オレだ。
日々、英語多読を指導しているわけだが、
先日、次のようなご質問を頂いた。↓
(読みやすくするため、文章はオレが編集済。質問内容はほぼ原文ママ)
英語多読に挑戦中で、英字新聞を読んでいます。
簡単な英文だとかなり読むのが速くなってきましたが、難しい英文を読むと速度が極端に落ちます。
まるで暗号を解読するような読み方になり、内容が頭に入りません。
どうすれば速く読めるようになるでしょうか?
忙しい中で、とても頑張られている方のようだ。
おそらく、この方と同じように
「多読を頑張っているけど、読書速度をもっと上げたい」
という状況に置かれている方もかなりいるはずだ。
オレからの答えは次のとおりだ。受け取ってくれ。
↓
英語多読速度アップをしたければ、
漫然と読むだけではダメだ。
あなたが成功したければ、下記ツイートの内容を実践してくれ。
英語多読でリーディング速度を上げる上で、しっかり意識すべきことは次の通り。
・基礎力を高める(語彙力と文法力)
・たくさん読む(多読!)
・背景知識のあるテーマをリーディング素材に選ぶ
・しっかりとした目的意識を持って読む!これは日本語で速読力を磨く上でも使える思考。
— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) February 14, 2021
英語多読については、正しい情報発信をしている人が多くないので
誤解して取り組んでいる人も多いハズ。
けど、思考停止してダラダラ読んでも、
成長しないので技術的な話を語っていくぜ。
目次
この記事の信頼性
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人は実績のないやつの言うことは聞かねえ。
だからオレは自分の実績を晒す。
コレを見て、オレの話が信用に足るかどうかを判断してくれ。
↓
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
オレより英語力が高い人はいくらでもいる。
けど、英語多読の分野についてはオレはおそらく日本一詳しいはず。
「このオッサンの話を聞く価値ありそうだ」
と感じたら、ぜひこのまま読み進めてくれ。
基礎力を高める(語彙力と文法力)
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まずはなんと言っても、コレが最重要だな。
ズバリ、語彙力と文法力を磨いてくれ。
まず、しっかりとした語彙力がなければ、
スイスイとスピーディーに読むことは不可能だよな。
1行読むごとに知らない英単語が2つも3つもあると、
急ブレーキがかかることになる。
英単語は「知っている、知らない」のシンプルな二元論になるので、
知っていれば読めるけど、知らないとお手上げという結果になる。
語彙力を高めることで、英語多読のリーディング速度を上げることが出来るんだ。
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そして英文法も、英単語力と
同じレベルに最重要項目。
たとえ英単語が鬼のように覚えていても、
英文法がなければ正確性、速度の両方の面で英文を理解できなくなる。
I should have been there at 5 PM.
5時にそこにいるべきだったのに(実際にはいなかった)
という英文1つとっても、使われている英単語は簡単でも、
英文法の知識がなければ正しく理解できない。
5時にそこにいた、いなかった、という違いは大きいからなw
英文法力を高めることで、
英語を英語のまま頭から
スッと理解できる力になる。
英語多読のリーディング速度を高めるには、
まずは基礎をしっかり固める必要があるんだ。
ここをおろそかにして、小手先のテクニックに走っても
いつまで経ってもカスほど成長は望めない。
しっかりと土台を固めるために、まずは基礎力を高める意識を持ってくれ。
たくさん読む!まずは10万語を読もう
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「たくさんの英文を読むことで、精度・速度ともに脳内英文処理ができる回路を育てる」
英語多読とは、そういう修行だ。
つまりは、しっかりと分量をこなすことが前提の数稽古なんだ。
「どのくらい分量をこなすのか?」
問題はこの認識が人によって、
あまりにもバラバラなことだ。
「頑張っても伸びません…」
と問い合わせを受けることがあるけど、
その人の話を聞いてみると、5000語くらいしか読んでいなかったり、
読みはじめて1ヶ月しか経過していなかったりって話も珍しくない。
「オイオイw さすがに努力の基準値が低すぎるってw」
と言わざるを得ない人もいたりする。
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英語多読で英語をスイスイ読めるようになるには、
まずは10万語、この目標を目指してくれ。
10万語のざっくりした目安はこんな感じだ。↓
・300-400ページ程度の洋書1冊分(例:The Warrior Elite: The Forging of SEAL Class 228など)
・Japan Timesなどの国内英文ニュース1,000文字(約200語)を約500記事
・New York Timesなど国外インテリ紙のニュース・コラム2000文字(約400語)を約250記事
英語多読に挑戦する人は、これから読もうとしている
Web記事などをGoogleドキュメントとか、
MicrosoftのWordをにコピペして、文字数のカウントをするといい。
「これまでどのくらい多読したか?」
を記録を取ることで、モチベーション維持にもつながるはずだ。
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ちなみに英語多読をする時は、最初は必ず
「精読」で取り組んでくれ。
間違ってもいきなり「速読」を目指すな。100%失敗するんで。
精読というのは、英文構造を意識しながら、
英単語も理解があやふやなものは、都度、調べながら読むというやり方なんだ。
その際、英文法の理解が甘いところは、
面倒臭がらずに英文法の復習をしながら読んでくれ。
正確に読む修行をしていけば、自然に読む速度は上がっていく。
でもこの逆はできない。
精読と速読については、次の過去記事が役に立つ。
多読するほど、しっかりと実力を伸ばしたい人は必ず見ておいてくれ。
↓
「一体どのくらい多読すれば、どのくらい読めるようになるのか?」
これが気になる人もいると思う。
大丈夫、詳細について過去記事が鬼のように役立つはず。
英語多読家を目指すなら、必ずこの記事も見ておいてくれ。
↓
背景知識のあるテーマをリーディング素材に選ぶ
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英語の基礎力をしっかりと付けて、精読で分量をこなす!
これだけでグングン速読化していくんだけど、
その際、読む記事のテーマ選びも意識してくれ。
・興味、関心が高いテーマ
・その分野の背景知識がある
この2つは抑えておこう。
特に多読初心者の頃は、テーマ選びはメチャメチャ重要になる。
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多読初心者の頃は、
とにかく時間もかかるし
英文法書を読み直したり、
英単語を調べたりと手間が多い。
そこで読む素材のテーマが興味のないものだと、一気に挫折率が高まるだろう。
そもそも、あなたの英語力に関係なく、
興味のない分野の文章を読むのは難しいんだ。
たとえばオレは経済学やITテクノロジー、金融に心理学の分野は大好きだ。
これらのテーマについては、背景知識や語彙力があるし、
一日中読んでも苦痛を感じない。
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その一方で、芸能ニュースは1ナノメートルも興味がない。
何回読んでも、まったく内容が頭に入ってこないし、
人の名前を覚えられないんだ。
これを英語ニュースで読めと言われたら、
3行以上は読む気がしないだろう。
「苦痛だけど、英語力を伸ばすためにしゃーない…」
と自分に言い聞かせてムリをしても、興味がないので頭に入らず多読量は伸び悩む。
あなたが英語多読をするなら、
興味があるテーマ、
背景知識があるテーマを選んでくれ。
そうしたテーマは速く、正確に読むための手助けをしてくれることになるだろう。
テーマ選びはクッソ重要なので忘れないでくれ。
参考までに、以前に背景知識不足だと英語の理解力にどれほど影響が出るかを、
YouTube動画で語った動画を見ておいてくれ。
一瞬でオレの主張に納得いただけるはずだ。
↓
https://youtu.be/yyTq46Xc8Ak
しっかりとした目的意識を持って読む!
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これは英語も日本語も
関係ないんだけど、
そもそも文章を読む上では
「目的意識」
を持って読むことが重要なんだ。
「将来役に立ちそうだから」
「人に勧められたから」
とか、そういうフワッとしたレベルの認識で読んでも、カスほど伸びない。
そうじゃなくて、読みながら
「え?マジ!? ほんで? ほんで? その先どうなったん?」
って身を乗り出すような読書ができれば、
自ずと鬼のような集中力で、内容を咀嚼できるのでメチャメチャ英文の理解力が高まるんだ。
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オレはこのことを身を持って体感している。
東京の外資系で働いていた時の話だ。
海外本社に提出するための分析レポートは、
どんだけググっても、作成方法が英語でしか情報が出てこなかった。
提出期限が決まっているから、
まさしく必死に調べまくって英語の資料を貪り読んで出したよ。
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また、現在、オレはガッツリ投資をしているんだけど、
投資情報のほとんどは海外発信の英語ソースが9割以上だ。
日本語の情報もなくはないけど、
英語→日本語
へ翻訳されている情報は全体の1%もないし、
翻訳者の解釈とか、ニュースメディアが恣意的に
載せたい情報を取捨選択しているから、やっぱり英語原文で読める力は必須なんだ。
銘柄によっては、英語でしか手に入らない情報も多いから、
英語ができないと有利な投資をする上ではメチャメチャ差がついてしまう。
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こうした「英語で読む必要性」があれば、
背後に人が立っても気づかないレベルに
内容に集中して読むことになる。
結果的に、読んだ英文から多くを学べることになるし、
そもそも読む力も鬼のように高めることが出来るんだ。
オレから「英語を読む必要性」を作る上でオススメとしては、
次のツイートが役に立つはず。
↓
「英語の必要性」、これを作ることができれば、誰でも最後は英語ができるようになる。
日本国内で英語の必要性の作り方は次の通り。
・英検やTOEICの合格やスコアアップ
・英語で仕事をする
・英語でしか手に入らない情報収集これ全部英語を勉強しなければ手に入らない。まさしく英語の必要性だ。
— 黒坂 岳央@本業:主夫|趣味:仕事とゲーム (@takeokurosaka) February 15, 2021
すぐ始められるものとしては、
「英検の受験」だな。
当たり前だけど、英検は読んで正解しないと合格しない。
「合格するために読む」
というこれ以上ない必要性を作ることができるので、
「投資とかしないし、すぐには英語を仕事に使えなさそう。興味のある分野もあんまりない」
って人はとりま英検2級、準1級レベルを目指してみよう。
<参考>あなたが英検を受験して、ガッツリ合格するためのロードマップはこれを見てくれ。
↓
まとめ
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「英語多読には絵本がオススメ」
とアホンダラな主張をする人もいるけど、
大の大人が絵本を読む必要性を作ることは難しいから、
この点でもオレは英語ニュースや
英字新聞を多読の素材にオススメしたい。
以上だ。
一口に「英語多読」と言っても、
考えなしに乱読するだけではまったく成長は望めない。
そんなことをしている人がいるなら、時間とカネのムダだから即刻止めてくれ。
多読する上では、英語の基礎力が重要だし、
それなりの分量をこなす覚悟も必要。
そして、読む分野やテーマ選びに加えて、
読む必要性も作ることで花開くんだ。
プロの英語多読家を目指す上で参考になれば幸いだ。
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