オレだ。
「せっかく英語を頑張るからには、ネイティブレベルを目指します!」
「ビジネス英語力ってどのくらいできないとダメ?」
オレは日々、必要な英語力について相談をされるんだ。
そして先日、YouTubeLiveをやった時に次のようなお悩み相談を受けた。
なるほど、この方も必要な英語力について答えを求められているようだ。
オレからこの記事で伝えたい結論を受け取ってくれ。
↓
英語学習者は、ビジネスレベル・ネイティブレベルで必要なレベルを誤解しがち。
ビジネスはエントリーレベルは英検準1級、TOEIC700点~でOK。
ネイティブレベルを目指すべき人は、国際結婚→海外永住する人やハイレベルな通訳者・翻訳家だけでいい。
必要以上の英語力を求めると非効率になる。
— 黒坂 岳央@英語多読講師・経営者・作家 (@takeokurosaka) August 24, 2021
オレは英語を多読することで、独学で英語力を身に着けた。
TOEIC985点、英検1級を取得。
米国の大学に会計学専攻で留学し、複数の外資系企業で英語を使って働いていた。
今も英語教育ビジネス、英語ビジネスジャーナリストという仕事をしている。
この記事でオレが話したい内容は、
・ビジネスレベル、ネイティブレベルはどのくらいの英語力?
・それぞれ、身につける必要があるのはどういう人?
こうしたことをすべて語っていく。さらに、
・ビジネスのエントリーレベルは、そこまでバカ高い英語力じゃなくておk
・英語力を高めすぎるのは非効率なので、ちょうどよいレベルを目指そう。
こういう話もガンガンしていく。
この記事はネットでテキトーにググって出てきた情報を寄せ集めたのではなく、
オレの実際の体験談やデータを交えた一次情報なので割と有益だと思うよ。
目次
結論:目指すべき英語力は人による
忙しく仕事や家庭に追われる純ジャパは、どのくらいの英語力を目指すべきか?
結論、それはあなた次第という話なんだ。
逆を言えば、使う予定もないのにバカ高い英語力なんて要らねえ。
たとえばあなたが中学校で英語講師をするなら、
東京スカイツリーレベルのバカ高い英語力なんてまったく要らない。
マニアックな英単語なんて要らない代わりに、
子どもたちに入門レベルの英語を楽しく、
分かりやすく伝える能力が一番磨く必要があるよな?
また、予備校で英検1級講座で指導する立場なら、
とにかく英検1級合格に必要な知識を高める必要はあるけど、
TOEFLの対策とか知らなくてもいいだろう。
会社で専門分野で英語を使って活躍する場合でも、
英会話力が必要な会社とそうでない会社にわかれるから、
英語4技能のどれを優先的に伸ばすのかが変わってくるんだ。
こんな感じで、あなたがどのくらい英語力を身につけるか?それは
「あなたが英語力を使って何をしたいか?」
によって変わるんだ。
ファイナルファンタジーで最強の魔法使いを目指そうと思っているのに、
伝説の剣・エクスカリバーを手に入れる努力をするのはムダってのと同じなんだ。
「てめえの話は分かった。それじゃビジネスレベル・ネイティブレベルを目指すべきはどんな人?」
って疑問が湧いたところで、ここからそれをガッツリ見ていこう。
<参考>「ビジネスレベル、ネイティブレベルってどのくらい?」って人はこの過去記事を見ておいてくれ。
↓
ビジネスレベルの英語力を目指すべき人
まずはビジネスレベル。これは言うまでもなく、
英語を使ってビジネスを進めていこうって人が目指すべきレベルだ。
その際、英語力が高いに越したことはないけど、
英検準1級レベル~
TOEIC700-800点~
スタートラインはこのくらいあれば十分だ。
多少、足りない英語力は入社した後の努力でキャッチアップしていけばいい。
大事なのは、高すぎる英語力ではなく、むしろ専門分野の知識と経験の方なんだ。
Aさん
専門分野:中~高
英語力:低
Bさん
専門分野:なし、もしくは低
英語力:高
この場合だと、需要が高いのは明らかに前者のAさんだ。
だからビジネスレベルの英語力を活用していくなら、
何らかの専門分野の知識や経験があってのものだと理解してくれ。
ちなみにオレは専門分野が「会計」だった。
元々はアウストラロピテクス出身で、後から人間にジョブチェンジしたけど、
財務会計、管理会計の知識を経験を積み、
さらにその上で英語力を持っていたので
最終的には高待遇の会社に転職することが出来たんだ。
大丈夫、「ビジネスレベルの英語力」といっても
入り口はそこまでハイレベルでなくていいんだ。
とはいえ、to不定詞がわからないレベルだとさすがに仕事にならないので、
エントリーレベルまでは高めていってくれ。
英語講師のアドバイスは無視しろ
オレがこういう話をすると、
「アホンダラ! 語学を舐めるな! プロの世界にそんな生易しい英語力は通じねーぞ!」
と噛み付いてくるオッサンが出てくる。
だが、結論アホって話で、こういう外野の声はシカトしていい。
やたらとバカ高い英語力を要求するのは、たいてい市場感覚ゼロのエアプ勢だけだ。
正しい答えを知りたければ、よくわからん転職コンサルとか、
英語マスターとかそういうヤツらの主張ではなく
実際の求人を見てくれ。
そこに揺るぎない答えがある。
こういう話は実際に採用コストをかけ、人材を探しているマーケットが常に一番正しい。
<参考>会社を探せば、英検2級スタート、TOEIC600点からってところもある。興味ある人、過去記事見てくれ。
↓
もちろん、最終的にはあなたのビジネスレベルの英語力もさらに上のレベルへ引き上げてほしい。
でも、あくまで採用時点では不要って話。
なぜなら専門分野も知識と経験が豊富で、なおかつ英語力までバカ高い人材となると
マーケットにいる人の数は激減する。
企業側もそこまでハイスペすぎる人材に、バカ高いフィーを払う余裕はねーっつーこと。
オレがいた外資系企業でも、英語が苦手なエンジニアとかたくさんいたけど、
働きながら英語力を高めていった人は山ほどいた。
たとえるなら、婚活市場でも同じ話ができる。
条件のいい男を探す場合に、
・イケメン
・高収入
・長男じゃない
・30代前半まで
・おしゃれ
・スマートなエスコートができる
こんな感じで次々好条件を足していくと
「んなやつはいねー」って検索結果がゼロになるのと同じ。
最初はイケてない男でも、付き合っていく中で徐々にエスコートとか
おしゃれを磨いていけばいいって話と同じなんだ。
とにかくビジネスで英語を使って稼いでいくなら、
エントリーレベルまで努力して英語力を高めてくれ。
そうしたら後は就職、転職後に働いてお金をもらいながら英語力を磨けばいいんだ。
ネイティブレベルを目指すべき人
仕事をする上で英語を活用したいって人は、このレベルを目指すべきと語った。たまに
「せっかく英語を頑張るなら、ネイティブレベルを目指したい」
って飲み屋で生ビール頼むノリで目指す人がいるけど、やめとけって話。
じゃあ、ネイティブレベルを目指すべき人ってどんな人か?という結論を出していこう。
結論からいえば、
・海外での生活がメインになる人
・海外の洋書を英日翻訳する人
・政府の国際会議などのハイレベルな通訳者
このあたりだろう。順番に解説していく。
<参考>逆にいえばこういう人たち以外は、ネイティブレベルの英語力なんて目指さなくていい。
↓
まず国際結婚などで日本を離れ、海外での生活がメインになる予定の人は
ビジネスレベルではなく、ネイティブレベルを目指してくれ。
なぜなら、そういう人は海外の地元の人の他愛もない日常会話とか、
地元文化や宗教の背景知識を前提とした英会話が必須になるからなんだ。
子供の学校行事に参加したり、地元のイベントや友達との交流をする時に
ネイティブしか知らないフレーズなんかもバンバン理解が求められる。
「英語はツール」じゃなくて「英語は母国語」の文脈での取り扱いになるだろう。
そして海外の小説やベストセラー小説を「英語→日本語」
に翻訳するようなプロの翻訳家もネイティブレベルの英語力を求められるんだ。
英語力も幼児語とか、地元のスラングとか、
魔法とかも理解しないと仕事が務まらないからな。
<参考>ちなハリーポッターの翻訳がどのくらいむずいかを解説した。これも見ておいて。
↓
そして軽いビジネス通訳ではなく、重要度の高い案件の通訳者もハイレベルな英語力が必須になる。
たとえば政治家の国際会議の場では、
誤訳は許されない高い英語力だけでなく、相手国の文化理解も必須になるんだ。
具体例をあげると、1977年アメリカのカーター大統領に
ロシア人の通訳者が同行したんだ。
結論的に通訳者が盛大に失敗をしてしまい、
アメリカ大統領がポーランドの国民に向けたメッセージで
When I left the US,
(私がアメリカを出発した時に~)
↓
When I abandoned the US,
(私がアメリカを破棄した時に~)
と痛恨の誤訳をしてしまったんだ。
絶対に間違いが許されず、細かいニュアンスまで正確性が求められる立場の人は、
ネイティブレベルの英語力がないとダメなんだ。
以上だ。
ビジネスレベル、ネイティブレベルの英語力が必要かどうかは、
あなたが英語で何をしたいのかによるんだ。
使いもしないバカ高いレベルを目指すのは、盛大なるムダで
ファイナルファンタジーやドラクエでレベル99まで上げ、
すべてのアイテムを収集するくらい非効率な話なので、目的を決めてから英語の勉強をしてくれ。
コメントを残す