロからのスタートなんですが、ざっくり何年くらい勉強すれば英語ができるようになるんでしょうか?」最近、このあたりの問い合わせが殺到していることは、昨日の校内放送を聞いて知った人も多いと思う。さて、この動画の視聴者の多くは40代以降の中高年英語やりなおし組がほとんどで、「英語を話せるようになりたいけど、たった数ヶ月でペラペラみたいな話ばかりで信憑性がない。仕事や家庭を持っている社会人英語学習者が現実的に考えて、ざっくりでもいいから何年くらいかかるのかを期間を知りたい」と思っている人も多いと思う。そこでこの動画でこの疑問にしっかりと答えを出したい。最初に結論をいうと「英語力ゼロの初心者が2年頑張れば、英検準1級合格、TOEIC800点以上取れて海外留学や英語を使う職場で戦えるスタートラインに立てる」というのが答えだ。じゃあその2年という内訳はどうなっていて、半年後はどのくらい、1年後はどのくらいのレベルに到達できる?また、それだけやれば具体的にどのくらいの英会話ができるようになるのか見てみたい。こうした質問へ超具体的な答えをすべて出していくのでぜひ最後まで見ていってくれ。

それから今回の動画は黒坂がこれまで6年間、40代以降の英語やりなおし組の英語を指導してきて肌感覚で「ほとんどの人に当てはまる時間と英語力」という最大公約数的かつ現実的な答えだと思ってほしい。なので自分は学生時代から勉強がすごく良くデキるのでお前らゴミどもとは頭のできが違うって夜神月な人とか、自分は学生やニートで1日中勉強に時間が使えるぜ、あーあ毎日暇すぎワロタみたいな例外ケースは考慮してない。あくまで普通の会社員、普通の主婦がスキマ時間で独学で黒坂の英語多読メソッドで取り組んだ場合の結果ということで聞いてもらえればと思う。この動画は40代以降の英語やりなおし組の指導経験のビッグデータを活用して作ったので説得力があると思う。

この動画を作成する上でレベル別に英検とTOEICスコアの目安にしてある。それから英語4技能をバランスよく身につけることを前提に話を進めていくのでその前提で話を聞いてほしい。

この動画は次の内容でお届けする。

レベル1.脱初心者(英検2級合格 TOEIC500-600レベル)
レベル2.中級者(英検準1級合格 TOEIC700-800レベル)
レベル3.上級者 (英検1級合格 TOEIC900以上レベル)

ではいく。

 

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レベル1.脱初心者(英検2級合格 TOEIC500-600レベル)

さて、まずはレベル1.脱初心者をするために、英語力ゼロからかかる現実的な時間について解説をしていこう。最初に注意点を話すと、正直、進捗速度には個人差はかなり大きいので、あくまで参考程度に聞いてもらいたいということはしっかり聞いてほしい。人によって一日に勉強に使える時間の量は違うし、学習開始時の英語力もバラバラ。日頃から勉強することが習慣化している人もいれば、学生時代を最後に何十年も勉強から離れていたという人もいる。加えて、黒坂が指導する英語多読のメソッドの理解度も大きな差になる。この期間より早い、遅いというのはあまり気にせず、ざっくり最大公約数的な数字としての感覚で聞いてもらえるとありがたい。でははじめていこう。

まず、結論からいうと英語力ゼロの人が脱初心者までにざっくりかかる時間は「1年間くらい」だ。「は? 脱初心者ですでに1年?なんかすげー長くない?」と思われるかもしれない。でも大丈夫。宮本武蔵が約束の30分前に来るほど慌てる人は多いけど餅ついてくれ。過去動画、英語の伸び悩みを壊すブレイクスルーを解説した通り、英語力の成長曲線を考えると、最初の段階が一番伸びが遅くて時間がかかるけど、この脱初心者を実現できればそこから先は進み方が加速する。それに今のあなたが想像しているほど脱初心者レベルの英語力は決して低くない。じゃあ具体的にどのくらいの英語力なのか?ということについて見ていこう。

【伸び悩む初心者へ】短期間で急に英語力が伸びる「ブレイクスルー」を起こす勉強法

 

【脱初心者の英語力】(英検2級合格 TOEIC500-600レベル)

  • 目安: 高校卒業程度の英語力、語彙力は4000-5000語
  • できることのイメージ:
    • 日常生活や学校生活での基本的な英会話ができる。
    • 簡単な英語のニュースや一般的な話題についての文章を理解できる。
    • 簡単な英語の手紙やメールを読んだり書いたりできる。

正直、外国人を相手に働く観光業なら、通用するレベルくらいだと考えてほしい。これが英語力完全ゼロの状態から、仕事や家庭のスキマ時間に独学で勉強をして一年後に到達できるなら十分すぎるほど早いんだ。なぜなら日本人は中学、高校、大学まで10年間も英語を勉強しても90%くらいはこのレベルにすら到達しないから。

 

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どのくらい英語話せる?

あなたが気になるのは、この脱初心者の英語力でどのくらい話せるのか?ということだと思う。イメージを見せたい。

・英語で状況説明ができる。

・英語で自分の意見を言える。

このレベル感。今から英会話を実現してみせるけど、そのサンプルとして使用するのは、英検2級の二次試験の過去問だ。

画像引用元:日本英語検定協会:https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_2/pdf/grade_2.pdf

 

1.One day, the Sasaki family went to an art museum that offered childcare services. The father said, “They’ll take care of our baby while we look around”.

 

2.Ten minutes later, they left their baby and enjoyed the museum.

 

3.Two hours later at the gift shop, the father was choosing a toy while the mother was worried about her baby.

 

Some people say that parents today give too much freedom to their children. What do you thing about that?

(今日、子供に自由を与えすぎる両親がいると言われていますが、あなたはどうお考えですか?)

 

という質問をされたら次のように回答できる。

 

I agree. These days, parents are not strict enough. As a result, children’s manners are getting worse.

(そう思う、最近は両親が子供に甘いために子どもたちのマナーは悪化した)

 

こんな感じ。今見せた英語ナレーションができるというのは、いわゆる英語で状況説明ができる会話力ということになる。また、相手からそれに関連する質問を受けたら、とっさに英語で回答する力も今見せたくらいはできるようになる。

 

なるほどなるほど、なんか僕私が思っていたよりもいい感じの英語力を身につけられそうだ。そう感じたはず。じゃあここからはスキル別に具体的にかかる時間について見ていこう。

 

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語彙力・英単語英熟語

英語の基本中の基本は語彙力増強だ。英文法を学ぶにも英作文や英会話などすべての活動に語彙力が必要になる。だからまずは語彙力を鍛える必要がある。使用テキストは速読英単語必修編と速読英熟語の2冊。この2冊に収録されている語彙を暗記すればざっくり4000語以上になる。それぞれ速読英単語で3-4ヶ月、速読英熟語も同じくらい。つまり、語彙力増強には半年ほどかければ脱初心者レベルになる。冷静に考えれば6ヶ月で語彙力4000-5000語になるのはすごいことだと思う。

 

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英文法

次は英文法。結論から言うと具体的にかかる年数だけど半年以上1年未満というのが現実的な数字だと思う。コツを掴むのにかかる個人差や、一日に勉強に使える時間の量によっても答えが変わってくるけどざっくり感でいえばこのくらい。

そしてよく言われることに「いやあ自分は英文法は少しはできますが英会話ができなくて」みたいな話だ。世間的にも「日本人は英文法の勉強ばかりで、読み書きはできても英会話は苦手」という評価を聞くことが多いと思う。でもこれは人生で一度も働いたことがない子供部屋オジサンにビジネス力トリプルAの格付けを与えてしまうくらいに過大評価。正しい認識としては「日本人は英会話はまったくできず、読み書きはほとんどできない。英文法はそれに比べればマシ」という程度のもの。その証拠に英会話力を必要としないTOEICリーディング&リスニングテストのスコアは低い。長い期間、英語の勉強をしても日本人の英文法力は高くない。だからこそ、この脱初心者レベルを目指す段階で、しっかりと英文法を勉強してくれ。

ちなみにこちらの過去動画でエバーグリーンとエバーグリーン準拠問題集を使った勉強法を解説しているけどこの通りにやってもらえればいい。

【初心者レベルに最強】英文法書のEvergreenエバーグリーンの効果的な使い方と勉強法完全解説(社会人/準拠問題集)

 

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英検2級/TOEIC500点

ここまでの話で、語彙力と英文法を身につけるのに合わせてざっくり計算で1年ほどという数字になった。この時点で語彙力4000-5000語、英文法は一通り終えているので、「単語がわかれば正確なリーディングができる」という状態になってる。この時点で英検2級の過去問を繰り返し解くだけで、リーディングとリスニングパートは合格点を取ることができる状態になる。

英語多読の受講生には、この基礎を終えた段階で、どのくらい手応えがあるか?自分の弱点はどこか?というセルフチェックのためにも英検2級の過去問を受けてみることを勧めてる。ただし注意してもらいたいことがある。確かに脱初心者レベルは1年くらいで完成するし、受けてもらうと人によっては1回目で9割くらい取れてしまう人もいる。でも英作文、英会話のアウトプットも、となると訓練をするための時間が必要になる。基礎を終えた時点では英検2級レベルのリーディング、リスニングができる英語力ではあるものの、2級に合格するにはここにプラスアルファで3ヶ月ほど英作文と英語面接の対策を準備することが必要になる。そうなると基礎を完成するのに1年、さらに3ヶ月アウトプット対策、合計で1年3ヶ月くらいになるという計算になる。先ほど実演した英会話を再現するにも1年3ヶ月ほどという計算になる。でも必ずしもすべての学習者がこのタイミングで2級に合格したりアウトプット訓練をしなくてもいい。脱初心者レベルができたら、すぐ次の中級者レベルへ進むことをおすすめしたい。アウトプットは中級者レベルでインプットが終わった段階でやるのが一番いいタイミングとしておすすめしたい。

 

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レベル2.中級者(英検準1級合格 TOEIC700-800レベル)

次は脱初心者レベルから中級者レベルまでにかかる時間を見ていこう。結論からいうとざっくり1年前後と考えてもらいたい。つまり、脱初心者に1年、中級者レベルに1年、合計2年というイメージだ。これが冒頭にお話をした「2年間頑張れば現実的に仕事や留学で使える英語のスタートラインに立てる」という根拠になってる。じゃあここからは中級者レベルがどのくらいの英語力か?ということを解説していこう。

 

【中級者の英語力】(英検準1級合格 TOEIC700-800レベル)

  • 目安: 大学中級程度の英語力、語彙力は8000語
  • できることのイメージ:
    • 様々なトピックについての議論や討論ができる。
    • 新聞や雑誌の記事、エッセイ、学術的な文章を理解できる。
    • 英語を使って仕事でのコミュニケーションができる。
    • 複雑な内容の手紙や報告書を読んだり書いたりできる。

中級レベルの英語力があれば、英語でデスクワークができる。それはポテンシャルで採用される新卒や20代の若い人だけでなく、すでに専門分野のスキルや経験があるビジネスマンが英語で運用することもできるレベルと考えてくれ。黒坂が元々働いていた会社では、40代以降のエンジニアや会計、法務、マーケティングのビジネスマンが英語の勉強をして中級レベルに到達することで、自分がそれまでやってきた仕事を英語でこなせるようにスキルアップするという姿をたくさん見てきた。仕事だけでなく、毎日読んだり聞いているニュースを英字新聞、英語記事、英語ニュース動画で楽しんだりすることもできる。これは過去動画、英語は1万時間でモノになるで取り上げた脳内留学をスタートできるレベル感だ。

【40代/50代】英語は10000時間でモノになる|日本人英語学習者のブレイクスルーやっぱり英語多読は最強だった 著:橋本 大也さん

 

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どのくらい英語話せる?

じゃあどのくらい話せるのか?というイメージを見せたい。

・英語で状況説明ができる。

・英語で自分の意見を言える。

英検2級でも同じようなスキルが求められたけど、さらにレベルアップしてよぎ厳密に長い英語で意見を話したり状況説明ができるというレベル感。英会話サンプルとして使用するのは、英検準1級の二次試験の過去問だ。

 

引用元:英検公式サイト「実用英語技能検定準1級「二次試験 問題と解答のサンプル」より」https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf

 

One day a woman was on her way to her office. As she was walking from the station, a man in front of her was smoking. He accidentally burned her jacket with his cigarette. She felt very sad.

(ある日、女性が会社に向かっていた。駅から歩いている途中、彼女の前にいた男性がタバコを吸っていた。彼は誤って彼女の上着をタバコで焦がしてしまった。彼女はとても悲しい気持ちになった)

 

The next week, the woman participated in a campaign to stop people from smoking on the street. The campaign staff was asking people walking to sign petition. The woman was happy to do so.

(翌週、その女性は路上喫煙をやめさせるキャンペーンに参加した。キャンペーンスタッフは歩いている人々に署名を求めていた。女性は喜んで署名した)

 

Six months later, the woman was pleased to see that smoking area was created near the station. Also, a sign said smoking on the street would be fined 1,000yen.

(半年後、その女性は駅の近くに喫煙所ができたのを見て喜んだ。また、路上喫煙は罰金1,000円との張り紙もあった)

 

A few days later, however, the woman walked the smoking are and saw a lot of smoke coming from it. Some people walking nearby were coughing.

(しかし数日後、その女性は喫煙所を歩き、そこから大量の煙が出ているのを見た。近くを歩いていた何人かが咳き込んでいた。)

 

以上が英語で状況説明をするというものだけど、今いった内容に付随する質問に即興で自分の意見を乗せて答えるという能力も身につく。

 

【No.1】

Please look at the fourth picture. If you were the woman, what would you be thinking?

(4枚目の写真を見てください。 あなたがその女性だったら、何を考えますか?)

 

模範解答的なものを見せるとこんな感じ↓

I‘d be thinking it may be better to ban smoking in all public areas immediately. I would talk to campaign staff about it.

(すぐにでも公共の場は全面禁煙にした方がいいのではないかと思います。キャンペーンスタッフにそのことを相談したい。)

 

 

【No.2】

Should more be done to warn children about the dangers of smoking?

(喫煙の危険性について子供たちに警告するために、もっとやるべきことがあるのではないだろうか?)

 

【模範解答】

I think so. Many people start smoking when they are young because their friends keep encouraging them to try it. But it’s important to tell them that smoking can cause cancer.

(私はそう思う。多くの人が若いときにタバコを吸い始めるのは、友達に勧められてだからです。しかし、喫煙が癌の原因になることを伝えることは重要です。)

 

【No.3】

Do you think that the crime rate in Japan will increase in the future?

(日本の犯罪率は今後上がると思いますか?)

 

No. People are well aware of the dangers of crime, and they are involved in efforts such as volunteer patrols to prevent it. These measures should help keep the crime rate down.

(いいえ、人々は犯罪の危険性をよく認識しており、犯罪を防止するためにボランティア・パトロールなどの取り組みを行っています。こうした対策が犯罪率を抑えるのに役立っているはず)

 

脱初心者レベルと比べると、さらに使用する英単語や英熟語は難しくなり、時制を意識したフレーズや論理的で客観的に英語での解説が可能になる。加えて、関連する複数の質問にも英語で即興で回答できるので、実用性のある英語力を身につけられるといえる。

 

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語彙力・英単語英熟語

脱初心者の時点で4000語以上の語彙力がある。じゃあ中級レベルとなるとどのくらい必要か?というとざっくりこの2倍の8000語程度。この語彙力を育てるのに必要なテキストは文で覚える単熟語と出る順パス単、後は過去問をやり込むことで身につけられる。その過程でリーディングとリスニングも身につく。それぞれのテキストを終わらせるのにかかる時間は文単で3-4ヶ月、パス単で2-3ヶ月、あわせて半年前後というところ。

 

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リーディング

ここからはリーディングについてのスキルアップについて話そう。リーディング素材は文単、パス単、過去問になるのだけど、まずはゆっくりでも正確に英語を読む精読リーディングの経験を積む。精読リーディングを続けると徐々に英文の構造や英文法の処理が早くなって来るし、語彙力もついてくるので意識しなくても早いリーディングができる。これが速読リーディング。最後に歴史や医療、テクノロジーなど多分野を読解することで色んな分野の語彙や文構造に慣れることで多読リーディングにステップアップする。

英語リーディングについては過去動画で精読、速読、多読のステップを解説しているのでこちらも見ておいてほしい。

初心者から上級者に!英語の爆速リーディング勉強法のすべて|精読・多読・速読

 

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リスニング

続いてリスニング。こちらもリーディングと使用する素材は同じ。ちなみに世の中には「リスニングを伸ばすためにたくさんリスニングをしよう」という人がいるけど、残念ながらそれをやってもほぼ伸びない。その理由を解説する。まずリスニングを伸ばすには2つの要素が必要になる。1つ目が音、こちらはリスニングの量を増やすことで音に聞き慣れてリスニング力がアップできる。でももう1つの理由こそが重要で、多くの人がリスニング伸び悩みの原因になっているけどそれが英語の処理速度。ゆっくり読んだり聞いてもわからないことを早くインプットしても余計にわからない。リスニングは聞き手がスピードコントロールできない。だからまずはリスニングでインプットする速度でリーディングできる状態を作っておくことが必要。なぜなら聞いたそばから情報が消えてしまうリスニングの方が、目でじっくり情報を咀嚼できるリーディングの方が論理的に簡単だから。

結局、リーディングもリスニングも情報を目から入れるか耳から入れるかの違いでしかなく、英語を処理する回路は同じ。ということは、スピーディーなリーディング力を身につければ自然にリスニングも伸びる。今の話は過去動画英語4技能「読む/聞く/書く/話す」の正しい勉強の順番で詳しく解説してるのでこちらもあわせてみておいてほしい。

【最も効率的】英語4技能「読む/聞く/書く/話す」の正しい勉強の順番(リーディング/リスニング/ライティング/スピーキング)

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英作文

次は英作文力。英検準1級のライティング問題は長文を要約するライティング問題と、自分の意見を論理的に主張する意見論述問題の2種類が出る。この試験対策をする過程で、ライティング力を鍛えられる。誰が読んでも理解しやすい、理想的な英作文の型があって、それは序論、本論、結論の順番で書くこと。英作文の対策はインプットをしっかりした後でなおかつ型にはまった訓練をすることでやったらやっただけ伸びていく。ざっくりかかる時間は1-2ヶ月が目安。長くても3ヶ月以内には完成させることができる。

 

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英会話

先ほど見せた英会話のサンプルイメージレベルを目指すには、英作文と同じく型にはまった訓練を繰り返しすることが重要になる。英語のアウトプットで最も効率よく伸ばすには、1.まずやってみる 2.模範解答を見て改善 3.模範解答を意識してまたやる このサイクルをひたすら繰り返すこと。いや、これは英語に限った話じゃない。料理でも人前で話すトークでも囲碁や将棋でもすべてのアウトプットにおける上達の法則といってもいい。模範解答というのはいわゆるお手本であり、お手本は真似するクオリティが保証されているからお手本とされているはず。そして自分が実践してお手本を見ることで、「ここをもっと改善したら更に良くなる」という気付きの山盛りになる。それを続ければ、理屈の上でやればやるほどドンドン上達していくので場数を踏むほど成長が保証される。ざっくりこちらも1-2ヶ月が目安になる。

以上を踏まえて、後は英検準1級の過去問をひたすらやり込めば試験に合格し、英語4技能は全部揃う。その後TOEICを挑戦したいならこちらも過去問をやり込めば800点くらい取得することは十分可能。人によっては860点以上取れる人もいる。

 

もちろん、この段階に到達してもまだまだ足りないからもっと上を目指したい!という欲求が生まれる人はいると思う。でも、ここまでたどり着いたら、独学だけでさらに英語力を伸ばせるようになる。どちらかといえば、個人的にチャンスがありそうならこの時点でもう英語で仕事ができそうならその環境に飛び込むことをおすすめしたい。なぜなら英語の勉強と違って仕事で英語を使えばお金がもらえる、必要性に駆られてやる気に関係なく頑張れる、毎日が実践訓練になるから自然に伸びるという素晴らしい環境が待っているから。仕事をスタートした瞬間は足りない点はたくさんあるけど、いつまでも完璧を目指して準備が整ってからスタートしようとすると永遠に始められない。ならいっそ、多少背伸びをしてでもとりあえず英語が使える環境に無理やり飛び込んでひいひい苦しみながら実践で英語を使う経験を積むべき。こうなればもう、英語の勉強という感覚はなくなる。

 

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レベル3.上級者 (英検1級合格 TOEIC900以上レベル)

最後は上級者レベル。次は中級者レベルから上級者レベルまでにかかる時間を見ていこう。結論からいうとざっくり1年前後。つまり、脱初心者レベルで1年、中級者レベルで1年、さらに上級者レベルまで1年なのですべてをあわせたトータルでは3年くらいというイメージだ。すでに解説した通り、中級者レベルでも十分英語で仕事を始めるスタートラインには立てるので、無理に目指す必要はないと思う。でも人によっては上級者レベルの英語力が必要な仕事についていたり、すでに英語で仕事はしているけどさらにブラッシュアップするために必要という人もいると思うので、そのあたり必要に応じて英語を伸ばしてほしい。じゃあこのレベルがどのくらいの英語力か?ということを解説していこう。

 

【上級者の英語力】(英検1級合格 TOEIC900以上レベル)

  • 目安: 大学院レベルの英語力、語彙力は10000語以上
  • できることのイメージ:
    • 高度な専門的な内容についても英語で議論や討論ができる。
    • 専門書や学術論文を理解できる。
    • 高度な英語を使ってビジネス文書やプレゼンテーションを作成できる。
    • 複雑な文章やニュアンスを含む表現を理解し、適切に使いこなせる。

上級者レベルの英語力があれば、英語の勉強は完全に終了。英語を使う仕事もTOEICや英検で判断されず、英語面接を受けることになるからもう英語系の資格を受験する必要がなくなる。実際、黒坂は外資系企業やグローバル企業への転職時は面接官は外国人で英語の職務経歴書を出し、英語面接ばかりでTOEICが何点とか気にされたことはほとんどない。

 

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どのくらい英語話せる?

じゃあどのくらい話せるのか?というイメージを見せたい。

・英語で論理的かつ高い説得力の意見を主張できる。

ここまでくれば英語でプレゼン、ディスカッション、ディベートなど知的で高度なコミュニケーションもこなすことができる。英会話サンプルとして使用するのは、英検1級の二次試験の過去問だ。

引用元:英検公式サイト「実用英語技能検定1級「二次試験 問題と解答のサンプル」より」https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_1/pdf/grade_1.pdf

 

今回のサンプルテーマは「日本の人口減少は問題か?」というもの。

Since the 1980s, the Japanese government has been aware of the problem of a declining population. However, they haven’t come up with any effective solutions, and as a result, the population decline has become a significant issue. But I don’t think this is a severe problem for two reasons.

First, technology will help us deal with this issue by reducing the need for a large workforce. With the advancement of robots and AI, we can keep our economy strong even with fewer people. For instance, in the past, trading stocks required a lot of staff, but now it’s done online, so we don’t need as many workers. Right now, our society relies heavily on human labor, but technology will take over more of these tasks in the future.

Second, a smaller population could mean lower social security costs. Right now, Japan spends a lot to support its large population, including unemployment benefits and pensions. But with fewer people, the cost to maintain the nation goes down, which could mean more wealth per person. Some small European countries live very well with smaller populations.

For these reasons, I believe that a declining population won’t be a big problem thanks to technological advancements and lower costs. Sure, there might be some short-term issues, but humans have always adapted to changes. Over time, we’ll find ways to deal with the challenges of a declining population.

 

突然ふられたテーマに対して、自分はこうした意見を持っていてその根拠はこうでという話ができる。ビジネスや留学先の大学で英語でコミュニケーションをこなすことができるし、なんなら海外YouTuberとして英語で情報発信をしたり自分の専門分野について解説するということだってできる。実際、このレベルに到達した日本で不動産会社を経営している社長が、YouTubeで外国人の視聴者に向けて日本の物件を英語で解説し、販売につなげるということをしている。

 

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語彙力・英単語英熟語

上級者レベルに必要な語彙力はざっくり10000語程度。この語彙力を育てるのに必要なテキストは準1級と同じく、文で覚える単熟語と出る順パス単、後は過去問をやり込むことで身につけられる。その過程でリーディングとリスニングも身につく。それぞれのテキストを終わらせるのにかかる時間は文単で3-4ヶ月、パス単で2-3ヶ月、あわせて半年前後というところ。

リーディングやリスニングについてはすでに中上級者レベルに達しているので、そことの違いは語彙力。逆に言えば、使われている語彙がより難しいくらいの差しかない。なので語彙力をつけることで、より高度な英文をリーディングしたり、海外動画をリスニングしたりすることができる。

 

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英作文

英作文もあまり中上級者レベルと違いはない。英検1級のライティング問題についていえば、同じく長文を要約するライティング問題と、自分の意見を論理的に主張する意見論述問題の2種類が出る。すでに型にはまった英文を書く力は持っているので、それをさらに長文かつ説得力と使用語彙レベルを引き上げることで上級者レベルに育てることができる。ざっくりかかる時間は1-2ヶ月が目安。長くても3ヶ月以内には完成させることができる。

 

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英会話

英会話については一段上のレベルになる。なぜなら中上級者レベルで見せた英語の説明能力、つまりナレーション力というのは型にハマった訓練をすれば純粋な英語力だけで突破できる。それに対して意見をスピーチするには英語力プラス自分の意見を主張するスキルも必要になる。自分の意見を主張するには英語力という語学力とはまた別の力が求められる。サンプルスピーチのように「日本の人口減少は問題と思うか?」というテーマについては、普段から意見の主張になれていない人にとっては「労働者が減るから良くないと思う」くらいしか言えること無く、しかも労働者が減ると具体的にどのような問題が生じるか?という説得力のある根拠まで出すことは難しい。つまり、英語力とは別のスキルを訓練して用意する必要がある。

どのくらい取得に時間がかかるか?というタイムスパンについては個人差も大きいけど、やっぱり2-3ヶ月くらいは見ておいたほうがいいと思う。

英検準1級のときと同じく、後は過去問をやり込もう。

 

今回は以上だ。現実的にかかる時間を細かく計算して出してみたけど、あなたの受けた印象はどうだっただろうか?「えー?そんなに長くかかるならいらねえわ」だっただろうか?もしくは「そのくらいで手に入るなら頑張りたい」と思っただろうか?あなたの答えがどちらにせよ、自分からそんなあなたに伝えたいことがある。それは英語は誰がどうやっても絶対に長期的な時間がかかるということ。

自分は英語ブログをスタートしてもう6年以上も英語学習を指導してきていろんな学習者をサポートしてきたけど、ただの一人たりとも最短最速たった数ヶ月で英語ペラペラみたいなケースを見たことがないってこと。よく見かける「自分は1ヶ月で英検1級に合格した」みたいな話は、スタート地点が英語力ゼロの初心者じゃないってこと。また、そうした人の多くが学習中の期間をノーカウントで、十分過ぎるほど英語力を身に着けて最後の仕上げに着手した過去問のページを開いた時から1ヶ月というカウントなので、厳密に学習期間をカウントするとそういう人たちも何年も勉強をして身につけたというのが現実。

誰もが最短最速で身につく魔法のような学習法というウソとデタラメに毒されすぎているので1年、2年で頑張ろうというと「うわー長いな」と感じてしまいがち。でも冷静に考えてほしい。たとえば仕事、残業をカウントしなくても月金の平日で1日8時間、週40時間、月160時間以上働くのに、どんな仕事でも新人がベテランになるには3年くらいはかかるのが普通。「たった1ヶ月でベテラン社員並みの仕事術が身につく」なんて誰も考えない。みんな専門知識や技術が身につくのは時間がかかって当たり前、と受け入れてる。でもそんなデタラメが英語学習界隈でははびこりまくってる。しかも普通の仕事より圧倒的に暗記する量が多くて、スキマ時間で取り組むしかない英語学習でたった数ヶ月の速習なんてどう考えてもできるわけがない。もしも才能や年齢に関係なく、誰にでも再現性があって画期的な学習法が存在するなら、ぜひ個別具体的時間の見積もり付きで出してほしい。その内容を検証したい。でもそんなものを出せる人は誰もいない。嘘と誇張だからふわっと抽象的にしか言えない。「僕私はできました」と客観的に検証不可能なサンプル数が1つしかない。だからないんだよ。ない。こうした状況証拠からも英語力の取得には年単位の継続的な努力は必須であり、それを受け入れた人だけが英語を話せるようになると思います まる という話。参考になったら幸いだ。ほなまた。

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