※追記(2020年4月9日):多読の目安を更新。
オレだ。先日、このブログを読んでいる読者の方から、
「英語多読に興味があるおw 一体、どのくらい読めば実力が付くんだお?」
こうした質問を頂いた。
英語多読での学習法に手を出す人なら、
誰しもこのような興味を持っていることだろう。
今回は「1万語-100万語を読破」
することで得られる効果を叩きつけておきたい。
ついてきてくれ。
目次
この記事の内容
あなたはきっと、次のような疑問を持っているはずだ。
「英語多読をしてリーディングの字数を稼げば、面倒な勉強なんてせずに自然に英語力が身につくはずだお!」
「忙しい社会人になった今、語学留学なんてとうていムリゲーだし英語多読だけで英語力を伸ばしたいお!」
「1万語、10万語、30万語、50万語、そして100万語と読み重ねてどういう効果が得られるんだお?」
この記事を最後まで読めば、これらの疑問はすべて解消できるぜ。
そしてあなたが抱くこうした気持ちを、
オレはカラカラのスポンジが水をグイグイ吸い込むレベルに理解できるぜw
英語多読に限らず、
外国語学習をするには
イモムシがチョウチョに成長するくらいに
時間と労力がかかるんだ。
「イイヨー、英語多読はマジでガチクソイイヨーw」
と得体のしれない誰かにオススメされて、やってみたはいいけど、
「チキショー! やってみたはいいけどカスほど効果がないお!」
というクソッタレな結果になったら、時間にムダになってしまうからな。
あなたとしては、それだけは何が何でも避けたいはずだ。
その気持ちは鬼のように理解できるぜ。
でも大丈夫だ。
オレからあなたに結論を渡す。受け取ってくれ。
まじめに取り組んで30万語程度を読めば、
辞書を頻繁に引かなくても、英語ニュースや専門書もサクサク読めるだろう。
言っておくが英会話力も狂ったレベルにバク上げ必至。
「資格」で言うなら、TOEIC800点以上、英検準1級くらいなら対策なしで取れるくらい
(当然だが個人差はあるからなw)。
さらに信憑性の担保として、もう一つお話をしておく。
これはオレじゃないけど、ある学習者のTOEICスコア推移だ。
この方は特別なTOEIC対策をまったくしていない。
英語多読メインで英語力を伸ばして、
それがTOEICに反映されているんだ。
見てくれ。
↓
「なんじゃそりゃああぁぁぁ。ガチクソやばいおww」
「30万語読んでそんなになれるなら、ぜひぜひ読みたいお!」
なるほど、エンジンを付けた車のように、
そろそろあなたの学習意欲がポカポカと温まってきたようだw
だが待て。
いきなり鼻息荒く突撃するな。
多読、と言っても前提条件があるんだ。
言っておくが、脳死状態でテキトーに読み散らかして
「◯語読破」という数字だけを追いかけても犬のウンコほど力はつかねえからな?
英語版「ドラゴンボール」を全巻読んだところで付く力なんてたかが知れている。
子供向けの絵本やケッタイなスマホアプリも同様だ。
「あたまからっぽで、ただなんとなく英文をたくさん読む」
そんなことをしてもカスほど効果はないし、時間のムダだ。やめろ。
<参考・関連記事>
絵本やスマホアプリを使ってテキトーに読むだけじゃ無意味。目を覚ませ。
見てくれ。こんな感じに「力が付く英語多読」には前提条件があるんだ。
↓
・多読の素材はビジネス書や英語ニュースなど論理的に書かれた英文。
・英文法や英単語など英文を正しく読解できる基礎力があること。
・あやふやな理解のまま乱読ではなく、しっかり精読しつつ取り組むこと。
この辺はマストだ。
彼女の誕生日は忘れても、このことはガッツリ覚えておいてくれ。
「いや、大事な彼女の誕生日も忘れたらダメだろww」
英語多読は「精読」→「多読」というステップを踏むことや、
素材選びがガチクソ重要なんだ。
このブログでは、その辺を鬼のように詳しく教えるので安心してくれ。
<参考>
英語多読について詳しく知りたいって人は、
オレが作ったこのまとめ記事が腰が抜けるほどに役に立つだろう。
ぜひブックマークしておいて、
後日鼻くそほじりつつ、じゃがりこポリポリかじりながらでいいから読んでおくといい。
かわいい彼女とのデート前のあぶらとり紙レベルに捗るはずだ。
↓
英語を多読することで英語力は伸びる。TOEICをまったく対策しなくても、多読を重ねれば自然にスコアが上がっていく(画像は多読者のスコア推移)。
1万、10万、30万語と進めるたびに着実な英語力向上があるのは事実。だが同時に基礎力があり、リーディング素材も力が付くものを選ぶなど前提条件もある pic.twitter.com/CLku3rnbMh
— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) April 5, 2020
この記事の信憑性
さて、ここで軽くオレについて語らせてくれ。
「オイ、テメエの話聞く価値あんの? 信じてええのん?」
きっとあなたは疑いの気持ちモリモリで読んでいるだろう。
分かる。誰しも時間をムダにしたくないし、
うさんくさいウソつきがネットにはウジャウジャいるからなw
自分でやってもないのに、テキトーな机上の空論ばかりの
「英語専門家」がドヤ顔してYahooニュースに記事を書いていたりするからな。
こんな得体のしれない、小汚いオッサンのオレをあなたが疑うのは当然の感情だろう。
だが大丈夫だ。
オレは特別頭がいいわけでも、才能の持ち主でもない。
だけど、「英語多読」についてだけはガチプロと言っていいと思う。
コレを見てくれ。
オレはほぼほぼ英語多読だけで英語力を鬼のように付けた。
米国の大学留学で会計学を専攻し、
帰国後、外資系企業で外国人比率50%超の環境で複数社働いたよ。
英検は1級、TOEIC985点を取得済だ。
ああ、誤解しないでくれ。
別にインテリというわけじゃないからなw
せいぜい、北京原人レベルのオツムしかないんだ。
<参考>
じゃ、そろそろ本題に入ろう。
カウントの定義
まず定義を語っておきたい。
語数というのは「文字数」ではなく
「単語数」でのカウントとなる。
たとえば
good word
は、文字数で「8文字」、単語数で「2語」になる。
▲Googleドキュメントを使ってカウントした場合はこんな感じ。
「1万語」というのは、「1万単語」という意味になる。
1万語の英語多読効果
1万語はこのくらいの分量だ。
・Japan Timesなどの国内英文ニュース1,000文字(約200語)を約50記事
正直、「英語多読家」としてはまだまだ駆け出しというものだろう。
だが、この分量を正確に読むことで少しずつ
「英語を英語のまま理解する」
という回路が育っていく。
「1万語は超えたけど、まだまだ腰が重いお…。本当に力がつくのかお?」
でも、元来の「活字好き」という人でなければ、
まだまだ英語を読むことに心理的抵抗はあるし、
腰を上げるのが重いと感じるはずだ。
だが、徐々に英文を読む習慣がついてくる。そんな感じ。
必要な目安期間:2週間から1ヶ月前後
10万語の英語多読効果
10万語はこのくらいの分量だ。
・300-400ページ程度の洋書1冊分(例:The Warrior Elite: The Forging of SEAL Class 228など)
・Japan Timesなどの国内英文ニュース1,000文字(約200語)を約500記事
・New York Timesなど国外インテリ紙のニュース・コラム2000文字(約400語)を約250記事
10万語も読めば「英語でスイスイ文章を読める」と豪語していいレベルになる。
多読に着手した時と比べて、読む速度も正確性も遥かに速い。
カタツムリから、リスくらいの動く速度にアップするはずだ。
さらに脳内の英文処理も成長することで、リスニング力もアップするんだ。
これはヤベエよなw
英語の基礎力を備えつつ、乱読せずに精読を重ねてこの水準まで達すれば
英検やTOEICのリーディングパートが「得意分野」「得点源」になっているはずだ。
「力試しにTOEIC受けるお!」
「英語多読と進研ゼミ関係ねえw」
さらに、多読を通じて英単語の語彙力増強効果や、
英文法の理解も鬼のように深くなることで
語彙問題や、文法力を問われるパートもガッツリ取れるだろう。やったぜ。
必要な目安期間:3ヶ月-4ヶ月前後
30万語-50万語の英語多読効果
30万語-50万語はこのくらいの分量だ。
(数字は30万語のケース)
・300-400ページ程度の洋書3冊分(例:The Warrior Elite: The Forging of SEAL Class 228など)
・Japan Timesなどの国内英文ニュース1,000文字(約200語)を約1,500記事
・New York Timesなど国外インテリ紙のニュース・コラム2000文字(約400語)を約750記事
英語ニュースも、国内ではなく国外向けのものに少しずつシフトしていけるだろう。
毎日読んでいる人なら、読解速度も初期の頃と比べてケタ違いに速くなる。
カタツムリスピードが自動車レベルになるくらいに劇的な変化が起きるんだ。
この水準に達した人なら、もはやほとんど辞書を引かなくてもスイスイと読めるようになる。
英語で書かれているからといって、それだけで心理的抵抗が起きることもなくなるだろう。
海外の大学に留学し、専門分野を専攻する予定の人は
この30万語-50万語のハードルを超えておこう。
留学先で鬼のようなリーディングマテリアルにも耐えられるはずだ。
<参考>
米国に留学すると悪魔じみたリーディングの宿題で忙殺される。
英語多読をしないままいくとたいてい死にかけるw
↓
必要な目安期間:9ヶ月-1年間前後
100万語の英語多読効果
100万語はこのくらいの分量だ。
・300-400ページ程度の洋書10冊分(例:The Warrior Elite: The Forging of SEAL Class 228など)
・Japan Timesなどの国内英文ニュース1,000文字(約200語)を約5000記事
・New York Timesなど国外インテリ紙のニュース・コラム2000文字(約400語)を約2500記事
このレベルになると、もう「英語学習」という感覚ではなくなり、
日常生活の一部に「英文を読む」ということが組み入れられるだろう。
たとえば世界的に問題が起きている
(2020年でいえばコロナウイルスのパンデミックなど)
を国内と海外のニュースを読み比べて、それぞれの視点の違いを考察する。
ブログやニュースコメントを読み比べて、文化的な違いを楽しむということが可能になる。
また、ビジネスマンの方なら、海外のニュースや技術書を見て
国内勢にガチクソに差をつけるなんてこともラクショーだ。
必要な目安期間:2-3年間前後
100万語を読破した後の体験談
ここでオレの話をさせてくれ。
冒頭で述べた通り、オレはほぼほぼ英語多読だけで英語力を伸ばした。
独学で英文素材もニュースが中心だったので、ほとんどお金もかかっていないんだ。
一体、どのくらい読んだのかはよくシラネw
当然、100万語はヨユーで通過したけど、めんどいから数えてねえなw サーセン。
英語多読を鬼ほどやり込んだことのメリットとしては、
海外大学留学や、ビジネスで直接力になったということなんだ。
この過去記事「アメリカ留学、外資系勤務で一番重要なのはリーディング力」
でも詳しく書いているんだけど、
ぶっちゃけ米国の大学でも外資系企業で外国人と働く上でも
もっとも必要な英語スキルは「読むこと」にあるんだ。
きっと、あなたのあなたの中のイメージでは
「ディスカッションをして激しくお互いの意見をぶつけあう」
「パリッとかっこいいスーツを着て、英語でプレゼンをする」
てな感じで「英会話力こそがビジネスや留学で役に立つ」というものだろう。
だが違う。実際には現場で使う英語スキルの多くは「リーディング」なんだ。
留学では鬼ほどリーディングアサインメントが出されてレポートの提出が必要だし、
仕事の現場では、資料を読み込んだり、
Eメールを読みこなすのは世界中どこの会社でもあることだ。
だから日本国内で英語多読をしておけば、
海外で大学や仕事をする上で直接役に立つんだ。
オレは今でもビジネスジャーナリストの仕事をする上で
海外の文献やニュースを読んで執筆することもあるので、
現在進行系で英語多読は役に立っていて、お金にも変わっている。
控えめに言って最高だぜ。
でも、英会話の練習をしてもこうはいかないんだ。
「ごきげんいかが?」
「今日はいい天気ですね」
こんなフレーズを1万時間練習しても、
残念ながらあなたのこれからの人生でこれらのフレーズを使うことはほとんどないだろう。
だが、英語を多読すればガチで英語を使って生きていく上で、
鬼のように役に立つからオレはオススメしておきたい。
デメリット:注意点もある
「英語多読最高だお! やるしかないお! もう誰にも止められないお!」
という気持ちの人もいるはずだ。
分かる。オレが同じことを言われたら、
今すぐ手元のiPhoneをメルカリで売っぱらって、
その軍資金で英語多読に挑戦すると思うw
だが、英語多読には残念ながらデメリットもあるんだ。
そこも理解しておくといい。
<英語多読のデメリット>
・お金がかからず、痛みを伴わないからすぐに投げ出す。
・しっかり力がつく英語多読の正しい情報が世の中にほとんどない。
・最初に基礎固めが必要だが、ここで放り出す人が出てしまう。
・いつまで、何を、どう読んでいいのか指南が必要。
理解を深めるには、この辺を読んでおくといいぜ。
↓
<関連記事>
英語多読は「使える英語」
多くの人は「英語を話すこと」が目的化している。
まあ気持ちはハゲ上がるほど分かるよw
オレも昔は、とにかくペラペラ話せることに、
メチャ憧れを持っていた時期があったからなw
だが、冷静になって考えて欲しい。
努力して、お金をかけて取り組んでも「使わなければすべてムダ」でしかない。
せっかく思い切って昼間のスーパーでクソ高いお刺身を買ってきたのに、
そのまま冷蔵庫の奥で干からびて腐ったら意味ねーっつー話よ。
でも、英語多読はその学習過程の段階でソッコーで役に立つ。
英語多読素材に使う、「英語ニュース」「英字新聞」や「洋書」から情報を得るから、
「英語の勉強&情報収集」というヤバさだ。
そして、英語多読で身につけた英語力は即、海外留学やビジネスで役に立つから
「英語は投資」と考えるとこれほどいい話はない。
<参考>
英字新聞を英語多読素材に使うメリットはこの記事を見ておいてくれ。
さあ、メリットに気づいたら、今すぐ動きだしてくれ。
英語多読なら、きっとあなたの英語の夢を叶えるツールになってくれるはずだ。
46歳英語学習者のShimahideです!
お久しぶりです!
先月、1年4カ月かけてやっと「必須単語5,000語」と「文法」ステージが終わり、今月から「長文読解」ステージに突入しました!こんなに長く諦めずに英語学習を続けられたのも、黒坂さんの著著やブログ、不定期に来るメールのお陰と思っています。本当にありがとうございます。
今は「英検準1級文で覚える単熟語」に取り組んでいます。さすが準1級の単語は歯応えがあるなあと思いながらも、英文法をしっかり学んだお陰なのか、準1級レベルの英文を普通に読んでいる自分に驚いています。
ちなみにこの本を1冊読み終えると、何万語読んだことになりますか?
早く次のSTEPに行けるよう、精読に努めますね!
Shimahideさん
お久しぶりでございます!
コメントありがとうございます!
>1年4ヶ月かけて
その継続力に感服いたします!
ほとんどの人は「いいな」と思ってもすぐやめちゃうんですよね…。
でも、Shimahideさんはガッツリ継続されているとのことで
本当に嬉しいです。
その努力が実って、英単語と英文法をインストールされたとのこと、
心の底からおめでとう!を言わせてください。
素晴らしいですね!ここからはいよいよガチの多読フェーズですね!
引き続き、楽しんでいきましょ!
>黒坂さんの著著やブログ、不定期に来るメールのお陰
あれ…?気がついたらなんか目から汗が(´;ω;`)ブワッ
まごうことなく、Shimahideさんの実力です!
ぜひご自身の努力を誇ってください!
>英検準1級文で覚える単熟語
こちらは1526語が収録されていますよね!
厳密に単語を数えるのは難しいですが、
文中の単語はこの3-4倍以上はありますから
ざっくり5000語~7000語くらい
に捉えるのが良いのではないでしょうか。
それもメチャメチャ質が高い文章を
何回も回すわけですからハンパない力が付きますよ!
歯ごたえあって大変なのですが、
今後もぐるぐる反復して全部頭にブチ込んでいきましょう!
絶対に力になります。
応援しております!また遊びに来てくださいませ!
黒坂
はじめまして、私は50代前半の主婦です。「~だけで」というタイトルの英語学習本はすぐに買ってしまうので黒坂さんの本も買いました。もともと英文法は好きだったので、何もせず英検は準一級まで合格した経験があったので、内容にはおおいに共感しましたが、1級の二次の壁が厚く3回敗れています。なにかヒントをいただけないでしょうか。
hanakoさん
コメントありがとうございます!
英検準1級合格はすごいですね!
1級も一次を受かったのはメチャメチャすごいと思います!
二次試験ですが、一次試験の英作文の対策が効きます。
英作文は「型」をなぞるべきでして、ざっくりですが
主張
根拠1
根拠2
根拠3
再度主張
という流れを組めば失点の要素を潰すことで合格できるでしょう。
応援しております!